1. 「ホームページは、オープンしてから作ればいいと思っていたんです」

開業の準備をしている方とお話していると、こんな言葉をよく聞きます。

「内装も間に合うか分からないし、メニューもまだ決まっていないので。ホームページは、お店が開いて落ち着いてから作ろうと思っていたんです。でも、近所の人から『何のお店ができるの』と聞かれることが増えてきて」

お気持ちはよく分かります。物件、工事、許認可、仕入れ、人の手配。開業前は、ホームページが後回しになりやすい時期です。

ただ、お店を探す人は、オープンの日を待ってくれません。工事の囲いを見た近所の方、知人から「今度できるらしい」と聞いた方、引っ越し先で通えるお店を探している方。こうした方は、オープン前から店名や場所で検索しています。そのときに何も出てこないと、「まだ先の話か」と思われて、記憶から消えます。

一方で、開業前に作り込みすぎると、日付が延びたり内容が変わったりするたびに、直す手間が増えます。開業前のホームページは、完成品を出す場ではなく、決まったことだけを正直に出す場です。この記事では、その線の引き方を順に書きます。

この記事で書くこと

  • 開業前に出すかどうかの決め方
  • 開業前の1ページに載せる項目と、書き方
  • 準備の様子の見せ方
  • 予約や事前の問い合わせの受け方
  • オープン日が延びたときの直し方と、直す順番
  • Googleマップの開業日の扱いと、オープン後に書き換えるところ

2. 出すかどうかは、「開業前に探されるか」で決まる

最初に、開業前にホームページを出すべきかどうかです。答えは、貴社のお店が、開業前に探される商売かどうかで決まります。

開業前に出したほうがいい場合

次のどれかに当てはまるなら、オープン前に出しておく意味があります。

  • 予約で埋まる商売 ― 美容、整体、教室、個室の飲食など。オープン初日からの予約を、開業前に受けておきたい場合です
  • 工事の様子が外から見える ― 囲いや看板を見た近所の方が、店名で検索します。そこで何も出ないのは、いちばんもったいない場面です
  • 紹介や口コミで知る人が多い ― 「今度こういうお店ができる」と人づてに聞いた方は、まず名前で調べます
  • 取引先に説明が要る ― 仕入れ先や管理会社に見せられるページがあると、話が早く進みます

創業期にホームページがどの場面で効くかは、創業したての会社に、ホームページは本当に必要か で詳しく整理しています。あわせて読んでいただくと、判断しやすくなると思います。

まだ出さなくていい場合

逆に、次の状態なら、急いで出す必要はありません。

  • 店名が決まっていない ― 名前が変わると、ページの中身もドメインも作り直しになります
  • 場所が決まっていない ― 地域で商売するお店にとって、場所の書いていないページは判断に使われません
  • 開業の時期が見えていない ― 「来年のどこか」では、待つ理由になりません

この3つ、つまり名前・場所・おおよその時期がそろった時点が、開業前のページを出すタイミングです。メニューや料金が決まっていなくても、出して構いません。

チラシとどちらを先にするか

開業時は、チラシも作ることが多いと思います。どちらを先にするかは、商圏と客層で決まります。順番の決め方は チラシとホームページ、どちらを先に作るか にまとめました。ひとつだけ申し上げると、チラシを先に刷る場合でも、チラシに載せるQRコードの行き先として、開業前の1ページはあったほうがいいです。紙は刷り直せませんが、ページは直せるからです。

3. 開業前の1ページに、何を載せるか

開業前のページは、1ページで足ります。ページを増やすのは、オープンしてからで十分です。1ページから始めて増やす進め方は 1ページから始めて、あとから増やす進め方 に書きました。

載せる項目は6つ

  • 店名と、何のお店か ― 「〇〇(店名)」だけでなく、「〇〇駅前の、予約制の整体院です」のように一文で
  • 場所 ― 住所と地図。建物名や階数まで決まっているなら、それも書きます
  • オープン日、または時期 ― 決まっていなければ「〇月下旬オープン予定」で構いません
  • 営業時間と定休日の予定 ― 「予定」と明記します
  • 問い合わせ先 ― 開業前に確実につながる連絡先
  • 準備の様子 ― 工事やメニュー作りの近況。次の章で書きます

大事なのは、決まっていないことを、決まっているように書かないことです。信用を落とすのは、情報が少ないことより、書いてあったことが違っていたことのほうです。

開業前と開業後で、書き方を変える

同じ項目でも、開業前と開業後では書き方が変わります。開業前は「予定」と「時期」で書き、開業後に「確定」と「実際」に置き換えます。

表:開業前のページに載せる6項目と、オープン後の書き換え(例はすべて架空)
項目開業前の書き方オープン後の書き方
何のお店かたとえば「〇〇駅前に、予約制の整体院を開きます」「〇〇駅前の、予約制の整体院です」と現在形に直す
場所住所・地図・建物名。入口の写真は工事が終わってから入口や看板の実際の写真を足す
オープン日確定前は「〇月下旬オープン予定」。日付だけを先に出さない「〇月〇日にオープンしました」を一定期間だけ出し、その後は外す
営業時間「営業時間(予定)」と見出しに入れる実際に回してみた時間に合わせ、「予定」を外す
問い合わせ先電話が未開通ならフォームかメール。返信の目安を添える店の電話番号を加え、受付時間を書き分ける
準備の様子工事・試作・研修の近況を、日付つきでトップから外し、お知らせの過去分として残すか消す

開業前は「予定」と「時期」で書き、オープン後に「確定」と「実際」へ置き換えます。最初から確定の書き方をしておくと、日付が動いたときに直す場所が増えます。

料金とメニューは、決まった分だけ

料金やメニューがまだ固まっていない場合、無理に載せる必要はありません。ただ、空欄のままだと「高いのか安いのか」が分からず、待つ理由になりません。

「料金は〇月に公開します」のように、いつ分かるかを書いておくと、読む人は待てます。仮の金額を書いて後で上げるのは避けてください。

4. 準備の様子を、どう見せるか

開業前のページでいちばん更新しやすく、いちばん読まれやすいのが、準備の様子です。オープン前のお店には、まだ実績もお客様の声もありません。その代わりに見せられるのが、どんな人が、どんな手順でお店を作っているかです。

載せやすい場面

  • 内装や工事の進み具合 ― 床が張られた、カウンターが入った、看板が付いた
  • 道具や設備が届いた ― 選んだ理由を一言添えると、お店の考え方が伝わります
  • メニューや商品の試作 ― 何度目の試作か、何を直したか
  • スタッフの研修や準備 ― 顔を出せる範囲で

スマートフォンの写真と数行の文章で足ります。上手な写真より、日付と短い説明があることのほうが大事です。

頻度は、続けられる分だけ

毎日書く必要はありません。工事の節目ごと、くらいで十分です。更新が止まったページより、間隔が空いても日付が新しいページのほうが、まだ動いていると伝わります。

写すときに気をつけること

工事中の写真には、施工業者の方の顔や車のナンバー、図面や書類が写り込みがちです。載せる前に一度、写っているものを確かめてください。

また、許認可が下りる前の段階で「〇〇ができます」と言い切るのは避けたほうが安全です。許可や届出が要る業種では、開業前の告知や広告にも決まりがある場合があります。業種によって違うので、所管の窓口や専門家に確認してから書いてください。

5. 予約と、事前の問い合わせの受け方

開業前のページを出すと、問い合わせが来ます。来てから慌てないように、受け方を先に決めておきます。

受けるかどうかを、先に決める

まず、開業前に予約を受けるかどうかです。受けないなら、「ご予約は〇月〇日から受け付けます」と、受付開始の日を書いてください。何も書いていないと、読む人は電話してよいのか分からず、問い合わせの電話が準備中の手を止めることになります。

受けるなら、次のことを決めておきます。

  • 受付の方法 ― 開業前は店の電話がまだつながらないことが多いので、フォームかメールが現実的です
  • 返信の目安 ― 「2営業日以内にお返事します」のように。開業準備中は返信が遅れがちなので、守れる日数で
  • 受け付ける範囲 ― オープン初週だけか、それ以降もか。枠をどこまで開けるか
  • 日付が延びたときの扱い ― 延期になった場合はこちらから連絡する、と最初に書いておく

開業前の予約は、「リクエスト」として受ける

開業前は、オープン日そのものが動く可能性があります。ですから、開業前の予約は確定ではなく、予約のリクエストとして受ける形にしておくと、後で揉めません。「ご希望の日時を伺い、こちらから確定のご連絡をします」という書き方です。ネット予約の仕組みを入れるかどうかの判断は 予約をネットで受けるか、電話のままにするか にまとめてあります。

フォームの項目は、名前・連絡先・希望日時・ひとこと、くらいに絞ってください。迷惑な送信が気になる場合は、見えない入力欄で対策するのではなく、Turnstile や reCAPTCHA のような仕組みを使うほうが、正規の問い合わせを落とさずに済みます。

前払いや回数券を開業前に売る場合

開業前に回数券やプレオープンのチケットを売る方法もあります。ただ、延期のときの返金や前払いの扱いには、決まりがあることがあります。業種によって違うので、所管の窓口や専門家に確認をしてから始めてください。迷う場合は、開業前は予約のリクエストまでにとどめ、お金のやりとりはオープン後にするほうが無難です。

6. オープン日が延びたときの直し方

開業の日付は、よく延びます。工事の遅れ、設備の納期、許可の時期。どれも貴社だけでは動かせません。だからこそ、延びたときに慌てない準備をしておきます。

日付は、確定するまで「時期」で書く

いちばん効く準備は、最初の書き方です。確定する前から「〇月〇日オープン」と日付で書くと、延びたときに直す場所が一気に増えます。確定するまでは「〇月下旬」「〇月中」のように時期で書く。これだけで、少しの遅れならページを直さずに済みます。

日付を出すのは、工事の完了と必要な許可の見通しが立ってからにしてください。

延びたら、黙って書き換えない

延びたときは、古い日付を消して新しい日付に差し替えるだけでは足りません。前の日付を見た人は、その日に来ようとしているかもしれないからです。

「当初〇月〇日としておりましたオープン日を、内装工事の遅れのため〇月〇日に変更いたします。楽しみにしてくださっていた皆さまには、申し訳ありません」

このように、前の日付と、変わった理由と、新しい日付を並べて書きます。理由は一行で構いません。

直す順番

延期が決まったら、次の順番で直します。いちばん困る人から先に、という順番です。

図:オープン日が延びたときに、直す順番
① 予約やお問い合わせをくれた方への個別の連絡

ページより先に、直接お知らせします。前の日付で予定を空けている方がいるからです。電話かメールで、新しい日付と、予約をどう扱うかを伝えます。

ここを後回しにすると、ページで延期を知った方から「聞いていない」と言われます
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② ホームページ

最初の画面のオープン日、お知らせ欄、予約フォームの日付の選択肢。日付が書いてある場所を全部直します。

たとえば「当初〇日→〇日に変更」とお知らせに一行、最初の画面には新しい日付だけ
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③ Googleマップ(ビジネスプロフィール)

開業日を登録している場合は、ここも直します。ホームページと日付が食い違うと、どちらを信じればいいか分からなくなります。

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④ SNSのプロフィールと固定の投稿

新しい投稿で知らせるだけでなく、プロフィール欄や上に固定している投稿の日付も直します。

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⑤ チラシ・店頭の貼り紙

刷ってしまったチラシは直せません。配る分にはシールを貼るか、日付を書かずにホームページへ案内する形で刷り直します。工事中の囲いの貼り紙も忘れずに。

次に刷るときは、日付をチラシに載せず「最新の情報はホームページで」とQRコードで送ると、延期のたびに刷り直さずに済みます

直す順番は、前の日付で動いている人に近いところからです。日付が書いてある場所は、開業前のうちに一覧にしておくと、延期が決まった日に慌てずに済みます。

7. Googleマップの開業日と、オープン後に書き換えるところ

Googleマップの扱いも決めておきます。地域のお店は、ホームページより先にGoogleマップで探されることも多いからです。どちらを先に整えるかの考え方は Googleマップとホームページ、どちらを先に整えるか に書きました。

開業日を登録できる

Googleビジネスプロフィールには、まだ開いていないお店の開業日を登録する仕組みがあります。Googleの公式ヘルプ(2026年10月時点)では、開業日は年と月で入力し、1年先まで登録できること、オーナー確認を済ませると開業日の90日前からプロフィールが表示されること、その間に投稿や写真の追加ができることが案内されています。また、開業するまでは、ほかの人が口コミや写真を投稿したり、情報の修正を提案したりはできない、とされています。

この仕組みは、変わることがあります。登録する前に、Googleビジネスプロフィールのヘルプで最新の案内を確認してください。

開業日を入れずに住所だけで作ると、開いていないのに営業中のように見えることがあります。登録するなら、開業日まで入れておくのが安全です。

ホームページとGoogleマップで、同じことを書く

開業前は、ホームページとGoogleマップで書いてあることがずれやすい時期です。店名の表記、住所の書き方、オープンの時期、営業時間の予定。どちらか一方を直したら、もう一方も同じ日に直すと決めておいてください。前の章の「直す順番」の②と③が離れていると、ずれが生まれます。

オープンしたら、書き換えるところ

オープンの日は、ページを書き換える日でもあります。当日は忙しいので、前日までに直す内容を決めておきます。

  • 「予定」の文字 ― 営業時間、オープン日、メニューに付けていた「予定」を外す
  • 最初の画面 ― 「〇月〇日オープン予定」を「〇月〇日にオープンしました」に。1〜2ヶ月したら、それも外して普段の紹介文に戻す
  • 準備の様子 ― トップから外し、お知らせの過去分として残すか、まとめて消す
  • 予約の受け方 ― 開業前の「リクエスト」から、普段の受け方へ。店の電話番号を加える
  • 営業時間 ― 実際に回してみて変わった時間に合わせる。詳しい書き方は 営業時間・定休日を、ホームページにどう書くか を参考にしてください
  • 写真 ― 工事中の写真から、完成した外観・入口・店内の写真へ
  • 検索結果に出る説明文 ― ページの説明文に「近日オープン」と入れていた場合は、ここも直す

最後の項目は、本文を直しても残りやすいところです。

オープンから1ヶ月後に、もう一度見る

オープンすると、駐車場はあるか、当日でも入れるかなど、実際に聞かれることが見えてきます。オープン後の1ヶ月で聞かれたことを、ページに足していく。開業前のページは、ここで普段のページに育ち始めます。

8. 雄喜晃の伴走:開業前の1ページから、オープン後の書き換えまで

私たち雄喜晃は、開業前のお店のホームページも、同じ月額の形でお作りできます。開業前に必要なのは、作り込んだサイトより、決まったことを早く出して、動いたらすぐ直せる状態だと考えています。

私たちがやること

まず、名前・場所・時期がそろった段階で、開業前の1ページを作ります。載せる6つの項目を一緒に確かめ、決まっていないことは「予定」や「時期」の書き方で整えます。準備の様子の写真は、貴社で撮っていただいたものを整えて載せます。

オープン日が延びたときは、ご連絡をいただければ、ホームページの日付やお知らせをこちらで直します。オープンの日に合わせた書き換えも同じです。月5回までの更新代行が月額に含まれているので、開業前後の細かい直しが続いても、そのたびに費用が増えることはありません。オープン後に聞かれたことを足していく作業も、同じ枠の中でお受けします。

料金と条件

料金は制作費0円、月額8,800円(税別)からです。6ページ構成にする場合は月額13,800円(税別)です。サーバー、独自ドメイン、SSL、保守は月額に含まれます。

最低契約期間は6ヶ月です。7〜35ヶ月で解約された場合、サイトは非公開になります。36ヶ月以上ご継続いただいた場合は、サイトをお渡しします。

私たちがやらないこと

オープン日や開業の段取りそのものを決めることはしません。日付は工事や許可の見通しで決まるもので、私たちが判断できるものではないからです。許認可や前払いの扱いについても、こちらで可否をお答えすることはしません。所管の窓口や専門家にご確認いただいた内容を、ページに正しく書くところを担当します。

また、検索の順位や、オープン時の集客をお約束することもしません。

「オープンまでまだ時間はあるけれど、店名で調べても何も出てこないのが気になっている」という方は、一度ご相談ください。実際にお作りしたサイトは 制作実績、料金と条件は ホームページ制作のページ に載せてあります。私たちは神戸市北区鈴蘭台を拠点に、2025年10月6日に設立した会社です。

9. まとめ:開業前は、決まったことだけを出し、動いたらすぐ直す

開業前のホームページで押さえることは、5つです。

  • 名前・場所・時期がそろったら出す ― メニューや料金が未定でも構いません
  • 載せるのは6項目 ― 何のお店か、場所、オープン時期、営業時間の予定、問い合わせ先、準備の様子
  • 日付は、確定するまで時期で書く ― 延びたときに直す場所が減ります。延びたら、前の日付と理由と新しい日付を並べる
  • 開業前の予約は、リクエストとして受ける ― 受付開始日と返信の目安も書いておく
  • オープンの日に書き換える場所を、前日までに決める ― 「予定」を外し、Googleマップと同じ日に直す

開業前のページは、完成品である必要はありません。決まっていることを正直に出し、変わったらすぐ直す。それだけで、オープン前から探してくれている人を取りこぼさずに済みます。

今日できることを1つ挙げるなら、開業前に日付を書く予定の場所を、紙に全部書き出してみてください。ホームページ、Googleマップ、SNS、チラシ、店頭の貼り紙。その一覧が、延期のときにも、オープンの日にも、そのまま使える直しのリストになります。

ぜひ一度、お話を聞かせてください。開業前の1ページを、決まったことから一緒に組み立てます。