1. 「伺うと、最初に『あとから高くなりませんか』と聞かれるんです」
水回りの修理をしている方とお話していて、こんな言葉をよく聞きます。
「水漏れやつまりで呼ばれて行くと、玄関で最初に『あとから高くなったりしませんか』と聞かれるんです。うちは作業の前にきちんと金額を言っているんですけど、それがサイトでは伝わっていないみたいで」
水回りの困りごとは、急に起きます。床に水が広がっている。トイレが流れない。お湯が出ない。こうした場面では、何社も見比べる余裕がありません。そして多くの人は、頼んだあとで思ったより高い金額を言われるのではないかという不安を抱えたまま電話をかけます。
この事情は、鍵の仕事とよく似ています。地域の鍵屋のホームページに、何を載せるか で、金額の決まり方と、作業の前に金額を伝えることを先に書いておく話をしました。水回りの修理も同じ考え方が使えます。
ただ、水回りには鍵とは違う事情もあります。修理で済むのか、交換になるのかという分かれ道があること。そして、作業によっては、事業者の登録や資格が関わることです。
この記事で書くこと
- 急ぎの人、調子が悪い人、交換を考えている人の違い
- 作業の前に見積もりを出して、了解を取る流れ
- 料金の内訳を、項目に分けて書く方法
- 対応できる作業と、登録や資格が関わる作業の扱い
- 修理か交換かを、中立に書く方法
- 作業前後の写真と、保証の書き方
夜間や休日の受付、到着の目安の書き方は 「24時間対応」「緊急時はお電話を」を、ホームページにどう書くか に詳しく書きました。この記事では、水回りの修理ならではのところを中心に書きます。
2. 見に来る人は、3つの場面にいる
水回りの修理のサイトを見に来る人は、だいたい3つの場面のどれかにいます。
- 今まさに困っている人 ― 水が漏れている、つまって流れない、お湯が出ない。電話番号と、今から来てもらえるかを探している
- 調子が悪い人 ― 蛇口から少し垂れる、流れが悪い、給湯器から音がする。近いうちに頼みたいが、急いではいない
- 交換を考えている人 ― トイレや給湯器、水栓を新しくしたい。料金や選べる品を読み比べている
最初の画面に、急ぎの入口を
いちばん急いでいるのは、1つ目の人です。トップページの最初の画面には、押せばそのまま発信できる電話番号と、受付の時間、対応している地域を置きます。
2つ目と3つ目の人は、料金や作業の中身を読んでから連絡してきます。その人たちのために、「修理のご相談」と「交換のご相談」の入口を、急ぎの入口の下に並べておきます。
電話の前にできることを、短く書く
急ぎの人には、電話をかける前にできることを短く書いておくと親切です。たとえば「水が止まらないときは、まず元栓を閉めてください。元栓の場所は、たとえば〇〇のあたりにあることが多いです」。
ただし、危ないことはさせないでください。ガスを使う給湯器の不具合や、電気が関わるところは、「ご自身で触らず、お電話ください」と書くほうが安全です。
3. 作業の前に見積もりを出し、了解を取る流れ
ここがこの記事でいちばん大事なところです。金額がいつ決まり、いつ伝えられるかを、流れで見せてください。
段に分けて、了解の場面を見せる
電話から支払いまでに何が起きるかを、段に分けて書きます。とくに、作業に入る前に見積もりを出し、了解をいただいてから作業することを、はっきり見せます。
たとえば、どこから水が出ているか、いつからか、器具の種類を伺います。分かる範囲で、金額の幅と到着の目安をお伝えします。
たとえば、漏れている場所やつまりの原因を確かめ、写真を見ていただきながら説明します。
たとえば、作業の内容と金額を項目ごとにお伝えします。修理と交換の両方が考えられるときは、両方の金額をお出しします。
たとえば、作業の途中で別の傷みが見つかった場合は、手を止めて、もう一度見積もりをお伝えします。
たとえば、水を流して漏れや流れを一緒に確かめ、作業前後の写真をお見せしてから、お支払いいただきます。
右側の一言は、電話をかける人が気にしていることへの答えです。とくに③と④の一言があると、玄関で最初に聞かれる「あとから高くならないか」に、サイトの段階で答えられます。書いた流れは、実際の現場の動きとそろえてください。
作業の途中で増えるときの扱いを書く
水回りの修理では、開けてみて初めて分かることがあります。床下の配管が傷んでいた、つまりの原因が思ったより奥にあった。こうした場合に、黙って作業を続けて、最後に金額が増えているのが、いちばん信用を落とす形です。
だから、「途中で追加の作業が要ると分かった場合は、手を止めてご説明し、了解をいただいてから進めます」と書いておきます。実際にそうしているなら、それをそのまま書くだけです。
お断りいただいたときのことも書く
見積もりを聞いて、頼むのをやめる人もいます。そのときに出張費や点検費をいただくのか、いただかないのかを書いておいてください。どちらでも構いません。書いてあれば、「来てもらったら断れないのでは」とためらう人が減ります。
4. 料金の内訳を、項目に分けて書く
流れの次は、金額そのものです。水回りの料金は、いくつかの項目の組み合わせで決まることが多いはずです。項目ごとに分けて書くと、読む人は自分の場合を考えられます。
| 項目 | サイトに書くこと(たとえば) | 変わる条件 |
|---|---|---|
| 出張費・点検費 | たとえば「〇〇市内は〇,〇〇〇円」 | 距離。作業をお断りいただいた場合もかかるかどうか |
| 作業料 | たとえば「トイレのつまり(器具を外さない場合)〇,〇〇〇円〜」と、作業ごとに | 原因の場所、器具を外すかどうか、作業の時間 |
| 部品・材料 | パッキンなどの小さな部品と、器具そのものの代金を分けて書く | 選ぶ品。交換の場合は扱っている品を価格の順に |
| 時間帯の加算 | たとえば「夜間・休日は、作業料に〇,〇〇〇円を加算」 | 時間帯、休日。加算がないならないと書く |
| 処分費 | 交換で外した古い器具の処分にかかる費用 | 器具の種類と大きさ。交換の料金に含むかどうか |
大事なのは、どの項目で金額が変わるかが読む人に分かることです。項目の呼び方は、貴社がふだんお出ししている見積書に合わせ、金額は実際にお受けしている料金で書いてください。現地で原因を見ないと決まらないものは、「点検のあとにお伝えします」と添えます。
たとえばの総額を、条件と一緒に
項目の説明とは別に、よくある依頼で、全部でだいたいいくらになるかも書いておくと、読む人は桁を知ることができます。
「たとえば、〇〇市内で、昼間にキッチンの蛇口の水漏れを、部品の交換で直す場合、出張費と作業料と部品代を合わせて〇,〇〇〇円〜〇〇,〇〇〇円のご依頼が多いです(金額は架空の例です)」
場所・症状・直し方・時間帯・金額の幅が一緒に書いてあることがポイントです。下限だけを書くと、見積もりのときに「話が違う」と受け取られます。条件つきの料金の出し方は ホームページに料金を載せるか、載せないか にまとめてあります。
症状の言葉で、料金を引けるように
読む人は、作業の名前ではなく症状の言葉で探しています。「パッキン交換」より「蛇口の根元から水が垂れる」、「高圧洗浄」より「台所の流しの水が流れにくい」。料金の表の見出しを、症状の言葉にしておくと、自分の場合を見つけやすくなります。
5. 対応できる作業と、登録や資格が関わる作業
次に、何を受けて、何を受けていないかです。ここは、ほかの業種より気をつけて書くところがあります。
対応できる作業を、場所ごとに並べる
対応できる作業は、場所ごとに並べると探しやすくなります。キッチン、浴室、トイレ、洗面所、屋外の配管、給湯器。それぞれに、修理で受けるもの、交換で受けるものを書きます。
受けていない作業も書いてください。たとえば「浴室全体のリフォームはお受けしていません」「〇〇の修理は、作っている会社へのご連絡をお勧めしています」。書いてあれば、合わない電話が減り、合う人は安心して連絡してきます。
登録や資格が関わる作業がある
水回りの作業の中には、事業者の登録や、作業する人の資格が関わるものがあります。たとえば、水道の給水管につながる工事は、地域の水道の窓口が定める事業者でないとできない場合があります。ガスを使う給湯器の取り付けにも、資格が関わることがあります。
何が必要かは、作業の中身や地域によって違います。制度の中身は、所管の窓口や業界団体、専門家に確認してください。この記事では、サイトでの扱い方だけを書きます。
- 持っている登録や資格は、名称と番号まで ― 誰が、どの資格を持っているかも
- その登録や資格で何ができるかを、一行添える ― 名前だけでは、読む人には意味が分かりません
- 持っていない作業は、そう書く ― 「〇〇の工事は、登録のある協力会社にお願いしています」「お受けしていません」など、実際の扱いのとおりに
資格や登録の書き方そのものは、資格・許認可・受賞歴を、ホームページにどう載せるか にまとめました。期限や更新のある登録は、切れたまま載っていないかも確かめてください。
借りている部屋からの依頼
賃貸の住まいからの依頼では、管理会社や大家に先に連絡していただくことがあると書いておきます。費用を誰が払うかが、契約によって変わるからです。先に書いておけば、作業のあとで揉めることが減ります。
6. 修理か交換かを、中立に書く
水回りの仕事では、直すか、新しくするかという分かれ道がよく出てきます。ここは、書き方で信用が大きく変わるところです。
どちらを勧めるかより、判断の材料を書く
交換のほうが金額は大きくなります。だからこそ、読む人は交換を勧められるのは、売りたいからではないかと身構えています。
サイトに書くのは、どちらが良いかではなく、どう考えて判断しているかです。
- 使っている年数 ― ただし「〇年で交換」と言い切らない。年数を書くなら、作っている会社が示している目安など、出典のあるものに限る
- 部品が手に入るか ― 古い器具は、修理に使う部品がもう作られていないことがある
- 修理の費用と、交換の費用 ― 両方の金額を並べてお見せする
- これからの使い方 ― 何年くらい住むつもりか、家族が増えるか減るか
両方の見積もりを出す、と書く
いちばん効くのは、「修理と交換の両方が考えられるときは、両方の見積もりをお出しします」と書いておくことです。読む人は、自分で比べて決められると分かります。
あわせて、「修理で十分なときは、そうお伝えします」と書けるなら書いてください。交換を急がせない会社だと伝わると、読む人は「まず見てもらうだけでも」と思えます。
反対に、「今すぐ交換しないと危ない」のような書き方は、急いでいる人をさらに焦らせます。危ない状態があるなら、どんな状態が危ないのかを具体的に書いてください。
交換のページは、品を価格の順に
交換を受けているなら、扱っている品を価格の順に並べ、それぞれをどんな方に勧めることが多いかを書きます。費用を抑えたい方、掃除の手間を減らしたい方、家族が多くお湯をたくさん使う方。どれがいちばん良い、とは書かないでください。品の名前は、貴社が実際に扱っているもので書きます。
7. 作業前後の写真と、保証
最後の2つです。どちらも、見えにくい仕事を見えるようにするところです。
作業前後の写真は、原因が分かる写真を
水回りの修理は、作業が終わると何をしたかが見えにくい仕事です。だから写真が効きます。作業の前と後を、同じ位置・同じ向きで撮った写真に加えて、次のような写真があると伝わります。
- 原因の写真 ― 傷んだパッキン、つまっていたもの、さびた配管など
- 外した部品と、新しい部品 ― 並べて撮ると、何を替えたかが分かる
- 見えなくなる場所の写真 ― 床下や壁の中の配管など
写っているのは、お客様の家の中です。載せる前に、お客様の了解を取ってください。家族の写真、郵便物、窓の外の景色など、家や人が分かるものが写っていないかも確かめます。同じ位置で撮るコツや、作業前を撮り忘れない段取りは 施工前と施工後の写真を、比べられる形で撮る にまとめてあります。
1件ごとに、症状、原因、直し方、かかった時間、金額の幅を添えてください。たとえば「洗面台の下から水漏れ/排水管のつなぎ目のゆるみ/部品の交換/約〇〇分」(例は架空です)。
保証は、修理と交換で分けて書く
保証は、修理と交換で中身が違うことが多いはずです。分けて書いてください。
- 修理の保証 ― 直した箇所について、どのくらいの期間、どんな場合に対応するか
- 交換の保証 ― 品そのものの保証(作っている会社の保証)と、取り付けの工事についての貴社の保証を分ける
- 対象外になる場合 ― 別の箇所の傷み、使い方によるもの、災害によるものなど
- 何かあったときの連絡先 ― 電話番号と受付の時間
いちばん多い行き違いは、品の保証と、工事の保証が混ざって伝わることです。「〇年保証」とだけ書くと、何が何年なのか分かりません。保証書の内容と、サイトに書いた内容もそろえてください。保証の書き方全般は 保証やアフターサービスを、ホームページにどう書くか にまとめました。
8. 雄喜晃の伴走:見積もりの流れと料金の内訳を、読む人の言葉にします
私たち雄喜晃は、水回りの修理のホームページを作るとき、「玄関で最初に、何を聞かれることが多いか」を伺うところから始めます。そこで聞かれていることが、そのままサイトに書くべき中身になるからです。
私たちがやること
- 急ぎの入口と、修理・交換のご相談の入口を分ける ― 最初の画面に、押せば発信できる電話番号と受付の時間を置きます
- 見積もりと了解の流れを、段に分けて書く ― 途中で増えるときの扱いや、お断りいただいたときの扱いも、伺ったとおりに書きます
- 料金の内訳を、症状の言葉で引ける表にする ― 貴社が実際にお受けしている料金を伺い、スマートフォンでも読める形にします
- 対応できる作業と、登録や資格の情報を整える ― 証書を見せていただきながら、名称と番号、何ができるかの一行を書きます
- 写真は、貴社で撮っていただいたものを整えて載せます ― 作業前後や原因の写真の並べ方をそろえ、写り込みに気づいた点はお伝えします
料金と条件
料金は制作費0円、月額8,800円(税別)からです。6ページ構成のプランは月額13,800円(税別)です。サーバー、独自ドメイン、SSL、保守は月額に含まれます。月5回までの更新代行も同じ月額の中なので、料金の改定や、新しい作業事例、扱う品の入れ替えも、ご連絡いただければこちらで反映します。
最低契約期間は6ヶ月です。7〜35ヶ月で解約された場合、サイトは非公開になります。36ヶ月以上ご継続いただいた場合は、サイトをお渡しします。
私たちがやらないこと
- 写真の撮影には伺っていません。写真は、貴社で撮っていただいたものを整えて載せるところまでです
- 貴社の料金そのものは決めません。価格は経営の判断なので、決まった料金と条件を伝わる形に組むところを担当します
- 登録や資格、業界の決まりについての判断はしません。所管の窓口や業界団体、専門家に確認していただくようお願いしています
- 器具の耐用年数の数字を、こちらで作って書くこともしません。書く場合は、出典のあるものだけにします
- 検索順位や問い合わせの増加をお約束することもしません
実際にお作りしたサイトは 制作実績、料金と条件は ホームページ制作のページ に載せてあります。神戸市北区鈴蘭台を拠点に、2025年10月6日に設立した会社です。
「作業の前にきちんと金額を伝えているのに、それがサイトでは伝わっていない」という方は、一度ご相談ください。
9. まとめ:金額が決まる時と、直し方の選び方を先に見せる
水回りの修理のホームページで押さえることは、5つです。
- 3つの場面で入口を分ける ― 今困っている人、調子が悪い人、交換を考えている人。急ぎの人には電話番号と地域を最初の画面に
- 見積もりと了解の流れを見せる ― 作業の前に金額を伝えること、途中で増えるときは手を止めること、断ったときにかかるもの
- 料金は項目に分けて、症状の言葉で ― 出張費・作業料・部品・時間帯の加算・処分費。たとえばの総額を条件つきで
- 登録や資格は事実で、修理か交換かは中立に ― 持っているものは名称と番号、持っていない作業はその扱い。両方の見積もりを出す
- 写真と保証で、見えない仕事を見せる ― 原因と部品の写真、修理と交換で分けた保証
そして、登録や資格、表示に関わるところは、所管の窓口や業界団体、専門家に確認してください。
まず、今日できること
最近お出しした見積もりを1枚選び、お客様の名前と住所を消して、項目ごとに「何をするものか」を一言ずつ書き添えてみてください。それがそのまま、サイトに載せる料金の内訳の見本になります。書いてみると、玄関で毎回説明していることも見えてきます。