1. 「料金は載せているのに、同じことを毎回聞かれるんです」

清掃の仕事をしている経営者の方とお話していて、こんな言葉をよく聞きます。

「エアコン1台いくら、という料金はサイトに載せているんです。でも電話のたびに『汚れがひどいと高くなりますか』『どんな人が来るんですか』と聞かれて。載せている料金だけでは、決めてもらえないみたいで」

料金を載せているのは、それだけで大事な一歩です。ただ、清掃の仕事には、ほかの仕事にはない事情があります。頼んだら、知らない人が家や店の中に入ってくるということです。

金額が分かっても、どんな人が来るのか、あとから金額が増えないか、何か壊されたらどうなるのかが分からなければ、決められません。電話で毎回聞かれていることは、サイトに書いていない不安そのものです。

この記事では、清掃の仕事を3つに分けて、それぞれ何を載せるかを順に書きます。

この記事で書くこと

  • 個人宅・法人の定期清掃・入退去時の清掃で、見に来る人がどう違うか
  • 頼む前の4つの不安に、どう答えるか
  • 台数・広さ・汚れ具合で変わる料金表の作り方
  • 作業前後の写真と、作業の流れ・時間の目安
  • 保険や資格を、事実だけで書く方法
  • 法人の定期清掃と、入退去時の清掃のページ

2. 3つの仕事で、見に来る人が違う

清掃の会社は、いくつかの仕事を同時に受けていることが多いです。ところが、サイトでは1つのページにまとめて書かれていることがよくあります。頼む人が違えば、確かめたいことも違います。

表:清掃の仕事ごとに、見に来る人と確かめられること(例はたとえばの書き方です)
仕事見に来る人最初に確かめること
個人宅のエアコン・水回りの掃除家に住んでいる方、離れて暮らす親のために調べる家族うちの場合いくらか/どんな人が来るか/何時間かかるか
オフィス・店舗の定期清掃総務や店長、建物の管理を任されている人どの頻度で、どこまでやってくれるか/営業時間外に来られるか
入退去時の清掃不動産会社や管理会社、大家、引っ越しをする個人の方急な日程で入れるか/鍵の受け渡し/作業後の報告の形

3つとも受けているなら、仕事ごとにページを分けるのが基本です。ページを分ける余裕がなければ、1つのページの中で見出しを分け、トップページから仕事ごとに入れるようにしておきます。

主な仕事を、最初の画面に

トップページの最初の画面には、いちばん多い仕事を置きます。個人宅が中心なら「エアコン・お風呂・キッチンのお掃除」、法人が中心なら「オフィス・店舗の定期清掃」。何でもやります、と書くより、主な仕事を1つ書いたほうが、その仕事を探している人に届きます。

ほかの仕事は、その下に入口を並べれば足ります。

3. 頼む前の4つの不安に、先に答える

個人のお客様が、問い合わせの前に抱えている不安は、だいたい次の4つです。サイトの中で、1つずつ答えを書いておきます。

①家に入る人は、どんな人か

いちばん大きいのがこれです。答え方は、来る人を具体的に見せることです。

  • 名前と担当 ― 誰が来るのか。少人数の会社なら、代表や担当者の名前と経歴だけでも構いません
  • 何人で来るか ― 1人で来るのか、2人で来るのか
  • 服装と、身元の分かるもの ― 制服を着ているか、名札や社員証を持っているか
  • 来る前の連絡 ― 前日や当日の朝に、到着の時間を連絡するかどうか

写真を載せるかどうかは、会社の考え方で決めてください。顔を出すかどうか、辞めた人の写真をどうするかの考え方は、社員紹介ページは、本当に要るのか にまとめてあります。

②料金が、あとから増えないか

次に多いのが、当日になって金額が上がるのではないかという不安です。答えは、金額がいつ決まるかを書くことです。

「汚れの具合によって料金が変わる場合は、作業を始める前に金額をお伝えします。ご了解をいただいてから作業に入ります」

この一行があるだけで、初めての方の不安はかなり減ります。料金表の作り方は、次の節で詳しく書きます。

③何か壊したら、どうなるか

作業中に物を傷つけてしまった場合の対応を書きます。書くのは、実際にやっていることだけです。

  • 作業前の確認 ― 古い設備や、もともとある傷を、作業の前にお客様と一緒に確かめるか
  • 起きたときの連絡 ― その場で伝えるのか、誰に連絡するのか
  • 保険 ― 加入しているなら、その事実を書きます。書き方は第6節で触れます

古いエアコンや、部品が手に入らない設備には、作業を断る場合や、条件をつける場合もあると思います。受けられない条件も、ここに書いておくと、当日になって困ることが減ります。

④どんな洗剤を使うのか

小さな子どもがいる家、ペットを飼っている家、においに敏感な方は、使う洗剤を気にします。商品名を並べる必要はありません。どんな種類の洗剤を、どう使い分けているかを書きます。

  • 使い分けの考え方 ― 汚れの種類によって、どの系統の洗剤を使うか
  • 作業のあと ― 洗剤が残らないように、どう拭き取り、すすいでいるか
  • お客様の希望 ― 「洗剤について気になることがあれば、ご予約のときにお知らせください」と書けるなら、書いておく

この4つは、「よくある質問」の形にまとめても構いません。作り方は 「よくある質問」を作ると、電話の本数が変わる に書きました。電話で毎回聞かれていることを、1ヶ月メモするところから始めると早いです。

4. 料金表は、変わる条件と一緒に書く

清掃の料金は、台数、広さ、汚れ具合、機種によって変わります。変わることを理由に料金を書かないのではなく、何で変わるかを料金と一緒に書くのが基本です。

表:たとえばの料金表の組み方(金額と条件はすべて架空です)
項目基本の料金(たとえば)料金が変わる条件
壁掛けエアコン1台〇,〇〇〇円自動でお掃除する機能が付いた機種は別の料金。2台目からの料金を別に書く
浴室一般的な広さで〇,〇〇〇円浴槽の外側のカバーを外す場合、カビが広がっている場合は作業前にお見積もり
キッチン換気扇を含めて〇,〇〇〇円換気扇の形、油汚れの具合。写真を送ってもらえれば事前にお伝え
空室の清掃間取りごとに〇〇,〇〇〇円から広さ、長く空いていた部屋、残っている家具やごみの量
出張費・駐車〇〇市内は無料範囲の外は距離で加算。駐車場がない場合の駐車料金の扱い

左の項目に基本の料金を置き、右の列に「何で変わるか」を並べるのが組み方の要点です。金額は、貴社が実際にお受けしている料金で書いてください。汚れ具合で変わるものは、「作業の前にお伝えします」と金額が決まる時を添えます。

汚れ具合は、基準を言葉にする

台数や広さは数えられますが、汚れ具合は数えられません。ここがいちばん書きにくいところです。それでも、どんな状態だと料金が上がるのかを、言葉で書くことはできます。

たとえば「何年も掃除していないエアコン」「カビが天井まで広がっている浴室」「換気扇に油が固まっている状態」のように、場面で書きます。読んだ人は、自分の家がどちらに当たるかを考えてから連絡してきます。

写真を送ってもらう入口を作る

汚れ具合で金額が変わる仕事は、問い合わせのときに写真を送ってもらえる形にしておくと、事前に金額の幅を伝えやすくなります。フォームに写真を添付できる欄を付けるか、メールなどで送ってもらう案内を書いておきます。

複数台・まとめての依頼の料金も書く

エアコンが3台ある家、浴室とキッチンを一緒に頼みたい家は多いです。2台目からの料金や、まとめて頼んだときの料金が書いてあると、自分の家の総額を計算できます。

選ぶと金額の目安が出る仕組みをサイトに置くかどうかは、ホームページに「料金シミュレーション」を置くかどうか で、早見表で足りる場合も含めて整理しました。料金をどこまで出すかの考え方そのものは、ホームページに料金を載せるか、載せないか に書いてあります。

5. 作業前後の写真と、作業の流れ・時間の目安

作業前後の写真は、お客様の了解を取ってから

清掃の仕事は、作業の前と後の違いが目で分かる仕事です。前後の写真は、何をしてくれるのかを伝える材料になります。ただし、写っているのはお客様の家や店の中です。載せる前に、お客様の了解を取ってください。

  • 了解の取り方 ― 作業の前に「掃除した箇所の写真を、お名前や場所が分からない形でサイトに載せてもよいか」を聞いておく
  • 写り込み ― 家族の写真、郵便物、カレンダーの予定、窓の外の景色。家や人が分かるものが写っていないか
  • 加工 ― 作業後の写真だけを明るくするような加工はしない

同じ位置・同じ向きで撮るコツや、作業前を撮り忘れない段取りは、施工前と施工後の写真を、比べられる形で撮る にまとめてあります。

作業の流れを、段で書く

初めて頼む人は、当日何が起きるのかが分かりません。予約から支払いまでの流れを、段に分けて書いておきます。

  • 予約と見積もり ― 電話かフォームで予約。必要なら写真を送ってもらい、金額の幅を伝える
  • 当日の到着 ― 到着の前に連絡。名前を名乗って、作業する場所を一緒に確かめる
  • 作業前の確認 ― もともとある傷や、動きの悪い箇所を一緒に見る。金額が変わる場合はここで伝える
  • 養生と作業 ― 床や家具を覆ってから作業する
  • 仕上がりの確認と支払い ― 掃除した箇所をお客様と一緒に見て、支払い

時間の目安と、お客様にお願いすること

所要時間も書いてください。「エアコン1台で〇時間ほど」のように、条件を添えた目安で構いません。何時間家にいなければいけないかが分からないと、予約の日が決められないからです。

あわせて、お客様に用意してもらうことも書いておきます。作業中は家にいてもらう必要があるか、水道と電気を使わせてもらうか、車を停める場所があるか、作業する場所の周りの物を動かしておいてほしいか。当日になって「聞いていなかった」となりやすいところです。

6. 保険・資格・決まりは、事実だけを書く

保険は、入っていることを正確に書く

賠償に関する保険に加入しているなら、そのことを書きます。気をつけたいのは、入っている保険で補償される範囲を、実際より広く見せないことです。

「万一の場合も安心」のような言葉だけで済ませず、「作業中に、お客様の家財などを壊してしまった場合に備えて、賠償に関する保険に加入しています」と事実を書きます。どこまで補償されるかは契約によって違うので、細かい条件を書く場合は、保険の契約内容と照らし合わせてから載せてください。

資格は、誰が持っているかと一緒に

清掃に関わる資格を持っている人がいるなら、誰が、どの資格を持っているかを書きます。会社として持っているのか、特定の人が持っているのかで、読む人の受け取り方が変わるからです。持っていない資格に似せた書き方はしないでください。

業界の決まりは、所管の窓口に確認する

清掃の仕事の中には、出たごみや不用品の扱い、建物の清掃に関わる登録や届出など、決まりが関わる場面があります。何が必要かは仕事の中身によって違うので、所管の窓口や業界団体、専門家に確認してください。サイトには、確かめたうえで、実際に受けていることだけを書きます。

仕上がりに満足できなかったときのやり直しの条件や、作業後に気になる点が出たときの連絡先も、書いておくと安心材料になります。書き方は 保証やアフターサービスを、ホームページにどう書くか に、対象外になる場合の書き方も含めてまとめてあります。

7. 法人の定期清掃と、入退去時の清掃のページ

定期清掃は、頻度と範囲を書く

オフィスや店舗の定期清掃を探している人が、まず確かめるのはどのくらいの頻度で、どこまでやってくれるかです。

  • 頻度 ― 毎日、週に何回、月に1回など、受けている頻度
  • 時間帯 ― 営業時間の前後、早朝や夜間、休業日に入れるか
  • 範囲 ― 床、トイレ、給湯室、窓、ごみの回収など、定期の作業に含まれるもの
  • 範囲の外 ― 高い場所の窓、床のワックスがけ、エアコンの中など、別に頼む必要があるもの
  • 鍵と入館 ― 鍵を預かるか、入館の手続きにどう対応するか
  • 報告 ― 作業のあと、どんな形で報告するか。写真を付けるか

範囲は、表にすると分かりやすくなります。「毎回やること」「月に1回やること」「別にご依頼いただくこと」の3つに分けるだけで、見積もりの前の話がずいぶん早くなります。

見積もりのために聞くことも書いておきます。広さ、階数、床の種類、希望の頻度と時間帯。これが分かると見積もりが出せる、と書いてあれば、総務の担当者は社内で確かめてから連絡してきます。

入退去時の清掃は、日程と報告の形を書く

入退去時の清掃を頼むのは、不動産会社や管理会社、大家であることが多いです。この人たちが確かめるのは、急な日程に入れるか、鍵をどう受け渡すか、作業後にどう報告してくれるかです。

  • 依頼から作業までの日数 ― 何日前までに依頼すれば入れるか。急ぎの依頼を受けるかどうか
  • 鍵の受け渡し ― 店舗まで取りに行くのか、決まった場所で受け渡すのか
  • 作業後の報告 ― 写真付きで報告するか、気になった傷や設備の不具合も知らせるか
  • 請求のまとめ方 ― 1件ごとか、月ごとにまとめるか

引っ越しをする個人の方が頼む場合もあります。個人の方向けの案内と、不動産会社向けの案内は、見出しを分けて書いておくと、どちらも探しやすくなります。

8. 雄喜晃の伴走:頼む前の不安を、ページの言葉にします

私たち雄喜晃は、清掃の会社のホームページを作るとき、最初に「電話で毎回聞かれていること」を伺うところから始めます。そこに出てくる不安が、そのままサイトに書くべき中身になるからです。

私たちがやること

  • 仕事ごとに、ページか見出しを分ける ― 個人宅、法人の定期清掃、入退去時の清掃。主な仕事をトップの最初の画面に置きます
  • 4つの不安への答えを、お話を伺って書く ― 来る人、金額が決まる時、壊したときの対応、洗剤の考え方
  • 料金表を、変わる条件と一緒に組む ― 貴社が実際にお受けしている料金と条件を伺い、スマートフォンでも読める表にします
  • 作業の流れと時間の目安を、段に分けて書く ― お客様に用意していただくことも添えます
  • 作業前後の写真は、貴社で撮っていただいたものを整えて載せます ― 写り込みに気づいた点はお伝えし、2枚の並べ方をそろえます

料金と条件

料金は制作費0円、月額8,800円(税別)です。6ページ構成のプランは月額13,800円(税別)です。サーバー、独自ドメイン、SSL、保守は月額に含まれます。月5回までの更新代行も同じ月額の中なので、料金の改定や、新しい作業前後の写真、繁忙期の予約状況も、ご連絡いただければこちらで反映します。

最低契約期間は6ヶ月です。7〜35ヶ月で解約された場合、サイトは非公開になります。36ヶ月以上ご継続いただいた場合は、サイトをお渡しします。

私たちがやらないこと

  • 作業前後の写真の撮影には伺っていません。写真は、貴社で撮っていただいたものを整えて載せるところまでです
  • 貴社の料金そのものは決めません。価格は経営の判断なので、決まった料金と条件を、読む人に伝わる形に組むところを担当します
  • 保険や資格、業界の決まりについての判断はしません。補償の範囲や必要な登録などは、保険の契約内容や所管の窓口、専門家に確認していただくようお願いしています
  • 検索順位や問い合わせの増加をお約束することもしません

実際にお作りしたサイトは 制作実績、料金と条件は ホームページ制作のページ に載せてあります。神戸市北区鈴蘭台を拠点に、2025年10月から活動しています。

「料金は載せているのに、電話で同じことを毎回聞かれている」という方は、一度ご相談ください。

9. まとめ:金額の前に、頼む前の不安に答える

ハウスクリーニングや清掃の会社のホームページで押さえることは、5つです。

  • 仕事ごとに分ける ― 個人宅、法人の定期清掃、入退去時の清掃。見に来る人も、確かめることも違います
  • 4つの不安に答える ― どんな人が来るか、金額がいつ決まるか、壊したときどうするか、どんな洗剤を使うか
  • 料金表は、変わる条件と一緒に ― 台数・広さ・汚れ具合・機種。汚れ具合は場面の言葉で書き、作業前に金額を伝えることを添える
  • 写真と流れで、当日を見せる ― 作業前後の写真はお客様の了解を取ってから。流れと時間の目安、用意してもらうことも
  • 保険や資格は、事実だけ ― 範囲を広く見せない。業界の決まりは、所管の窓口や業界団体、専門家に確認する

清掃の仕事は、知らない人を家や店に入れてもらう仕事です。金額が分かることと同じくらい、来る人と当日の様子が分かることが、頼む決め手になります。

まずは今月、電話や問い合わせで聞かれたことを1つずつメモしてみてください。同じ質問が3回出てきたら、それがサイトに足りていない答えです。