1. 「『磨きとコーティングは何が違うんですか』と、毎回聞かれるんです」

カーコーティングや洗車の専門店を営んでいる方とお話していて、こんな言葉をよく聞きます。

「お店に来た方にも、電話でも、『磨きとコーティングって何が違うんですか』『何年もつんですか』と毎回聞かれるんです。サイトにメニューは全部載せているんですけど、名前と金額が並んでいるだけなので、伝わっていないんでしょうね」

この仕事は、終わったあとの仕上がりは目で見て分かるのに、頼む前には中身が想像しにくい仕事です。メニューの名前は店ごとに違いますし、同じ「コーティング」でも中身はさまざまです。見に来る人は、名前を比べても判断できません。

そして、もう1つの不安があります。何日車を預けるのか、その間の足はどうするのか、いくらになるのか。車は毎日の生活に使うものなので、預ける日数が分からないと、予約に進めません。

この記事で書くこと

  • メニューの違いを、初めての人に分かる言葉で書く
  • 車の大きさ・状態・メニューで変わる料金の見せ方
  • 預かる時間と日数、代車や送迎
  • 作業の前に確かめることと、できないこと
  • 持ちの書き方と、施工前後の写真の見せ方
  • お手入れの案内と、販売店からの依頼の窓口

なお、仕上がりや持ちの表示には、広告の表示に関する決まりが関わることがあります。決まりの中身はこの記事では書きません。気になる表現は、所管の窓口や専門家に確認してください。

2. メニューの違いを、初めての人に分かる言葉で書く

最初に直したいのは、メニューの説明です。名前と金額だけが並んでいると、読む人はいちばん安いものか、いちばん高いものかの2択で考えてしまいます。

名前より、「何をするか」を先に書く

メニューごとに、何をする作業なのか、どんな人に向いているかを一文ずつ書きます。

表:メニューの違いを、初めての人の言葉で書く例(メニューの分け方はたとえばの例です)
メニュー何をするか(たとえば)向いている人(たとえば)
手洗い洗車汚れを手で洗い流し、水気を拭き取る。塗装の表面は削らないふだんの汚れを落としたい方。コーティング後のお手入れに
磨き塗装の表面をごく薄く削り、細かい傷やくすみを目立たなくする洗っても、つやが戻らない方。細かい線傷が気になる方
コーティング塗装の上に薄い膜を作り、汚れを付きにくく、落ちやすくする。膜の種類で、つやや手入れのしかたが変わるきれいな状態を長く保ちたい方。新車や、磨いたあとの車に
部分のメニュー窓ガラスの水はじき、ホイール、車内の清掃など、場所を決めて行う気になるところだけを頼みたい方。ほかのメニューと組み合わせられるかも書く

メニューの名前は、貴社が実際に使っているものにしてください。大事なのは、磨きは「削って整える」、コーティングは「膜で守る」という違いが、読む人に一言で伝わることです。組み合わせて頼むことが多いなら、「磨いてからコーティング」の順番も書いておきます。

膜の種類は、違いを言葉で書く

コーティングの種類を、材料の名前や特定の商品名で並べても、読む人には違いが分かりません。つやの出方、水のはじき方、手入れのしかた、価格の違いを、言葉で並べます。

  • つやの出方 ― 深いつやが出る、自然なつや、など
  • 水のはじき方 ― 水が玉になって転がる、水が膜のように広がって流れる、など
  • 手入れのしかた ― ふだんの洗車だけでよいか、店でのメンテナンスが要るか

「どれがいちばん良い」とは書かないでください。屋根のある場所に停めているか、洗車をどのくらいするかで、合うものが変わります。その選び方を書いておくと、読む人は自分で見当をつけられます。

「迷ったら、どれを選べばいいか」を一文添える

メニューが多い店ほど、迷う人が増えます。「迷ったら、車を見せていただければ合うものをご提案します」と書いておくと、決めきれない人も来店や相談に進めます。

3. 料金は、車の大きさ・状態・メニューの3つで見せる

この仕事の料金は、たいてい3つで変わります。車の大きさ、車の状態、選ぶメニューです。この3つを分けて書くと、読む人は自分の場合を考えられます。

車の大きさの区分は、基準まで書く

料金表に「S・M・L」のような区分を使うなら、どの車がどの区分に入るのかを書いてください。区分の名前だけだと、自分の車がどこか分かりません。全長や高さの目安で区切るなど、読む人が車検証を見れば確かめられる基準にしておくと迷われません。

状態で変わるものは、変わる理由を書く

同じ大きさの車でも、傷やくすみが多いと、磨きの手間が増えます。ここは、見てみないと決まらない部分です。

  • 変わる理由 ― 傷やくすみが多いと、磨く工程が増える
  • 決まる時 ― 車を見せていただいたあとに、確定の金額をお伝えする
  • 増えるときの扱い ― 作業の前にお伝えし、了解をいただいてから進める

たとえばの総額を、条件と一緒に

区分ごとの表とは別に、よくある頼み方で、全部でいくらくらいになるかを書いておくと、桁が伝わります。

「たとえば、中くらいの大きさの車で、細かい傷を軽く磨いてからコーティングをする場合、〇〇,〇〇〇円〜〇〇,〇〇〇円のご依頼が多いです(金額は架空の例です。車の状態を拝見して確定します)」

大きさ・状態・メニュー・金額の幅が一緒に書いてあることがポイントです。下限だけを大きく出すと、見積もりのときに「話が違う」と受け取られます。条件つきの料金の出し方は、ホームページに料金を載せるか、載せないか にまとめてあります。

別にかかるものも書く

代車、送迎、車内の清掃、ひどい汚れの下処理など、基本の料金に入らないものがあるなら、料金表のすぐ下に並べておきます。あとから増えないかを、読む人はいちばん気にしています。

4. 預かる時間と日数、代車や送迎

料金の次に確かめられるのが、何日預けるのかです。

メニューごとに、預かる時間を書く

洗車なら数時間で終わるのか、コーティングなら何日預かるのか。メニューごとに、預かる時間の目安を書きます。

  • 洗車や部分のメニュー ― たとえば「〇時間ほど。お待ちいただくこともできます」
  • 磨きとコーティング ― たとえば「〇日〜〇日ほどお預かりします」
  • 日数が延びる場合 ― 車の状態、天気や気温、予約の混み具合など

コーティングのあとに、膜が落ち着くまで屋内で置いておく時間をとる店もあります。その時間が預かる日数に入っているなら、そのことも書いておきます。なぜその日数がかかるのかが分かると、読む人は納得して預けられます。

代車と送迎は、条件まで書く

車を預ける間の足は、予約するかどうかを決める材料です。

  • 代車 ― あるか、無料か有料か、台数に限りがあるか、予約が要るか
  • 送迎 ― 最寄りの駅や自宅までの送り迎えをしているか、その範囲
  • 引き取りと納車 ― 車を取りに行き、届けることを受けているか、その範囲と費用

受けていないものは、受けていないと書いておきます。「代車はご用意していません。近くの駅までお送りします」のように、代わりにできることを添えると親切です。

予約の入口は、預かる日と一緒に

予約の入口では、入庫の日と、お返しの日の目安が一緒に分かるようにします。ネットで予約を受けるか、電話のままにするかの考え方は、予約をネットで受けるか、電話のままにするか にまとめました。磨きやコーティングは車の状態で日数が変わるので、希望の日を受け付けて、確定は折り返しでという形が無理のないことが多いはずです。

5. 作業の前に確かめることと、できないこと

この仕事で行き違いが起きやすいのは、「この傷は消えると思っていた」という場面です。作業の前に何を確かめるかを、流れで見せておきます。

図:ご予約からお引き渡しまでの流れ(たとえばの例です。段階の分け方は貴社の実際で書いてください)
① ご予約・ご相談

たとえば、車の大きさと、気になっているところを伺います。写真を送っていただければ、おおよその金額をお伝えします。

写真での目安は幅でお伝えし、確定は車を見てから、と書いておく
▼
② 入庫のときに、車の状態を一緒に確かめる

たとえば、傷やへこみ、塗装の傷みを一緒に見て、写真に残します。磨きで目立たなくなる傷と、なくならない傷をお伝えします。

確かめた内容を、書面や写真でお渡しするかを書いておく
▼
③ 作業

たとえば、作業の途中で手間が増える場所が見つかったときは、手を止めてご連絡します。

了解なしに金額を増やさない、と書いておく
▼
④ お引き渡し

たとえば、仕上がりを一緒に見ていただき、お手入れのしかたをご説明します。

お手入れの案内と、メンテナンスの時期、連絡先をお渡しする

右側の一言は、預ける人が気にしていることへの答えです。とくに②の確認があると、「この傷は消えると思っていた」という行き違いが減ります。書いた流れは、実際の受付の動きとそろえてください。

消せる傷と、消せない傷を書いておく

磨きで目立たなくなるのは、塗装の表面にとどまる細かい傷です。深い傷やへこみ、塗装がはがれたところは、磨きやコーティングでは直りません。このことを、作業の前ではなく、サイトの段階で伝えておきます。

  • 目立たなくできることが多いもの ― 洗車でついた細かい線傷、くすみ、水あかの跡など
  • 直らないもの ― 爪が引っかかるような深い傷、へこみ、塗装のはがれ、飛び石の跡など
  • 直らないときの案内 ― 板金や塗装の店をご紹介する、など実際の扱いのとおりに

傷の深さの見分け方を、写真で並べて見せると伝わります。言葉だけでは、どのくらいの傷のことか分かりません。

お受けできないことも書く

受けていない作業や車も書いておきます。たとえば、塗装の状態がかなり傷んでいる車、特殊な塗装の車、再塗装したばかりの車など、貴社が実際にお断りしているもの、条件つきで受けているもの。書いてあれば、合わない予約が減り、合う人は安心して頼めます。

6. 持ちの書き方と、施工前後の写真

持ちは、年数で言い切らない

「何年もちますか」は、いちばん多い質問のはずです。ただ、持ちは停めている場所、洗車の頻度、走る道や季節、お手入れのしかたで大きく変わります。「〇年もちます」と言い切ると、条件が違う人には守れない約束になります。

書くなら、年数ではなく条件と一緒に書きます。

「屋根のある場所に停め、月に〇回ほど洗車をされる場合、たとえば〇年ほどを目安にご案内しています。屋外に停めている場合や、洗車の回数が少ない場合は、短くなることがあります(年数は架空の例です)」

目安の年数を書く場合は、貴社が実際にお伝えしている範囲で、根拠を説明できるものだけにしてください。仕上がりや持ちの表示には決まりが関わることがあるので、気になる書き方は所管の窓口や専門家に確認してください。

保証をつけているなら、何が対象で、どんな条件で受けられるかを書きます。メンテナンスの来店が条件になっているなら、そのことも。書き方は 保証やアフターサービスを、ホームページにどう書くか にまとめました。

施工前後の写真は、同じ条件で撮る

この仕事のいちばんの見せ場は、施工前後の写真です。比べられる写真にするには、同じ場所、同じ角度、同じ光で撮ることです。光が違うだけで、つやの見え方が変わってしまいます。撮り方の段取りは、施工前と施工後の写真を、比べられる形で撮る にまとめてあります。

載せる前に、次のことを確かめてください。

  • ナンバーを隠す ― ナンバーが読める写真は、そのまま載せない
  • 映り込みを見る ― 磨いた車体には、まわりの建物や人、撮っている人が映ります。家や人が分かるものが映っていないか
  • お客様の了解 ― 車の写真でも、載せる前に了解を取る
  • 何をしたかを添える ― たとえば「中くらいの大きさの車/細かい線傷が多い状態/磨きとコーティング/〇日お預かり」(例は架空です)

お客様が自分で撮って送ってくれた写真を載せる場合の扱いは、お客様から送ってもらった写真を、ホームページに載せるとき に書きました。

7. お手入れの案内と、販売店からの依頼の窓口

お手入れは、引き渡しのあとのページで

仕上がりを長く保てるかどうかは、引き渡しのあとのお手入れにかかっています。お渡ししている案内の紙と同じ内容を、サイトにも載せておくと、なくした人もあとから見返せます。

  • 施工のすぐあとに避けること ― たとえば「お引き渡しから〇日ほどは、洗車を控えてください」など、貴社の案内のとおりに
  • ふだんの洗い方 ― 使ってよい洗剤、拭き取り方、避けたほうがよいもの
  • 汚れがついたとき ― 鳥のふんや虫など、早めに落としたほうがよいもの

メンテナンスの来店は、時期と中身を書く

メンテナンスの来店を受けているなら、どのくらいの間隔で、何をして、いくらかを書いておきます。たとえば「〇ヶ月ごとに、点検と簡単なお手入れを〇,〇〇〇円で」(例は架空です)。来店の時期をお知らせしているなら、その方法も書きます。一度頼んだお客様が戻ってくる入口になります。

販売店からの依頼は、窓口を分ける

新車や中古車の販売店から、納車の前のコーティングを頼まれることがあります。この依頼は、個人のお客様とは知りたいことが違います。

  • 受けられる台数と納期 ― 月に何台くらい、何日で戻せるか
  • 引き取りと納品 ― 販売店まで取りに行くか、持ち込みか
  • 請求のまとめ方 ― 1台ずつか、月ごとにまとめるか
  • 窓口 ― 法人の依頼を受ける担当と、連絡の方法

業者向けの料金は、サイトには出さずに個別にお伝えする、という形もあります。「販売店さまからのご依頼も承ります」の入口を1つ置き、専用のページか問い合わせのフォームにつなげておくと、個人向けのページを散らかさずに済みます。並べ方の考え方は 個人のお客様と法人のお客様、両方を相手にする会社のホームページ にまとめました。

8. 雄喜晃の伴走:メニューの違いと預かる日数を、読む人の言葉にします

私たち雄喜晃は、コーティングや洗車の専門店のホームページを作るとき、最初に「お店で毎回聞かれる質問」を伺うところから始めます。そこで聞かれていることが、そのままサイトに書くべき中身になるからです。

私たちがやること

  • メニューの違いを、初めての人の言葉にする ― 伺った作業の中身を、何をするか・向いている人の形に整えます
  • 料金を、大きさ・状態・メニューで分けて見せる ― 貴社が実際にお受けしている料金と区分の基準を伺って書きます
  • 預かる日数、代車や送迎、作業前の確認を流れで見せる ― 実際の受付の動きを伺い、段に分けて書きます
  • 販売店からの依頼の入口を作る ― 個人向けのページと分けて置きます
  • 写真は、貴社で撮っていただいたものを整えて載せます ― 施工前後の写真の並べ方をそろえ、ナンバーや映り込みに気づいた点はお伝えします

料金と条件

料金は制作費0円、月額8,800円(税別)からです。6ページ構成のプランは月額13,800円(税別)です。サーバー、独自ドメイン、SSL、保守は月額に含まれます。月5回までの更新代行も同じ月額の中なので、料金の改定や、新しい施工事例、季節のお知らせも、ご連絡いただければこちらで反映します。

最低契約期間は6ヶ月です。7〜35ヶ月で解約された場合、サイトは非公開になります。36ヶ月以上ご継続いただいた場合は、サイトをお渡しします。

私たちがやらないこと

  • 撮影には伺っていません。写真は、貴社で撮っていただいたものを整えて載せるところまでです
  • 持ちの年数や仕上がりの言葉を、こちらで作って書くことはしません。貴社が実際にお伝えしている内容を伺って載せます
  • 貴社の料金そのものは決めません。価格は経営の判断なので、決まった料金を伝わる形にするところを担当します
  • 表示が決まりに合っているかの判断はしません。所管の窓口や専門家に確認していただくようお願いしています
  • 検索順位や問い合わせの増加をお約束することもしません

実際にお作りしたサイトは 制作実績、料金と条件は ホームページ制作のページ に載せてあります。神戸市北区鈴蘭台を拠点に、2025年10月6日に設立した会社です。

「メニューは全部載せているのに、毎回同じ説明をしている」という方は、一度ご相談ください。

9. まとめ:頼む前に、仕上がりまでの道のりを見せる

カーコーティング・洗車の専門店のホームページで押さえることは、5つです。

  • メニューは「何をするか」で書く ― 磨きは削って整える、コーティングは膜で守る。向いている人を添える
  • 料金は3つに分けて見せる ― 車の大きさ(区分の基準まで)、車の状態、メニュー。たとえばの総額を条件つきで
  • 預かる日数と、その間の足を書く ― メニューごとの日数、代車・送迎・引き取りの条件
  • 作業の前に確かめることと、できないことを書く ― 消せる傷と消せない傷を、写真で
  • 持ちは条件と一緒に、写真は同じ条件で ― 年数を言い切らない。ナンバーと映り込みを確かめてから載せる

そして、お手入れの案内とメンテナンスの来店、販売店からの依頼の窓口まで置いておくと、一度頼んだ人と、法人の依頼の両方が戻ってくる入口になります。

まず、今日できること

先週、お店や電話で聞かれた質問を、思い出せるだけ紙に書き出してみてください。「何が違うのか」「何日かかるのか」「何年もつのか」。その答えがサイトのどこにも書いていなければ、そこが最初に足す場所です。