1. 「壊し始めてから増えるんでしょう、と最初に言われるんです」

解体工事の会社を経営されている方とお話していて、こんな言葉をよく聞きます。

「見積もりに伺うと、まず『あとから追加で取られたりしませんか』と聞かれるんです。知り合いが解体を頼んだら、地面の下から何か出てきて、工事のあとに金額が増えたらしくて。うちは事前にちゃんと説明しているんですけど、サイトではそこが伝わっていないみたいで」

解体を頼む方の多くは、初めて解体を頼みます。親から受け継いだ家を手放す、建て替えのために古い家を壊す、借りていた店舗を元に戻して返す。比べる経験がないまま、小さくない金額を決める場面です。

しかも解体は、壊してみるまで分からないことがある工事です。だから見に来る人が最初に探しているのは、会社の自慢ではなく、どんなときに金額が増えて、どんなときは増えないのかです。

解体ならではの事情

見積もりの内訳、追加が出る条件、近所への配慮は、塗装や不用品回収の会社と重なります。解体ならではの事情は3つあります。工事のあとに建物が残らないこと、近所への影響がほかの工事より大きいこと、そして工事の前の調査や手続きが多いことです。この記事では、その3つを中心に書きます。

この記事で書くこと

  • 施主が問い合わせの前に確かめている5つのこと
  • 費用が決まる条件を、構造・広さ・道路の幅・残置物で書く
  • 見積もりのあとに増える条件と、増えない約束
  • 近所へのあいさつと、騒音・粉じんへの配慮
  • 工事の流れ、事前調査、廃材の処分、許可や登録、施工前後の写真

2. 施主が問い合わせの前に確かめている5つのこと

電話や見積もりの場で毎回聞かれることは、だいたい次の5つに収まるはずです。

  • 費用が後から増えないか ― 見積もりの金額で終わるのか、壊している途中で足されるのか
  • 近所に迷惑がかからないか ― 音、揺れ、ほこり、車の出入り
  • 工期はどれくらいか ― 建て替えや売却の予定に間に合うのか、いつ更地になるのか
  • アスベストなどの事前調査はどうなるのか ― 調べるのは誰で、費用はいくらで、見つかったらどうなるのか
  • 廃材をきちんと処分してくれるか ― 出たものを、決まりに沿って処理してくれる会社なのか

5つのうちどれか1つでも分からないと、問い合わせの前に手が止まります。

見ている人は、施主だけではない

建て替えを請け負う工務店、土地の売却を仲介する不動産会社、店舗の退去を管理するビルの管理会社の担当者も、協力先を探して見に来ます。

個人の施主は「増えないか、迷惑にならないか」を、会社の担当者は「許可や登録があるか、書類をそろえてくれるか、日程を守れるか」を見ています。トップページの最初の画面で、「個人のお客様」と「工務店・不動産会社の方」の入口を分けておくと、どちらも迷いません。

3. 費用が決まる条件を、構造・広さ・道路の幅・残置物で書く

解体の費用は、1つの数字で言い切れません。出すのは金額そのものより、何で金額が決まるかです。

費用を決める主な条件

多くの会社では、費用はおおむね建物の構造、広さ、前の道路の幅、残置物、建物以外のもの(塀・庭木・物置・浄化槽など)で決まっているはずです。この条件を料金のページの上に並べ、読む人が自分の家がどこに当てはまるかを確かめられるようにします。

表:解体の費用が決まる条件と、サイトでの書き方(書き方はたとえばの例で、金額は架空です)
決まるもの費用への影響サイトでの書き方の例
建物の構造木造より、鉄骨や鉄筋コンクリートのほうが高くなりやすいたとえば構造ごとに、坪あたりの目安を貴社の実際の数字で並べる
建物の広さ延床面積に比例して増えるが、小さすぎると割高になることもあるたとえば「木造2階建て・延床〇〇坪前後で、〇〇万〜〇〇万円のご依頼が多いです」
道路の幅重機やトラックが入れないと、手で壊す部分が増えて工期も費用も増えるたとえば「前の道路が狭く、2トン車が入れない場合は、手作業の割合が増えます」
残置物中に残っている量で、運び出しと処分の費用が増えるたとえば「家具や家電を事前に片付けていただくと、その分お安くなります」と安くなる条件として書く
建物以外のもの塀・庭木・物置などは、本体とは別に費用がかかることが多いたとえば「ブロック塀、庭木、物置は別にお見積もりします。残したいものはお知らせください」

金額は、貴社の過去のお見積もりから実際の数字で書いてください。大事なのは、条件が金額の前に置かれていることです。高くなる条件と安くなる条件が両方あると、読む人は見当をつけてから連絡してきます。

「坪〇万円から」だけにしない

いちばん多いのが、いちばん安い条件の坪単価だけを大きく出す形です。実際の見積もりが残置物や塀の撤去で増えると、「言っていたことと違う」という記憶が残ります。

下限を書くなら、よくある家での総額の幅も一緒に書いてください。「たとえば、木造2階建て・延床〇〇坪・前の道路にトラックが入れる・家の中は片付いている場合で、〇〇万〜〇〇万円」(数字は架空の例です)。条件つきで料金を出す考え方は ホームページに料金を載せるか、載せないか にまとめてあります。

対応する地域と、遠いときの費用

現場が遠いほど費用が増えることがあるので、どの市町村まで伺うか、範囲の外ではどうなるかを書いてください。書き方は 「対応エリア」を、ホームページにどう書くか に詳しく書きました。

4. 見積もりのあとに増える条件と、増えない約束

施主の心配の中心は、ここです。見積もりから増えることがあるなら、どんなときに増えるのかを、先に書いておきます。

増える条件を、例で並べる

  • 地中から、見えなかったものが出てきた ― 古い基礎、浄化槽、井戸、埋められたがれきなど
  • 事前調査で、想定していない建材が見つかった ― 除去の方法や手間が変わる場合
  • 残置物が、見積もりのときより増えた ― 物置や屋根裏に残っていたものなど
  • 工事の範囲が変わった ― 施主のご希望で、塀や庭木も撤去することにした

あわせて、増えないものもはっきり書きます。「お見積もりのときに拝見した建物と、塀や物置については、工事の途中で金額は増えません」。この一文が、いちばん効きます。

増えるときは、作業の前に伝える

「地中から見えなかったものが出てきた場合は、作業を止めて写真をお送りし、費用をお伝えします。ご了解をいただいてから作業を進めます」

工事が終わってから請求されるのではないか、という心配に答える一文です。立ち会えない施主の方も多いので、写真で知らせることまで書いておきます。

見積もりの内訳を、見本で見せる

「解体工事一式 〇〇万円」だけの見積もりでは、施主は比べられません。項目ごとに分けた見積書の見本を1枚載せておくと、手元の他社の見積もりと並べてもらえます。項目は、たとえば仮設と養生、建物本体、基礎、塀や庭木などの付帯物、残置物の処分、廃材の運搬と処分、整地、諸経費。分け方は、貴社がふだん出している見積書に合わせてください。

見積もりの依頼のときに住所、構造、おおよその広さ、前の道路の写真、残置物の量を聞いておくと、当日の追加が減ります。フォームで何をどこまで聞くかは 見積もり依頼のフォームは、何をどこまで聞けばいいか に整理しました。

5. 近所へのあいさつと、騒音・粉じんへの配慮

解体は、ほかの工事より近所への影響が大きい工事です。施主の方は、工事のせいでご近所と気まずくならないかを気にしています。建て替えて住み続ける方なら、なおさらです。

あいさつを、誰が・いつ・どこまでするか

「近隣に配慮します」の一文では伝わりません。誰が、いつ、どの範囲に、何を伝えるのかを書いてください。

  • いつ ― 工事が始まる何日前に伺うか
  • どこまで ― 両隣と向かいだけか、裏のお宅や同じ通りの何軒かまでか
  • 何を ― 工事の期間、作業する時間帯、音が大きい日、連絡先を書いた紙を渡すか
  • 工事のあと ― 終わったときにも、お礼にもう一度伺うか

施主が立ち会えなくても会社が回ると書いてあれば、遠方の方も安心できます。

音・揺れ・ほこりへの対策を、行動で書く

  • ほこり ― 建物のまわりを養生シートで囲う、作業中に水をまく
  • 音と揺れ ― 作業する時間帯を決め、早朝や夕方以降は大きな音の作業をしない
  • 車の出入り ― トラックや重機を停める場所、通行する人や車への誘導を置くか
  • 道路の汚れ ― 現場から出る車のタイヤを洗う、道路を掃除して帰る

苦情の窓口を、会社にしておく

ご近所から直接、会社に連絡が来るようにしておくことも大事です。配る紙に現場の担当者の名前と電話番号を書き、そのことをサイトにも書いておくと、施主は自分が間に立たなくて済むと分かります。

「洗濯物は干せますか」「車は動かしたほうがいいですか」のように電話で毎回聞かれる質問は 「よくある質問」を作ると、電話の本数が変わる の手順で、サービスのページの下にまとめておくと探しやすくなります。

6. 工事の流れと、事前調査・廃材の処分

次に聞かれるのが、工事の段取りです。相談から更地になるまでを段階ごとに書き、施主がすることを横に添えてください。

図:住宅の解体の流れと、施主がすること(たとえばの例です。段階の分け方と日数は貴社の実際で書いてください)
① 現地を見て、お見積もり

たとえば、建物の構造と広さ、前の道路、残置物、塀や庭木を一緒に見て回ります。残したいものもここで伺います。

施主がすること:残すもの・壊すものを決める。見積もりに費用がかかるかを書いておく
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② 事前調査と、届け出

たとえば、建材にアスベストが含まれていないかを調べ、結果をお伝えします。工事の規模に応じて、必要な届け出を行います。

施主がすること:電気・ガス・水道・電話などの停止や撤去を申し込む
▼
③ ご近所へのあいさつと、足場・養生

たとえば、工事の数日前にご近所を回り、期間と連絡先をお伝えします。建物のまわりを養生シートで囲います。

音が大きい日、車の出入りが多い日を書いておく
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④ 残置物の撤去、内装、建物本体、基礎

たとえば、中のものを運び出し、内装を手で外して分別してから、重機で本体と基礎を壊します。

地中から見えなかったものが出た場合は、作業を止めて写真と費用をお知らせする
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⑤ 整地と、仕上がりの確認

たとえば、土地をならして、施主の方と一緒に(または写真で)仕上がりを確かめます。処分の書類をお渡しします。

施主がすること:建物がなくなったことの登記など、必要な手続きを専門家に相談する

右側の一言は、施主が自分で動かないといけないことです。ライフラインの停止や解体後の手続きは、工事の直前で慌てやすいところです。

工期は、延びる理由と一緒に書く

工期は、建て替えの着工日や土地の引き渡し日、店舗の退去日に直結します。「一般的な木造2階建てで、およそ〇週間」のように貴社の実際の数字で書き、延びる理由も添えます。雨や風の強い日、事前調査の結果、地中から見えなかったもの。理由が先に分かっていれば、施主は余裕を持った予定を組めます。

アスベストなどの事前調査は、一般論と貴社のやり方を分ける

解体や改修の工事では、工事の前に、建材に石綿(アスベスト)が含まれていないかを調べることが求められています。調査の方法、結果の報告や届け出の要否は、建物や工事の規模、地域によって違います。何がどこまで必要かは、所管の窓口に確認してください。

サイトに書くのは、制度の解説より貴社のやり方です。

  • 誰が調べるか ― 自社か、調査を専門にする先か
  • 費用 ― 見積もりに含むのか、別なのか
  • 結果の伝え方 ― どんな書面で、いつお伝えするか
  • 見つかった場合 ― 工事の方法、費用、工期がどう変わるか

廃材の処分は、分別と処理の流れで書く

解体で出る廃材は、木くず、コンクリート、金属、瓦などに分けて処理されます。施主が心配しているのは、出たものがどこへ行くのかです。現場でどう分別しているか、どこへ運んで処理を頼んでいるか、処理の流れを示す書類を出せるか。この3つを書き、分別している様子の写真を1枚添えてください。

7. 許可や登録の書き方と、施工前後の写真

許可や登録は、名称・行政庁・番号・範囲で書く

解体の工事には、工事の規模や内容によって、建設業の許可や解体工事業の登録など、許可や登録が要る場合があります。貴社の業務にどれが要るかは、所管の窓口に確認してください。

持っている許可や登録は、次の形で会社概要に書きます。

  • 名称 ― 許可証や登録証に書いてある名称を、略さずそのまま
  • 行政庁 ― 許可や登録を出した自治体や機関の名前
  • 番号 ― 証書に書いてある番号
  • 範囲 ― どの地域で、どの工事についての許可や登録か

廃材の運搬や処理を自社で行うのか、許可を持つ先に頼んでいるのかも書いておきます。有効期限があるものは、更新したときに番号や日付を直すことも忘れないようにしてください。名称の横に「施主にとって何を意味するか」を一行添える書き方は 資格・許認可・受賞歴を、ホームページにどう載せるか にまとめてあります。

前後の写真は、同じ位置から

施工事例には、工事の前と、更地になった後を、同じ位置・同じ向きから撮った写真を並べてください。解体は工事のあとに建物が残らないので、後の写真だけでは何をした工事かが伝わりません。撮り方の段取りは 施工前と施工後の写真を、比べられる形で撮る にまとめてあります。

途中の写真も効きます。養生シートで囲ったところ、水をまきながら壊しているところ、廃材を分けて積んでいるところ。書いた配慮が本当に行われている証拠になります。

1件ごとに、構造、延床面積の目安、工事の範囲、工期、金額の幅を添えてください。たとえば「木造2階建て・延床〇〇坪/建物と塀・庭木/約〇週間」(例は架空です)。所在地は市区町村までにして、隣の家の表札や車のナンバーが写っていないかも確かめます。

店舗や内装の撤去は、入口を分ける

店舗を元の状態に戻す、内装だけを撤去する。こうした仕事は、住宅の解体とは確かめられることが違います。

  • ビルの決まりに合わせられるか ― 作業できる時間帯、搬出に使えるエレベーター、共用部分の養生
  • 夜間や休日の作業 ― ほかのテナントの営業中に音を出せない場合の対応
  • 退去の期限に合わせた日程 ― いつまでに頼めば間に合うか
  • 貸主や管理会社とのやりとり ― どこまで撤去するかの確認を手伝えるか

住宅の解体と混ぜると探しにくくなるので、内装の撤去は、ページか見出しを分けて書いてください。

8. 雄喜晃の伴走:費用の条件と工事の段取りを、施主の言葉に直します

私たち雄喜晃は、「原稿をご用意ください」とは申し上げません。解体の会社の場合は、ふだんお出ししている見積書、費用が増えた過去の場面、近所へのあいさつのしかた、事前調査の進め方を伺い、費用が決まる条件の表と、工事の流れの形にこちらで整えます。

私たちがやること

  • 費用の条件を表にする ― 構造・広さ・道路の幅・残置物で費用がどう動くかを伺い、よくある家の例と一緒に並べます
  • 増える条件と増えない約束を文章にする ― 現場で実際に起きていることを伺って、施主に伝わる言葉に直します
  • 許可や登録を、証書のとおりに書く ― 許可証や登録証の写しを見ながら、名称・行政庁・番号を写します
  • 写真を整えて載せる ― 施工前後や工事中の写真は、貴社で撮っていただいたものを整えて載せます。どれを前後で並べるか、写真の下に何を書くかも一緒に考えます

料金と、契約の条件

料金は制作費0円、月額8,800円(税別)からです。6ページ構成の場合は月額13,800円(税別)です。サーバー、独自ドメイン、SSL、保守は月額に含まれ、月5回までの更新代行も同じ月額の中です。施工事例の追加や、許可の更新で番号が変わったときの直しも、こちらで反映します。

条件も先に書いておきます。最低契約期間は6ヶ月です。7〜35ヶ月で解約された場合、サイトは非公開になります。36ヶ月以上ご継続いただいた場合は、サイトをお渡しします。

私たちがやらないこと

  • 貴社の業務にどの許可や登録が要るか、表示が決まりに合っているかの判断はしません。所管の窓口や専門家に確認していただくようお願いしています
  • 費用そのものを、こちらで決めることもしません。目安の数字は、貴社の過去のお見積もりから出していただきます
  • 実際にない施工事例や、お客様の声を作って載せることはしません
  • 検索順位や問い合わせの増加をお約束することもしません

実際にお作りしたサイトは 制作実績、料金と条件は ホームページ制作のページ に載せてあります。神戸市北区鈴蘭台を拠点に、2025年10月6日に設立した会社です。

事前にきちんと説明しているのに、「あとから増えるんでしょう」と言われてしまうという方は、一度ご相談ください。

9. まとめ:増える条件と、近所への配慮を先に書く

解体工事の会社のホームページで押さえることは、5つです。

  • 費用は条件と一緒に書く ― 構造・広さ・道路の幅・残置物・建物以外のもの。下限だけでなく、よくある家での幅も
  • 増える条件と、増えない約束を書く ― 地中から出たもの、調査の結果、残置物。増えるときは作業の前に写真と費用を伝える
  • 近所への配慮を、行動で書く ― あいさつの範囲と時期、ほこりと音への対策、苦情の窓口を会社にすること
  • 流れと事前調査、廃材の行き先を書く ― 施主がすることを横に添え、調査と処分は貴社のやり方で
  • 許可や登録は証書のとおりに、写真は同じ位置から ― 何が要るかは、所管の窓口に確認してから

良いことを並べるより、増えるときの条件と、近所にどう接するかを先に書く会社のほうが、信用されます。

まず、今日できること

ここ1年で、見積もりから費用が増えた工事を思い出して、増えた理由を書き出してみてください。お客様の名前は要りません。並んだ理由が、そのままサイトに載せる「増える条件」になります。

壊す前の説明を、サイトでも伝わる形にしたいという方は、一度ご相談ください。