1. 検索結果が、比べられる形になっていない

神戸で事業をされている経営者の方から、こんな相談を受けます。

「ホームページ制作 神戸で検索したんですけど、上のほうは比較サイトばかりで。実際の会社にたどり着く前に疲れてしまって、結局そのままです」

これは検索の使い方が悪いのではなく、検索結果の構造がそうなっているからです。この言葉で上位に出るのは、制作会社そのものより「16社を比較しました」という記事のほうが多い。読み進めると、掲載されているのは掲載料を払った会社だったりします。

比較サイトが悪いという話ではありません。ただ、あれは「選ぶための道具」ではなく「候補を集めるための道具」です。集めた候補をどう絞るかは、結局こちらで判断するしかありません。

もう1つ、検索結果が比べにくい理由があります。同じ「ホームページ制作」でも、売っているものが会社ごとに違うからです。デザインを売っている会社、システム開発を売っている会社、集客の設計まで売っている会社、公開後の運用を売っている会社。同じ言葉で並んでいるのに中身が違うので、金額だけ横に並べても意味が出ません。

ですから最初にやるべきなのは、会社を比べることではなく、自社が何を買いたいのかを決めることです。作る作業だけを買いたいのか、公開後まで含めて任せたいのか。ここが決まると、3社に絞るのは驚くほど簡単になります。

この記事では、検索して出てくる会社を3つのタイプに分け、それぞれ何が違うのか、そして見積もりを取る前に確かめることを整理します。金額の比べ方そのものは ホームページの費用は、3年で並べないと判断できない にまとめてあります。

2. 検索して出てくる3つのタイプ

① 比較サイト・ポータル

「神戸のホームページ制作会社◯◯選」という形の記事です。網羅性はありますが、掲載順が実力順ではないことは知っておいてください。掲載料や広告出稿で順番が決まっている場合があります。

使い方としては、候補を3〜5社集めるまでが適切です。そこから先は各社のサイトを直接見て判断します。

② 地元の制作会社

神戸・三宮・東灘あたりに事務所を構えている会社です。数十万円から数百万円の一括制作が中心で、規模は数名から十数名。打ち合わせに来てもらえるのが最大の特徴です。

社内にデザイナーとエンジニアを抱えている会社なら、要件が複雑なもの(予約システム、会員機能、多言語)にも対応できます。一方で、担当が営業で、制作は別の会社に外注しているところもあります。ここは後述します。

金額帯で言うと、小規模なコーポレートサイト(10ページ未満・原稿は自社で用意)で30〜80万円あたりが目安です。文章のライティングまで含めると50〜100万円、集客の設計まで入れると100万円を超えてきます。この幅は手抜きと丁寧さの差ではなく、含まれている工程の数の差です。

③ 全国対応の月額制・サブスク型

制作費0円・月額数千円から、という形です。打ち合わせはオンラインで、拠点は問いません。初期費用を抑えたい会社と、公開後に社内で誰も触れない会社に向いています。

ただし条件の幅が大きいので、最低契約期間と解約時の扱いは必ず確認が要ります。ここは 「制作費0円」のホームページは、どこで回収されているのか に確認すべき5つの質問としてまとめました。

3. 「地元に頼む」の価値は、どこにあるのか

ここは正直に書きます。近いこと自体には、もう昔ほどの価値はありません。打ち合わせはオンラインで足りますし、データのやり取りに距離は関係ありません。「地元だから安心」で選ぶと、選ぶ理由としては弱いです。

そのうえで、地元に頼む価値が本当に出る場面は、次の3つだと考えています。

  • 写真を撮る必要があるとき。店舗、工場、施工現場、スタッフ。ここは実際に足を運ぶ必要があります。撮影のたびに交通費が乗るなら、近いほうが確実に有利です
  • 商圏が地域に閉じているとき。神戸市内・北区・西区といった範囲で商売をしているなら、その地域の人がどう探すかを知っている相手のほうが早い。地図検索まで含めた設計は、地域を知らないと組めません
  • 顔を合わせて決めたいとき。これは合理性の話ではなく相性の話ですが、実際に重要です。オンラインだけでは決めきれない、という進め方の会社は確かにあります

逆に、全国相手の事業で、写真も手元にあるなら、拠点はほとんど関係ありません。そこは正直に申し上げます。

なお、地域で商売をしている会社にとっては、ホームページより先にGoogleマップの整備のほうが効く場合があります。「〇〇 神戸」で検索したとき、地図の3枠は検索結果のいちばん上に出ます。自然検索で10位に入るより、地図で3位に入るほうが早いし、電話も直接かかってきます。まずGoogleビジネスプロフィールを整えてから、サイトを考えるという順番は十分にありえます。この順番を提案してくれるかどうかも、相手を見る材料になります。

4. 見積もりを取る前に確かめる5つ

候補が3社に絞れたら、見積もりを依頼する前にこの5つを確認してください。メールで送って、文字で返してもらうのがおすすめです。

① 誰が作りますか

いちばん効く質問です。窓口が営業、制作は下請け、公開後は別の担当という分業になっている会社は珍しくありません。分業自体は悪くありませんが、伝えたことが伝わるまでに人が何人挟まるかは、進行の速さと仕上がりに直結します。「打ち合わせした方が、そのまま作られますか」と聞けば十分です。

② 文章は誰が書きますか

見積もりの金額がいちばん動く箇所です。「原稿をご用意ください」という前提の見積もりは安く見えますが、その原稿を書くのは経営者本人です。ここで止まって半年動かなくなる案件を、私は何度も見ています。書いてもらえるのか、素材だけ渡せばいいのか、必ず先に確認してください。

③ 公開後の更新はどうなりますか

料金の改定、スタッフの入れ替え、お知らせの追加。年に何回、いくらで、何日で対応してもらえるか。「都度お見積り」と言われたら、代表的なケースの金額を1つ聞いてください。

④ ドメインとサーバーの名義はどちらになりますか

将来の乗り換えを左右します。名義が制作会社になっていると、こちらの意思だけでは動かせません。詳しくは 月額制のホームページを解約したら、サイトはどうなるのか に書きました。

⑤ 制作実績を、実際に動いているURLで見せてもらえますか

画像のキャプチャではなく、今つながるURLです。これが出てこない、あるいは「守秘義務で出せません」ばかりなら、判断材料が無いのと同じです。

この5つに対する返信は、内容と同じくらい返し方を見てください。何日で返ってくるか、質問に順番どおり答えているか、聞いていないことまで売り込んでこないか。問い合わせへの対応の速さと丁寧さは、契約後もほぼ変わりません。いちばん愛想のいい時期の対応がそれなら、その後はそれ以下になります。

5. 実績ページの読み方

もらったURLを見るとき、デザインの好き嫌いだけで判断すると外します。見るのは次の3点です。

  • スマートフォンで見る。問い合わせをする人の大半はスマートフォンです。パソコンで整って見えても、スマートフォンで崩れているサイトは実際にあります
  • 更新されているか。お知らせが2年前で止まっていないか。制作は上手いが公開後は放置、という会社かどうかが一発で分かります
  • 自分の業種に近い実績があるか。同じ業種でなくても構いませんが、似た売り方をしている会社の実績があると、話が早くなります

もう1つ、制作会社のサイト自体もよく見てください。自社のサイトが更新されていない、料金が書かれていない、問い合わせフォームが動かない。こういう会社に頼むと、同じことが自社のサイトでも起きます。自分たちのサイトの扱い方が、そのまま仕事の仕方です。

料金については、書いてある会社と書いていない会社では、話の進み方がまったく違います。書いていない会社が不誠実というわけではなく、案件ごとに見積もるという方針なのですが、比べる側の手間は確実に増えます。3社のうち1社でも料金が公開されていれば、それが基準になります。

6. 打ち合わせで分かること

会って(またはオンラインで)話すとき、判断材料になるのは提案の中身より質問の中身です。

  • 事業の話を聞いてくるか。デザインの好みから入る相手より、「誰に売っていますか」「今どうやって仕事が来ていますか」を聞いてくる相手のほうが、成果に近いものが出てきます
  • できないことを言うか。何を頼んでも「できます」と言う相手は要注意です。範囲外のことを範囲外だと言える相手のほうが、あとで揉めません
  • 公開後の話をするか。納品までの話しかしない相手は、納品で終わる仕事をします

こちらから1つ聞くなら、これが効きます。

「公開してから3ヶ月後、私たちは何をすることになりますか」

ここに具体的な答えが返ってくるかどうかで、その会社が公開後をどう考えているかが分かります。

もう1つ、こちらが用意しておくと話が早くなるものがあります。

  • 今どうやって仕事が来ているか(紹介・広告・飛び込みの割合)
  • 誰に売りたいか(法人か個人か、地域はどこまでか)
  • 参考にしたいサイトを2〜3本(同業でなくて構いません)
  • 手元にある写真とロゴのデータ
  • いつまでに公開したいか

このうち参考サイトを2〜3本持っていくのが、いちばん効きます。「かっこいい感じで」より、実物を見せて「この文字の大きさが読みやすい」と言うほうが、10倍伝わります。

7. 神戸で探すときの、現実的な進め方

まとめると、この順番になります。

  • Step 1:比較サイトで候補を3〜5社集める。ここは効率よく済ませる
  • Step 2:各社のサイトを直接見る。更新されているか、料金が書いてあるか、実績のURLが出ているか
  • Step 3:3社に、4節の5つをメールで聞く。返信の速さと具体性で、だいたい絞れます
  • Step 4:2社と話す。質問の中身を見る
  • Step 5:3年の総額で比べて決める

Step 3の返信で1社は落ちます。答えを濁されたなら、それが答えです。

この進め方で、だいたい2〜3週間です。急いでいる場合でも、Step 3だけは飛ばさないでください。文字で残っている条件は、あとで必ず効きます。

そしてもう1つ。1社だけ見て決めないこと。同じ内容で2社に聞くと、それだけで相場観と、各社が何を大事にしているかが見えます。相見積もりは相手に失礼な行為ではありません。まっとうな会社ほど、比べられることを前提に答えます。

8. 雄喜晃の伴走:神戸から、全国のお客様とご一緒しています

私たち雄喜晃は神戸市北区の鈴蘭台に拠点を置いています。神戸市内はもちろん、大阪や東京のお客様ともご一緒しています。打ち合わせは基本オンラインで、必要なときは伺います。

4節の5つに、先に答えておきます。制作は代表の木戸が、ヒアリングから公開後の運用まで直接担当します。窓口と制作が分かれていません。文章は、いただいた情報をもとにこちらで整理します。原稿をご用意くださいとは申し上げません。更新は月5回まで月額に含みます。ドメインは貴社名義で取得します。実績は 制作実績 に、実際に動いているURL付きで並べてあります。

そして、私たちがやらないことも書いておきます。予約システムや会員機能のような、作り込みが必要な開発は範囲外です。そういう要件なら、社内にエンジニアを抱えている制作会社のほうが確実です。範囲外のことを範囲内だと言うつもりはありません。

「作った後も一緒に育ててくれる相手を探している」という経営者の方には、私たちは間違いなくお役に立てます。ご相談いただいたら、貴社のホームページのサンプルを先に無料でお作りします。見て断っていただいても費用はかかりませんし、その後しつこくご連絡することもありません。料金と条件は ホームページ制作のページ にすべて載せています。

9. まとめ:近さではなく、続けられるかで選ぶ

神戸で制作会社を選ぶために必要なことは、3つです。

  • 3つのタイプを分けて見る ― 比較サイト、地元の制作会社、全国対応の月額制。役割が違います
  • 見積もりの前に5つを文字で聞く ― 誰が作るか、文章は誰が書くか、更新はどうなるか、名義はどちらか、実績のURLはあるか
  • 公開後の話をする相手を選ぶ ― 納品までの話しかしない相手は、納品で終わります

地元かどうかは、この3つの後に来る条件です。近いことより、連絡が続く相手であることのほうが、はるかに効きます。

まずは候補を3社集めて、5つの質問を送ってみてください。返信を並べるだけで、かなり見えてきます。

そして、サイトを作ること自体が目的にならないようにしてください。作った先に何が起きてほしいのか。問い合わせなのか、採用なのか、取引先への説明なのか。そこが決まっていれば、どの会社に頼んでも大きくは外しません。決まっていないと、どんなに良い会社に頼んでも「きれいなサイトができた」で終わります。

ぜひ一度、お話を聞かせてください。他社と比べていただいて構いません。貴社にとってどの形が合うのかを整理するところから、ご一緒します。