1. 「去年のお知らせを写して、日付だけ直したんです」

中小企業の経営者の方とお話していて、こんな言葉を聞くことがあります。

「年末の休みのお知らせは、毎年、去年のものを写して数字だけ直して出しているんです。ところが今年は、曜日が去年のままになっていて。お客様から『29日は月曜なんですか、火曜なんですか』と電話をいただいて、慌てて直しました。あとで見たら、トップとお知らせのページで、休み明けの日付まで違っていたんです」

年末年始の休みは毎年来ます。前から分かっている休みなので、急な休業より楽に思えます。ところが、毎年同じことをしているからこそ起きる間違いがあります。去年の文面を写す、出した場所を全部は覚えていない。こうして、年や曜日のずれ、ページごとの食い違い、休み明けの消し忘れが生まれます。

ふだんの営業時間や定休日の書き方は 営業時間・定休日を、ホームページにどう書くか に、台風や設備の故障のような急な休みの知らせ方は 台風や急な休業のとき、ホームページで何を知らせるか にまとめました。この記事は、そのどちらとも違う「毎年ある、長い休み」の案内だけを扱います。例は年末年始で書きますが、お盆や大型連休にもそのまま使えます。

この記事で書くこと

  • いつ出すか。休みの日付ではなく、締め切りから決める
  • 書くことと、出す場所
  • 取引先向けと、一般のお客様向けの書き分け
  • 休み明けに消すことと、来年に使い回せる形
  • よくある失敗。年・曜日・ページごとの日付のずれ

2. 長い休みの案内は、急な知らせと何が違うか

前から分かっているので、早く出せる

急な休業と違い、長い休みは何週間も前から日付が分かっているので、読む人が予定を組める時期に出せます。

そして、長い休みの案内を見に来る人の多くは、「休みの間どうなるか」より「休みの前に間に合うか」を知りたがっています。年内に工事を終えたい、正月用の品を年末に受け取りたい。こうした人にとっては、案内が遅いだけで間に合わなくなります。

影響は、休みの外にも広がる

休みの前には駆け込みの依頼が増え、休み明けにはたまった連絡への返事が重なります。配送を使う商売なら、運送の側の休みも関わります。ですから、案内には休みの前後に何が変わるかまで書く必要があります。

毎年来るので、使い回せる。だから写し間違える

文面を使い回せるのは良いことです。ただ、冒頭の方のように、去年の文面を写すと、年や曜日が去年のまま残ることがあります。写し間違えない残し方は、第7章で書きます。

3. いつ出すか:休みの日付より、締め切りから逆算する

出す時期は、休みが始まる日から考えるのではなく、お客様にとっての締め切りから逆算します。

いちばん早い締め切りを探す

年内の工事の受付、年内発送の注文の締め、年内の予約の最終日。このうちいちばん早いものの、さらに少し前に案内が出ている状態を目指します。

たとえば、年内の工事の受付を12月上旬で締める会社なら、休みが12月29日からでも、案内は11月のうちに出しておく、という考え方です。

取引先へは、サイトより先に

取引先がある会社は、サイトに出す前に、取引先へ直接知らせるのが順番です。サイトだけに出しても、気づかれないことがあります。サイトには同じ内容を控えとして載せ、担当者が替わった取引先が確かめに来たときの答えにします。

決まっていないことがあっても、決まった部分から出す

休み明けの初日に営業するか決まっていない、という理由で案内が遅れることがあります。その場合は、決まった部分だけで先に出し、残りは「決まり次第お知らせします」と書きます。書き足すときは、新しいお知らせを増やさず、同じお知らせを直して、直した日を添えます。

4. 書くこと:休みの期間だけでは、足りない

案内に書くことを、一覧にしておきます。

表:長い休みの案内に書くことと、抜けたときに起きること(例はすべて架空)
書くこと書き方の例抜けると起きること
休みの期間たとえば「2026年12月29日(火)〜2027年1月4日(月)は休業します。1月5日(火)から通常どおり営業します」最終日が休みか営業か分からず、確認の電話が増える
最終受付たとえば「年内のご注文は12月22日(火)17時まで。お電話の受付は12月28日(月)の正午まで」間に合うと思って頼んだ人が、あとで断られる
休み明けの対応たとえば「休み中にいただいたご連絡には、1月5日から順にお返事します。数日かかる場合があります」返事が遅いと感じた人が、何度も送り直す
休み中の問い合わせたとえば「フォームとメールは休み中も受け付けています。お電話はつながりません」送ってよいのか分からず、連絡をやめてしまう
急ぎの連絡先たとえば「設備の故障など、お急ぎの場合は〇〇までお電話ください。対応できる内容は限られます」本当に困った人が、連絡先を探せない
配送や納期への影響たとえば「年内の発送は12月25日(金)が最終です。年明けは1月6日(水)から順に発送します」届く日を思い込んだまま待たれて、気づいたときには正月を過ぎている

全部の会社に6つ全部が要るわけではありません。貴社の仕事で「休みの前後に変わること」を選んで書くのが基本です。日付と曜日は例として2026年から2027年の暦で書いています。貴社の実際の日程で書き直してください。

休みの期間は、最終日と再開日を両方書く

「12月29日〜1月4日休業」だけだと、4日が休みか営業か、読み方が分かれます。休みの最終日と営業の再開日を、両方書きます。年をまたぐので、年も両方に書いておきます。

最終受付は、受付の種類ごとに

年内の最終日でも、電話は昼まで、工事の受付はもっと前、ということがよくあります。最終受付は、電話・来店・注文・工事のように、受付の種類ごとに書きます。

休み明けは、混むことを先に書く

「順にお返事します。数日かかる場合があります」と一言あるだけで、待つ側の受け取り方が変わります。返事の目安をふだんから決めておくと書きやすくなります。考え方は 問い合わせが来たあと、何時間以内に返すべきか にまとめました。

休み中の問い合わせと、急ぎの連絡先

休みの間も、フォームやメールは届きます。受け付けるのか、返事はいつからかを書き、自動返信の文面にも同じことを入れておきます。

設備の修理のように休み中でも急ぎの連絡がありうる商売は、急ぎの連絡先も書きます。ただし、何に対応して、何には対応しないかも一緒に書きます。番号だけだと、急ぎでない連絡もそこに集まります。

配送や納期は、貴社の休みと運送の休みを分けて

物を送る商売は、貴社が営業していても、運送の側の事情で届く日が延びることがあります。「年内の発送の最終日」と「年明けの発送の開始日」を、営業日とは別に書きます。届く日を言い切れなければ、「日数がかかる場合があります」と添えます。

5. どこに出すか:5か所に、同じ日付で

長い休みの案内は、1か所に詳しく書き、ほかの場所はそこへつなぐ形にすると、日付の食い違いが起きにくくなります。

お知らせ:詳しい中身を置く、正本

第4章の中身は、お知らせに1本にまとめて書きます。ここが正本で、ほかの場所の文面は全部ここから写します。お知らせの欄の使い方は 「お知らせ」の欄に、何を書けばいいか に書きました。

トップページ:1行と、お知らせへのリンク

トップの最初の画面に、1行だけ出します。たとえば「12月29日(火)〜1月4日(月)は休業します。年内のご注文は12月22日まで(詳しくはこちら)」。最初の画面の考え方は トップページの最初の画面に、何を置くか にまとめました。休みの案内は、出している間だけそこに加わるものです。

営業時間の欄:例外を書く場所

フッターやアクセスのページに「定休日:日曜・祝日」としか書いていないと、年末年始もふだんどおりだと読まれることがあります。「年末年始・夏季は休業(日程はお知らせをご覧ください)」と、例外の一言を書いておきます。日付まで書くと直す場所が増えるので、日付はお知らせに任せます。

Googleマップ:特別営業時間を日ごとに

地図アプリで探した人は、Googleマップの営業時間を見て動きます。Googleビジネスプロフィールには、特定の日だけ営業時間を変えたり休みにしたりできる「特別営業時間」の欄があります。休みの日と時間を短くする日を、日ごとに入れておきます。手順は変わることがあるので、そのときの案内で確かめてください。大事なのは、サイトと同じ日付・同じ時刻になっているかです。投稿で休みを知らせる使い方は Googleマップの「投稿」は、使ったほうがいいのか にまとめました。

SNS:同じ文面と、リンク

SNSでは、お知らせと同じ文面を短くして載せ、リンクを添えます。SNSだけ別の言い方で書くと、そこから食い違いが始まります。休みの直前にもう一度出すと、見落としていた人にも届きます。

サイトの外にも、日付は書かれている

自動返信、留守番メッセージ、メールの署名、見積書の備考欄にも日付を入れたなら、出した場所の一覧に加えておきます。一覧は、消すときにも使えます。

6. 取引先向けと、一般のお客様向けを書き分ける

同じ休みでも、取引先と一般のお客様とでは、知りたいことが違います。

取引先が知りたいのは、段取りの日付

取引先が知りたいのは、自社の段取りをどう組み直すかです。発注の締め切り、最終出荷日、年明けの初回の出荷日、請求や支払いの扱い。挨拶の文章より先に、日付を並べます。

たとえば、架空の部品の卸の会社なら、こう書けます。

「お取引先様へ。年内のご発注は12月18日(金)15時までにお願いいたします。年内の最終出荷は12月25日(金)、年明けの出荷は1月6日(水)からです。休業期間中のご発注は、1月5日(火)の受付として扱います」

一般のお客様が知りたいのは、行ってよいか、間に合うか

一般のお客様が知りたいのは、この日に行って開いているか、頼んだら年内に間に合うかです。言葉はやさしく、日付は曜日つきで書きます。

「年内は12月28日(月)まで営業します。年明けは1月5日(火)からです。年内のお渡しをご希望の方は、12月20日(日)までにご予約ください」

1つのお知らせで、見出しを分ける

お知らせは1本で足ります。中で「ご来店のお客様へ」「お取引先様へ」と見出しを分けます。休みの期間は見出しの上に1回だけ書きます。2か所に書くと、片方だけ直し忘れることがあるからです。

7. 休み明けに消し、来年に使い回せる形にする

ここからは、出したあとの話です。長い休みの案内でいちばん多い失敗は、出し方より、消し方と使い回し方にあります。流れを図にしておきます。

図:長い休みの案内を、出してから消して、来年に残すまで(時期は年末年始の場合の一例)
① 日程と締め切りを決める(たとえば11月上旬)

休みの期間、最終受付、再開日、発送の最終日を社内で決めます。

去年のひな形を開き、年と曜日を今年の暦で埋め直す
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② 取引先へ直接知らせる

メールや書面で、発注と出荷の締め切りを先に伝えます。

送った文面を、そのままお知らせの原稿にする
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③ サイト・Googleマップ・SNSに出す(いちばん早い締め切りの前)

お知らせに正本を書き、トップに1行、Googleマップに特別営業時間を入れます。

出した場所を一覧に書き、消す日を社内の予定表に入れる
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④ 休みの直前に、もう一度知らせる

トップの1行を「明日から休業します」に直し、自動返信と留守番を休み用に切り替えます。

切り替えたものも、一覧に足しておく
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⑤ 再開した日の朝に消す

一覧を見ながら、トップの1行、自動返信、留守番を元に戻します。

お知らせには「通常どおり営業しています」と1行足す
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⑥ 来年用に残す

文面と一覧をひな形として保存し、来年の予定表に①の日を入れます。

ひな形の年と曜日は、空欄にして残す

時期は一例で、貴社のいちばん早い締め切りに合わせて前後させてください。③で作る「出した場所の一覧」が、⑤で消すときと、⑥で来年に使い回すときの両方に使えます。お盆や大型連休も、同じ6段で回せます。

再開した日の朝に、一覧を見て消す

1月の半ばになっても、トップに休業の案内が出ている。見た人は、まだ休んでいるのかと迷います。消すのは、再開した日の朝と決めておくのがいちばん忘れません。

消すときは、記憶ではなく一覧を見ながら消します。Googleマップの特別営業時間は日付を指定して入れるので、その日が過ぎればふだんの表示に戻る形ですが、入れた日付がずれていればずれたまま出ます。休み明けに一度、表示を開いて確かめておくと安心です。

お知らせの1本は記録として残して構いません。ただし、一覧のいちばん上に、去年の休みの案内が残ったままにならないようにします。

来年に使い回せる形にしておく

使い回しで間違いが起きるのは、去年の完成した文面を写すからです。そこで、保存するときに年と曜日を空欄にしたひな形にしておきます。

「【年】年12月【日】日(【曜】)〜【年】年1月【日】日(【曜】)は休業します。1月【日】日(【曜】)から通常どおり営業します」

空欄があれば、埋めるときに今年の暦を見ることになります。ひな形と一緒に、出した場所の一覧と、取引先へ送った文面も同じところに置いておきます。

よくある失敗:年の書き間違い

年をまたぐ休みは、年の書き間違いが起きやすい案内です。

  • 去年の年が残る ― 写した文面の「2025年」を直し忘れる
  • 年明けの年を、年末の年で書く ― 「2026年1月5日から営業」のように、再開日の年が1年古いまま
  • 年を書かない ― 「1月5日から」だけだと、あとで見た人がどの年の話か分からない

対策は、休みの最初の日と再開日の両方に年を書くことです。

よくある失敗:曜日のずれ

冒頭のお話がこれです。2025年から2026年にかけての休みでは、12月29日も1月5日も月曜日でした。2026年から2027年にかけては、どちらも火曜日です。去年の文面の年だけを直すと、曜日が1つずつずれた案内ができあがります。曜日を書くなら、その年のカレンダーを見ながら1つずつ埋めます。

よくある失敗:ページによって日付が違う

お知らせでは「1月5日から営業」、トップでは「1月4日から営業」。途中で日程が変わり、片方だけ直した結果です。

これを防ぐのが、「正本は1つ、ほかはそこから写す」という決め方と、出した場所の一覧です。日程が変わったら正本を直し、一覧の上から順に直します。最後に、古い日付でサイトの中を探してみてください。

8. 雄喜晃の伴走:毎年の休みの案内を、出すところから消すところまで

私たち雄喜晃がホームページを作るときは、毎年の休みの案内を、毎年ゼロから作らずに済む形にしておくようにしています。

私たちがやること

  • 休みの案内のひな形を、一緒に作る ― 休みの前後に変わることを伺い、年と曜日を空欄にした文面にします。取引先向けと一般のお客様向けの見出しも、必要なら分けます
  • 日程をいただければ、サイトに出す ― お知らせの正本、トップの1行、営業時間の欄の一言を、同じ日付で反映します
  • 再開した日に、消すところまでやる ― トップの1行を外し、お知らせに「通常どおり営業しています」を足します
  • 出した場所の一覧をお渡しする ― サイトの中で日付が出ている場所に加えて、Googleマップや自動返信のように貴社の手元で切り替えるものも並べます

料金と条件

料金は制作費0円、月額8,800円(税別)です。6ページ構成のプランは月額13,800円(税別)です。サーバー、独自ドメイン、SSL、保守は月額に含まれます。月5回までの更新代行も同じ月額の中なので、休みの案内を出す、日程が変わったら直す、休み明けに消す、という作業もこの回数の中でお受けします。

最低契約期間は6ヶ月です。7〜35ヶ月で解約された場合、サイトは非公開になります。36ヶ月以上ご継続いただいた場合は、サイトを譲渡します。

私たちがやらないこと

  • 休みの日程や締め切りは決めません。いつ休み、いつまで受けるかは、現場と経営の判断です。私たちは、決まった日程を読む人に伝わる形で出すところを担当します
  • Googleマップの特別営業時間やSNSの投稿は、貴社のアカウントで入れていただきます。サイトと同じ日付の文面と、入れる日付の一覧はこちらでお渡しします
  • 取引先への個別の連絡は、代わりに送りません。送る文面を、サイトのお知らせと同じ内容でそろえるところまでお手伝いします

実際にお作りしたサイトは 制作実績、料金と条件は ホームページ制作のページ に載せてあります。神戸市北区鈴蘭台を拠点に、2025年10月6日に設立した会社です。

「毎年、年末が近づくと、去年のお知らせを探すところから始めている」という方は、一度ご相談ください。

9. まとめ:締め切りから逆算して出し、再開した日に消し、空欄のひな形で残す

年末年始やお盆、大型連休のような毎年ある長い休みの案内で、押さえることは5つです。

  • 締め切りから逆算して、早めに出す ― いちばん早い受付の締め切りの前に。取引先へはサイトより先に
  • 期間だけでなく、前後のことを書く ― 最終受付、休み明けの対応、休み中の問い合わせ、急ぎの連絡先、配送や納期
  • 正本は1つ、ほかの場所はそこから写す ― お知らせに詳しく、トップに1行、Googleマップは日ごとに
  • 取引先と一般のお客様は、見出しで書き分ける ― 期間は1回だけ書き、締め切りをそれぞれに
  • 再開した日に消し、年と曜日を空欄にして残す ― 出した場所の一覧が、消すときと来年の両方に使える

長い休みの案内は、消す日と来年のことを先に決めておくと楽になります。ひな形と一覧があれば、次の年からは空欄を埋めて、一覧の順に出すだけです。

まず、今日できること

貴社のサイトで「年末年始」や去年の年の数字を探してみてください。去年の案内がトップやお知らせの上のほうに残っていないか。営業時間の欄に例外の一言があるか。見つかったところが、今年の案内の前に直すところです。

ぜひ一度、お話を聞かせてください。貴社の休みの案内を、毎年使い回せる形にするところからご一緒します。