1. 「入れてもらったんですが、開いても何が何だか」
中小企業の経営者の方とお話していて、こんな言葉をよく聞きます。
「制作会社にサーチコンソールを入れてもらって、招待のメールも来たんです。でも開いたら、グラフと英語みたいな言葉が並んでいて。正直、どこを見ればいいのか分からないまま閉じました」
これは、とても自然なことです。サーチコンソールは、検索エンジンとサイトの間で起きていることを見せてくれる道具です。見せてくれるものが多いぶん、最初は情報が多すぎます。
ただ、経営者の方が見る画面は多くありません。どんな言葉で表示されているか、どのページが出ているか、検索に載っていないページは無いか、新しいページを知らせたか。この4つで足ります。残りの画面は、制作を担当する側が見ていれば十分です。
この記事で書くこと
- 開く前に知っておく、3つの前提
- どんな言葉で表示されているかを見る画面
- どのページが検索に出ているかを見る画面
- 検索に載っていないページの確かめ方
- 新しいページを、検索エンジンに知らせる方法
- 見なくていい数字と、月1回の見方
なお、ホームページ全体で何を測るかは ホームページを作ったあと、何を測ればいいか に書きました。この記事は、そのうちサーチコンソールの画面の歩き方だけを扱います。
2. 開く前に知っておく、3つの前提
分かるのは「来る前のこと」だけ
サーチコンソールが教えてくれるのは、検索結果の画面で何が起きたかです。どんな言葉で検索されたときに貴社のサイトが表示され、そのうち何回押されたか。
サイトに来たあとに何を読み、問い合わせをしたかは分かりません。そちらはアクセス解析(GA4)の仕事です。サーチコンソールで問い合わせの数を探しても、出てきません。
数字は数日遅れで、少ないうちは大きく揺れる
画面の数字は、数日遅れて入ってきます。昨日の数字が少ないのは、まだ入りきっていないだけのことがあります。
また、公開してしばらくは数字そのものが小さいので、何も変えていなくても週ごとに大きく上下します。日ごとの上下は見ないで、月単位で見るのが前提です。
画面の名前と場所は、ときどき変わる
サーチコンソールは、画面の名前やメニューの並びがときどき変わります。この記事では「たとえば『検索パフォーマンス』という画面」のように書きますが、開いたときに名前が少し違っていても、役割は同じです。左のメニューから、近い名前のものを探してください。
もう1つだけ。サーチコンソールのアカウントは、貴社のGoogleアカウントで持っておいてください。制作会社のアカウントの中にだけあると、契約が終わったときに過去のデータごと見られなくなります。
| 知りたいこと | 開く画面(たとえば) | 見るところ |
|---|---|---|
| どんな言葉で表示されているか | 「検索パフォーマンス」→ 下の一覧の「クエリ」 | 社名以外の言葉が出始めているか。思っていた言葉と違う言葉が無いか |
| どのページが出ているか | 「検索パフォーマンス」→ 下の一覧の「ページ」 | トップページ以外、とくにサービスのページが出ているか |
| 検索に載っていないページは無いか | 「インデックス作成」→「ページ」、または上の検索窓(URL検査) | 載せたいページが、登録されていない側に入っていないか |
| 新しいページを知らせたか | 「サイトマップ」、またはURL検査の「インデックス登録をリクエスト」 | サイトマップが読み込めているか。新しいページを1つずつ知らせたか |
左のメニューには、ほかにもたくさんの画面があります。経営者の方が月に1回見るのは、この4つだけで足ります。残りは、気になる通知が来たときに制作の担当者へ聞けば十分です。
3. どんな言葉で表示されているか ― 検索パフォーマンス
最初に開くのは、たとえば「検索パフォーマンス」という名前の画面です。いちばん使う画面です。
上に並ぶ4つの数字の意味
画面の上には、4つの数字が並んでいます。
- 合計クリック数 ― 検索結果に出た貴社のサイトが、押された回数です
- 合計表示回数 ― 検索結果の画面に、貴社のサイトが出た回数です。押されたかどうかは関係ありません
- 平均CTR ― 表示されたうち、押された割合です
- 平均掲載順位 ― 表示されたときに、上から何番目くらいにいたかの平均です
月1回見るときに追うのは、クリック数と表示回数の2つで十分です。残りの2つの扱いは、7節で書きます。
期間は「過去3ヶ月」にする
画面の上で期間を選べます。たとえば「過去3ヶ月」に変えてください。短い期間だと、数字が少なすぎて読めません。
データが1年分たまったら、前の月ではなく去年の同じ時期と比べるほうが、季節の波に惑わされません。
下の一覧の「クエリ」が、本題
グラフの下に、一覧があります。いちばん左のタブが、たとえば「クエリ」です。クエリとは、検索した人が打ち込んだ言葉のことです。
その言葉で検索されたときに、貴社のサイトが表示された記録です。列の見出しを押して、表示回数の多い順に並べ替えると見やすくなります。
社名の言葉と、社名以外の言葉を分けて見る
一覧を見ると、たいてい上のほうに社名や社名の一部が並びます。これは、すでに貴社を知っている人が探しているということです。大事な数字ですが、ホームページが新しいお客様を連れてきたかどうかとは別の話です。
見ていただきたいのは、社名を含まない言葉です。「地域名+業種」「困りごと+地域名」のような言葉が混ざっていれば、まだ貴社を知らない人の検索結果に、貴社が出始めています。
思っていた言葉と違う言葉が、いちばん役に立つ
ここで、意外な言葉が出てくることがあります。
「うちは『外構工事』だと思っていたのに、『ブロック塀 撤去』で出ている」
このような違いです(例は架空です)。お客様が実際に使っている言葉は、社内で使っている言葉と違うことがよくあります。この違いが見つかったら、それがそのまま、次に書き足すページの題材になります。
表示はあるのに、押されていない言葉
もう1つ見るところがあります。表示回数はそれなりにあるのに、クリック数が少ない言葉です。
これは、検索結果に出ている貴社のタイトルや説明文が、その言葉で探している人の目的と噛み合っていない可能性があります。ページの中身を作り直す前に、出ている1行を直すだけで変わることがあります。直し方は 検索結果に出ている自社の見え方を、直す にまとめました。
4. どのページが出ているか ― ページの一覧
同じ「検索パフォーマンス」の画面で、一覧のタブを「クエリ」から、たとえば「ページ」に切り替えます。今度は、検索結果に出たページの一覧になります。
トップページだけが出ていないか
表示がトップページに集まっているのは、社名で検索されれば自然なことです。気にしてほしいのは、サービスのページが一覧に出てこない状態です。サービスのページは、社名を知らない人が困りごとで検索したときの入口になるページです。ここが出ていないなら、ページの文章が薄いか、まだ検索エンジンに見つけてもらえていないか、どちらかを疑います。後者の確かめ方は、次の節で書きます。
ページを押すと、そのページの言葉が分かる
一覧の中のページを1つ押すと、画面全体がそのページだけの数字に絞られます。その状態で、タブを「クエリ」に戻してください。そのページが、どんな言葉で表示されたかが並びます。
たとえば「屋根の修理」のページなのに、出ているのが「雨どい」の言葉ばかり、ということがあります(例は架空です)。ページを分けるか、屋根の話を厚くするかを考える材料になります。
スマートフォンとパソコンを分けて見る
一覧のタブの、たとえば「デバイス」を押すと、スマートフォンとパソコンなどに分かれます。
どちらが多いかを一度確かめて、多いほうの端末で自社のサイトを開いてみてください。パソコンで確認して満足していると、お客様が見ている画面を見落とすことがあります。
5. 検索に載っていないページの確かめ方
検索エンジンに登録されていないページは、どれだけ良いことを書いても、検索結果には出てきません。
「インデックス」とは、検索エンジンの名簿に載ること
サーチコンソールでは「インデックス」「インデックス登録」という言葉がよく出てきます。検索エンジンが、そのページを検索結果に出せる名簿に載せた状態のことだと考えてください。名簿に載っていないページは、検索結果に出る候補にもなりません。
まず、全体の画面で2つの数を見る
左のメニューで、たとえば「インデックス作成」の中の「ページ」を開きます。グラフの上に、登録されているページの数と、登録されていないページの数が並んでいます。
ここで慌てる方が多いのですが、登録されていないページがあること自体は、異常ではありません。どのサイトにも、検索に出なくていいページがあるからです。
登録されていなくていいページ
画面を下にたどると、登録されていない理由が並んでいます。たとえば次のような理由なら、たいてい心配は要りません。
- 転送しているページ ― 古いURLから新しいURLへ送っているもの。送った先が登録されていれば足ります
- わざと検索に出さないようにしているページ ― 送信完了の画面や、社内向けのページなど
- 同じ内容の別の住所 ― 末尾の記号が違うだけのURLなど。代表のURLが登録されていれば足ります
- 消したページ ― 「見つかりませんでした」のように出ます。消したつもりのページなら問題ありません
最後の「見つかりませんでした」には、消したつもりのないページが混ざることがあります。その場合の見つけ方と直し方は 「ページが見つかりません」が出たとき、その画面をどう作るか に書きました。
載せたいページを、1つずつ確かめる
全体の数より大事なのは、サービスや料金など、載せたいページが登録されているかどうかです。画面のいちばん上の検索窓(たとえば「URL検査」)に、確かめたいページのURLを丸ごと貼り付けます。
- 「URLはGoogleに登録されています」のような表示 ― 名簿に載っています
- 「URLがGoogleに登録されていません」のような表示 ― 載っていません。下に理由が出ます
登録されていない理由に「検出されたが、まだ登録されていない」「クロールしたが、登録されていない」のような言葉が出ることがあります。前者は、まだ順番が回ってきていない状態です。後者は、見たうえで載せなかった状態で、ページの中身が薄い、ほかのページとほとんど同じ、といったことが疑われます。後者が大事なページで出ていたら、制作の担当者に相談してください。
6. 新しいページを、検索エンジンに知らせる
ページを足したり書き直したりしたら、検索エンジンに知らせることができます。知らせたほうが早く気づいてもらえることがあります。
サイトマップは、最初に一度出しておく
サイトマップとは、サイトにあるページの一覧を、検索エンジン向けにまとめたファイルです。多くの作り方では、自動で作られて、ページを足すと自動で書き足されます。
左のメニューの、たとえば「サイトマップ」という画面で、このファイルの場所を一度登録しておきます。登録したあと、状態の欄に「成功しました」のような表示が出ていれば大丈夫です。ここは一度出せば、毎回出し直す必要はありません。月1回見るときに、状態がエラーになっていないかだけ見てください。
新しいページは、URL検査から1つずつ知らせる
新しいページを公開したときは、前の節で使った検索窓に、そのページのURLを貼り付けます。まだ登録されていなければ、たとえば「インデックス登録をリクエスト」というボタンが出ます。これを押すと、このページを見に来てください、と頼んだことになります。
知らせたほうがいいのは、新しいサービスのページを足したときや、料金や営業時間など古いまま見られると困る内容を書き換えたときです。
頼んでも、すぐ載るとは限らない
リクエストは、載せてくださいという命令ではなく、見に来てくださいというお願いです。見に来たうえで、載せるかどうかは検索エンジンが決めます。反映までには数日から数週間かかることもあります。
同じページを何度も押しても、早くはなりません。一度知らせたら、しばらく待って、もう一度URL検査で確かめる。これで十分です。リニューアルでURLがまとめて変わるときは、知らせ方より先に転送の準備が要ります。そちらは リニューアルでURLが変わるときに、失うもの に書きました。
7. 見なくていい数字と、月1回の見方
見なくていいものを決めておかないと、開くたびに気になる数字が増えて、続かなくなります。
見なくていい数字
- 毎日のグラフの上下 ― 2節で書いたとおり、数字が小さいうちは何もしなくても揺れます
- 平均掲載順位の細かな動き ― 検索結果の順番は、見る人の場所や端末によって変わります。平均の小数点が動いても、打ち手にはつながりません
- 件数の少ない言葉のクリック率 ― 数回しか表示されていない言葉で、割合を比べても意味がありません。見るなら件数のほうです
- リンクの画面 ― 外のサイトからのリンクの一覧が出ますが、経営者の方が月ごとに追うものではありません
- 表示速度や使いやすさの画面 ― 大事な項目ですが、直すのは制作の側の仕事です。警告が増えていたら担当者に伝える、で足ります
見なくていいというのは、経営者の方が自分で追いかけなくていいという意味です。サイトの状態として大事でないという意味ではありません。
月1回の見方は、5つの順番で
月に1回、たとえば月初の決まった日に、次の順番で見てください。慣れてくると、短い時間で終わるようになります。
クリック数と表示回数の合計を見ます。1年分あれば、去年の同じ時期と比べます。
先月に無かった言葉や、表示は多いのに押されていない言葉を探します。
トップページ以外が出ているかを確かめます。
出ていなかったページや先月足したページを確かめ、未登録ならリクエストを1回送ります。
サイトマップがエラーになっていないか、通知が届いていないかを見ます。
大事なのは、毎月同じ順番で見ることです。同じ順番で見ていると、先月との違いに自然と気づけます。最初の数ヶ月は、①と②だけでも構いません。
メモは、次の打ち手のために残す
月1回見たら、気づいたことを数行だけ書き残してください。数字を写すより、「この言葉が出始めた」「このページが出ていない」という気づきのほうが役に立ちます。
サーチコンソールは、見て終わりにすると何も変わりません。見たことを、ページの書き足しや書き直しにつなげて、はじめて意味が出ます。
なお、月1回の見方とは別に、年に1回はサイト全体を通しで確かめる日を作ってください。会社の情報や料金のずれ、フォームが届くかどうかなど、サーチコンソールでは分からないことの点検です。一覧は ホームページの年1回の点検リスト にまとめました。
8. 雄喜晃の伴走:画面を開ける状態にして、見方ごとお渡しします
私たち雄喜晃のホームページ制作では、公開のときにサーチコンソールを貴社が自分で開ける状態にしてお渡しします。入れたまま、こちらだけが見ている形にはしません。
私たちがやること
- サーチコンソールとアクセス解析の設定 ― 貴社のGoogleアカウントで見られるように設定し、使い始めるところまでご一緒します
- サイトマップの登録と、新しいページのお知らせ ― 公開のときと、ページを足したときに、検索エンジンへ知らせるところまで行います
- 見方をお伝えする ― この記事の4つの画面と、月1回の見る順番を、実際の画面でお見せします
- 気づいた言葉を、ページに反映する ― 「この言葉で出始めている」というメモをいただければ、書き足しやタイトルの直しをこちらで行います
料金と条件
料金は制作費0円、月額8,800円(税別)からです。6ページ構成のプランは月額13,800円(税別)です。サーバー、独自ドメイン、SSL、保守はすべて月額に含まれます。月5回までの更新代行も同じ月額の中なので、月1回見て気づいたことをページに反映するのも、ご連絡いただければこちらで行います。
最低契約期間は6ヶ月です。7〜35ヶ月で解約された場合、サイトは非公開になります。36ヶ月以上ご継続いただいた場合は、サイトをお渡しします。
私たちがやらないこと
検索の順位や、表示回数が増えることのお約束はしません。決めるのは検索エンジンの側だからです。私たちができるのは、載せたいページが見つけてもらえる状態を整えることと、出始めた言葉に合わせてページを育てることです。
また、表示回数を増やすためだけに、中身の薄いページをたくさん作ることはしません。読んだお客様の役に立たないからです。
「サーチコンソールは入っているはずだが、一度も開いたことがない」という方は、一度ご相談ください。実際にお作りしたサイトは 制作実績、料金と条件は ホームページ制作のページ に載せてあります。神戸市北区鈴蘭台を拠点に、2025年10月から活動しています。
9. まとめ:見る画面を4つに絞り、月1回同じ順番で
サーチコンソールを入れたあと、経営者の方が見るところは次のとおりです。
- どんな言葉で表示されているか ― 「検索パフォーマンス」の「クエリ」で、社名以外の言葉と、思っていたのと違う言葉を探す
- どのページが出ているか ― 「ページ」に切り替えて、サービスのページが出ているかを見る
- 検索に載っていないページは無いか ― 未登録の数に慌てず、載せたいページだけをURL検査で確かめる
- 新しいページを知らせたか ― サイトマップは最初に一度。新しいページはURL検査から1つずつ
- 見なくていい数字は見ない ― 毎日の上下、順位の小数点、件数の少ない言葉の割合
画面は多くても、経営者の方は4つの画面を月に1回、同じ順番で見れば足ります。
まずは今日、期間を「過去3ヶ月」に変えて、「クエリ」の一覧を上から10行だけ読んでみてください。社名以外の言葉があれば、そこが次の一手の出発点です。