1. 「お知らせに1行、書いておけばいいですかね」

中小企業の経営者の方とお話していて、こんな言葉をよく聞きます。

「来月から新しいサービスを始めるんです。ホームページには、お知らせの欄に1行書いておけばいいですかね。チラシは別に作るつもりなので」

お知らせの1行は、もちろん書いたほうがいいです。ただ、それだけだと、始めたことはほとんど伝わりません。お知らせは新しいものが上に積まれていく場所なので、数週間もすれば下に流れていきます。そして、サービスのページを見に来た人は、お知らせの欄までは見ないことが多いからです。

新しいサービスを始めるときにホームページで考えることは、1か所ではありません。どこに足すか、既存のサービスとどう並べるか、いつ外すか。この3つを先に決めておくと、始めたあとに慌てずに済みます。

足す前に、決めておく3つ

ページに手をつける前に、次の3つを言葉にしておいてください。

  • 誰に向けたものか ― 今のお客様に向けたものか、新しいお客様を呼びたいのか
  • 今のサービスとの関係 ― 追加なのか、置き換えなのか、今のサービスの中の1つの選択肢なのか
  • 始めてから何を確かめたいか ― 本格的に始めるのか、まず試しに数件受けてみるのか

この3つで、足す場所も、書く量も変わります。試しに始めるなら、大きな専用ページより、今のページへの一節で足りることもあります。

この記事で書くこと

  • 専用ページを作るか、今のページに足すか ― 分ける基準
  • トップでの知らせ方 ― 最初の画面を差し替えるかどうか
  • 既存のサービスとの関係と、価格・対象の書き方 ― 読む人が迷うところ
  • 既存のお客様への知らせ方 ― お知らせ・メール・SNS・紙の使い分け
  • 始めてからの見直し ― 何を見て、いつ書き換えるか

2. 専用ページを作るか、今のページに足すか

分けるかどうかは、3つが同じかどうか

新しいサービスに専用のページを作るかどうかは、料金・進み方・頼めない条件の3つが、今のサービスと同じかどうかで決めてください。

  • 3つとも同じ ― 今のサービスのページに、項目を1つ足せば足ります。「新たに〇〇にも対応しました」の一節で十分です
  • どれか1つでも違う ― 専用のページを作ります。違うものを同じページに混ぜると、どちらの条件の話なのかが読みにくくなります

たとえば、今は修理だけを受けている会社が「点検の定期契約」を始めるなら、料金の形も進み方も違うので、専用ページが向いています。同じ修理の中で対応できる機種が増えただけなら、今のページへの追記で足ります。

お客様が違うなら、もう一段考える

新しいサービスのお客様が、今のお客様とまったく違う人たちなら、ページを作るかどうかの前に、サイトを分けるかどうかの話になります。この判断は 事業が増えたとき、ホームページを分けるか、1つにまとめるか に書きました。迷ったら、まず同じサイトの中に専用ページを作って始めるのが、手間の少ない進め方です。

専用ページは、サービスページと同じ順番で

専用ページを作るときは、新しいからといって特別な形にする必要はありません。何を・誰に・いくらで・どう進むか・頼めない条件・よくある質問・問い合わせの順に書けば、読む人は迷いません。各段の書き方は サービス紹介のページは、どの順番で書けばいいか にまとめてあります。

新しいサービスのページで足しておきたいのは、次の2つです。

  • 始めた日 ― 「2026年〇月から受付を始めました」。読む人が、実績が少ない理由を理解できます
  • 始めた理由 ― 「今のお客様から、〇〇もお願いできないかと何度も相談をいただいたため」のような事実。なぜこの会社がやるのかが伝わります

始まる前にページを出すか

開始日より前にページを公開する場合は、いつから申し込めるのかを書いてください。「準備中」だけのページは、読む人にとって何もできないページです。「〇月〇日から受付を始めます。それまでのご相談は、お問い合わせフォームからどうぞ」のように、今できることを1つ添えます。

3. トップでの知らせ方

最初の画面は、差し替えないことが多い

新しいサービスを始めると、トップの最初の画面を新しいサービスの写真と言葉に差し替えたくなります。気持ちは分かりますが、今のお客様の多くが今のサービスを探しに来ているなら、最初の画面は今のままにしておくほうが無難です。

最初の画面の役目は、「何の会社か」を一目で伝えることです。そこを新しいサービスに変えると、今のサービスを探しに来た人が「業種が変わったのかな」と迷います。最初の画面に何を置くかの考え方は トップページの最初の画面に、何を置くか に書きました。

差し替えるのは、新しいサービスをこれからの主力にすると決めた場合です。その場合は、トップだけでなく、会社の説明の一行やメニューの順番も合わせて見直します。

最初の画面のすぐ下に、1区画を足す

差し替えない場合は、最初の画面のすぐ下に、新しいサービスの区画を1つ足します。中身はこれだけで足ります。

  • 何が始まったか ― お客様の言葉で1行
  • いつから ― 開始日
  • 誰向けか ― どんな場面の人に役立つか
  • 詳しくはこちら ― 専用ページか、追記したページへのリンク

写真があれば1枚添えますが、無理に用意しなくても構いません。文字だけの区画でも、場所が目立てば読まれます。

「新しく始めました」を外す日を、先に決める

トップに足した区画や「新着」の印は、いつ外すかを、足す日に決めておいてください。半年前に始めたサービスに「新しく始めました」と書いてあると、読む人は「このサイトは止まっている」と受け取ります。

たとえば「始めてから3ヶ月でトップの区画を外し、サービスの一覧に並べる」のように決めます。外したあとも、サービスとしての案内は一覧やメニューから辿れるように残します。

メニューに足すかどうか

上に並ぶメニューに新しい項目を足すかどうかは、今のメニューの項目を増やさずに済む形がないかを先に考えます。多くの場合は、「サービス」や「事業内容」の下に入れれば足ります。メニューの数と並べ方は ホームページのメニューに、何をどの順で並べるか にまとめてあります。

4. 既存のサービスとの関係を書く

新しいサービスを始めたとき、読む人がいちばん迷うのはここです。会社の中では当たり前でも、外からは分かりません。

読む人が、頭の中で聞いていること

  • 今のサービスは続くのか ― 新しいものに切り替わって、今のものはやめるのか
  • 今の料金や内容は変わるのか ― 新しいサービスを始めたことで、今の契約に影響はあるか
  • 両方頼めるのか ― 組み合わせると何か変わるのか
  • 窓口や担当は同じか ― いつもの担当の人に頼めばいいのか

この4つに、新しいサービスのページの中で答えておいてください。よくある質問の欄に入れるのがいちばん収まりがいいです。「今の〇〇のご契約はそのまま続きます」「お申し込みは、いつもの担当者にお声がけいただいても構いません」。1行ずつで足ります。

今のサービスのページにも、1行足す

新しいサービスのページを作ったら、関係の深い今のサービスのページにも、1行の案内を足します。

今のサービスを見に来た人のうち、新しいサービスが役に立つ人は、そこで初めて気づきます。「〇〇とあわせて、△△も承っています」の1行と、専用ページへのリンク。新しいページからも、今のページへのリンクを置いておくと、読む人が行き来できます。

今のサービスをやめる場合

新しいサービスが今のサービスの置き換えになる場合は、今のサービスをいつまで受け付けるかをはっきり書いてください。

  • 受付の終了日 ― 日付で書く。「近日中に」は使わない
  • 今のお客様の扱い ― 契約中の方はいつまで今のまま使えるか
  • 代わりの案内 ― 新しいサービスに移る場合の手続きと、移らない場合の選択肢

やめるサービスのページは、すぐに消さずに、終了の案内と新しいページへのリンクを載せた形でしばらく残しておくと、検索から来た人が迷いません。

5. 価格と対象の書き方

価格が決めきれないときは、当面の価格と見直しの予定を

始めたばかりのサービスは、価格を決めきれないことがよくあります。それでも、空欄にせず、当面の価格を書いてください。

「現在は〇〇円でお受けしています。件数が増えた段階で見直す予定です」。こう書いておけば、あとで価格を変えるときも唐突になりません。幅で書く、条件で書くといった考え方は、今のサービスの料金と同じです。

開始の記念価格は、期間を日付で書く

始めたときだけの価格を出す場合は、いつまでの価格なのかを日付で書きます。「今だけ」「期間限定」だけだと、いつ終わるのかが分かりません。そして、記念価格のあとの価格も一緒に書いておきます。

価格の見せ方には、通常の価格との比べ方などについて、表示のルールがあります。業種によって違うので、気になる書き方があるときは、所管の窓口や専門家に確認してください。

対象と、対象外を書く

新しいサービスほど、誰が頼めて、誰が頼めないかをはっきり書きます。始めたばかりで受けられる範囲が狭いなら、それをそのまま書いて構いません。

  • 地域を絞る ― 「当面は〇〇市内に限ってお受けします」
  • 件数を絞る ― 「月〇件までのお受けとしています」
  • 条件を絞る ― 「今の〇〇をご契約中の方から、先にご案内しています」

絞っていることを書くのは、弱みではありません。受けられない人が問い合わせる前に分かるので、お互いの時間が無駄になりません。広げたときは、その書き換え自体がお知らせの1本になります。

実績が無いことは、正直に

始めたばかりのサービスには、実績がありません。ここで、今のサービスの実績を新しいサービスの実績のように見せるのは避けてください。「受付を始めたばかりのため、事例はこれから載せていきます」と書くほうが、読む人は信用します。最初の数件が終わったら、本人の了承を得て事例として載せていきます。

6. 既存のお客様への知らせ方

新しいサービスを最初に頼んでくれるのは、すでに付き合いのあるお客様であることが少なくありません。ホームページに足すのと同じくらい、今のお客様にどう知らせるかが大事です。

表:新しいサービスを知らせる場所と、それぞれの役目(書き方の例は架空です)
知らせる場所向いていること気をつけること
ホームページのお知らせ始めた日の記録を残す。たとえば「〇月〇日から、△△の受付を始めました」と3〜5行で数週間で下に流れる。お知らせだけで終わらせない
専用ページ・サービスページ価格・対象・進み方・今のサービスとの関係を、まとめて読める場所にするほかの場所からのリンクは、すべてここに集める
メール今のお客様に、直接届ける。1通に1つの話題と、専用ページへのリンク宣伝のメールには送り方のルールがある。送る相手の範囲を確かめる
SNS始めたこと、準備の様子、最初の1件を、写真とともに短く条件や価格の詳細はSNSに書き切らず、ページへ送る
紙・対面請求書や納品のときに案内を1枚添える。担当者が口頭で一言伝える紙の表記と、ページの表記をそろえる
Googleビジネスプロフィールサービスの項目と投稿に足し、地図から見た人にも伝えるホームページと内容が食い違わないようにする

全部を同じ日にやる必要はありません。どの場所から知った人も、最後は同じ専用ページに着くようにしておくことが、いちばん大事です。

お知らせの1本は、短くていい

お知らせの欄には、何が、いつから、誰向けに始まったかを3〜5行で書き、専用ページへのリンクを置きます。長い説明は専用ページの役目です。お知らせ欄の書き方そのものは 「お知らせ」の欄に、何を書けばいいか にまとめました。

メールは、送る相手を確かめてから

今のお客様にメールで知らせる場合は、1通に1つの話題にして、専用ページへのリンクを1つだけ置きます。いくつもの話題を詰め込むと、どれも読まれません。

なお、宣伝を目的としたメールには、送ってよい相手や書いておくべきことについてのルールがあります。取引の関係や業種によって扱いが違うので、一斉に送る前に、所管の窓口や専門家に確認してください。

社内に先に知らせる

見落とされやすいのが、社内です。電話を受ける人や現場の担当者が、新しいサービスのことを知らないと、お客様から聞かれたときに答えられません。

ページを公開する前に、価格・対象・申し込み方法を社内で共有しておきます。ページそのものを社内で一度読んでもらうのが、いちばん手早い方法です。

7. 始めてから、見直す

新しいサービスのページは、公開した日がいちばん中身の薄い日です。始めてから実際に聞かれたこと、実際に頼まれたことで、書くべきことが分かってきます。

図:新しいサービスのページを育てる流れ(時期はたとえばの目安です)
① 始める前

専用ページか追記を用意し、トップの区画を外す日を決めます。社内に価格と対象を共有します。

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② 始めた日

お知らせを出し、今のお客様にメールや紙で知らせます。今のサービスのページにも1行足します。

どこから知った人も、同じ専用ページに着くようにする
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③ 1ヶ月ほどたったら

問い合わせで聞かれたことを書き出し、よくある質問に足します。説明が足りなかったところを直します。

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④ 3ヶ月ほどたったら

トップの区画を外してサービスの一覧に並べます。最初の数件を、了承を得て事例として載せます。

外し忘れると、「新しく始めました」が古さに見えます
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⑤ 半年ほどたったら

価格・対象・地域を見直し、続けるか、広げるか、やめるかを決めて、ページに反映します。

時期はサービスの性質や件数に合わせて変えてください。大事なのは、公開した日を完成の日にしないことです。

何を見て、見直すか

見るものは、難しいものでなくて構いません。

  • 問い合わせの中身 ― 新しいサービスについての問い合わせが何件あり、何を聞かれたか
  • 断った理由 ― 対象外だった、地域外だった、価格が合わなかった。理由ごとに数える
  • ページを見た人の数 ― GA4などで、専用ページがどのくらい見られているか

聞かれたことは、そのままよくある質問の材料になります。断った理由が偏っているなら、対象や地域の書き方を直すか、受ける範囲そのものを見直すきっかけになります。

うまくいかなかったときの片付け

始めてみて、続けないと決めることもあります。それ自体は悪いことではありません。困るのは、やめたサービスのページが、そのまま残っていることです。

やめると決めたら、受付の終了日をページとお知らせに書き、申し込んでくださった方への対応を案内します。しばらくしてから、トップやメニュー、今のサービスのページに足した1行も外します。足した場所を、始めるときに書き出しておくと、片付けのときに探さずに済みます。

8. 雄喜晃の伴走:足す場所と外す時期を、一緒に決めます

私たち雄喜晃のホームページ制作では、新しいサービスを始めるときに、どこに何を足すかを一覧にするところからご一緒します。

私たちがやること

新しいサービスの中身と、今のサービスとの関係を伺い、専用ページを作るか、今のページに足すかを一緒に決めます。専用ページの原稿は、お話を伺ってこちらでまとめます。トップの区画、お知らせ、今のサービスのページへの1行、よくある質問まで、足す場所をまとめて反映します。始めてから聞かれたことをよくある質問に足す、トップの区画を外すといった見直しも担当します。

料金と条件

料金は制作費0円、月額8,800円(税別)からです。6ページ構成のプランは月額13,800円(税別)です。サーバー、独自ドメイン、SSL、保守は月額に含まれます。月5回までの更新代行も同じ月額の中なので、お知らせの追加や、価格・対象の書き換えも、ご連絡いただければこちらで反映します。

最低契約期間は6ヶ月です。7〜35ヶ月で解約された場合、サイトは非公開になります。36ヶ月以上ご継続いただいた場合は、サイトを譲渡します。

私たちがやらないこと

新しいサービスの価格や中身を、こちらで決めることはしません。それは経営の判断だからです。私たちがやるのは、決まったことを読む人に伝わる形にすることです。また、まだ無い実績やお客様の声を作って載せることも、ページを作れば申し込みが増えるというお約束もいたしません。

「新しいことを始めるが、ホームページのどこを触ればいいか分からない」という方は、一度ご相談ください。実際にお作りしたサイトは 制作実績、料金と条件は ホームページ制作のページ に載せてあります。私たちは神戸市北区鈴蘭台を拠点に、2025年10月6日に設立した会社です。

9. まとめ:足す場所と、外す日を、始める前に決める

新しいサービスを始めるとき、ホームページで押さえることは5つです。

  • 専用ページか追記かは、料金・進み方・頼めない条件で決める ― 3つとも同じなら追記、1つでも違えば専用ページ
  • トップの最初の画面は、むやみに差し替えない ― すぐ下に1区画を足し、外す日を決めておく
  • 今のサービスとの関係を書く ― 続くのか、変わるのか、両方頼めるのか、窓口は同じか
  • 価格と対象は、当面のものでも書く ― 記念価格は日付で、絞っている範囲もそのまま
  • 知らせる場所を分け、見直す時期を決める ― どこから知った人も同じページに着くように

新しいサービスのページは、公開した日に完成するものではありません。始めてから聞かれたことで、少しずつ書き足していくページです。

今日できることを1つだけ挙げます。新しいサービスのことを、ホームページのどこに書くかを紙に書き出してみてください。トップ、専用ページ、今のサービスのページ、お知らせ、よくある質問。その一覧が、始めるときの段取りと、やめるときの片付けの両方に使えます。