1. 「チラシは作るんですが、サイトには1行だけで」

中小企業の経営者の方とお話していて、こんな言葉をよく聞きます。

「年に何回か、見学会や説明会をやっているんです。チラシは毎回作って配っているんですが、ホームページにはお知らせに1行書くだけで。申し込みは電話で受けていて、日時を聞き返されることも多いんですよね」

イベントの告知は、チラシやSNSが主役になりがちです。ただ、チラシを見た人も、SNSで知った人も、申し込む前にもう一度、ホームページで確かめに来ることがよくあります。日時は合っているか、場所はどこか、自分が行っていいものか、いくらかかるのか。

そのときに、お知らせの1行しか無いと、読む人は電話で聞くしかありません。聞くのが面倒な人は、そこで申し込みをやめます。

この記事では、説明会・セミナー・見学会・体験会などのイベントを、ホームページで告知するページの作り方を書きます。

この記事で書くこと

  • 告知ページの役目 ― お知らせの1行と、何が違うのか
  • 載せる項目 ― 日時・場所・対象・定員・費用・持ち物
  • 申し込みの決まり ― 申し込み方法・締め切り・キャンセル
  • フォームとメール ― 申し込みの項目と、受付のあとの案内
  • ひな形 ― 毎回同じ形で作るための型
  • 終わったあと ― ページを消すか、開催報告に変えるか、SNSやチラシとのつなぎ方

2. お知らせの1行と、告知ページは役目が違う

先に、お知らせと告知ページの違いを整理します。

お知らせは「あった」と知らせる場所

お知らせの欄は、営業日の変更や新しいサービスなど、出来事を短く知らせる場所です。新しいものが上に来て、古いものは下に流れていきます。何を書くかの考え方は 「お知らせ」の欄に、何を書けばいいか にまとめました。

告知ページは「申し込むか決めてもらう」場所

イベントの告知ページは、読む人に行くかどうかを決めてもらうためのページです。決めるのに必要な情報が、1つのページにそろっていなければなりません。

お知らせの1行で済ませると、日時や場所は書けても、対象や持ち物、キャンセルの決まりまでは書けません。決めるための材料が足りないまま、読む人を電話に回すことになります。

1つのイベントに、1つのページ

形としては、イベント1つにつき1ページを作り、お知らせからはそのページへリンクします。お知らせは入口、告知ページは本体です。

1ページに分けておくと、チラシのQRやSNSの投稿からも、同じページに案内できます。どこから来た人も、同じ情報を見て決められます。

3. 載せる項目 ― 日時・場所・対象・定員・費用・持ち物

告知ページに載せる項目は、だいたい決まっています。1つずつ、書き方の注意を見ていきます。

日時は、曜日と終わりの時刻まで

「11月15日 10時から」だけでは足りません。曜日、開始と終了の時刻、受付が始まる時刻まで書きます。終わりの時刻が分からないと、そのあとの予定が立てられないからです。

同じ内容を何回か開くなら、回ごとに日時を並べ、満席の回が分かるようにします。

場所は、入口まで

住所だけでなく、建物の名前、階、部屋、入口の場所を書きます。駐車場があるか、台数に限りがあるかも書いておきます。会場がふだんの事務所と違うときは、特にはっきり書いてください。

オンラインで開くなら、参加の方法がいつ、どうやって届くかを書きます。「お申し込みのあと、前日までにメールで参加方法をお送りします」のように書きます。

対象は、来てほしい人と、そうでない人

「どなたでも」と書きたくなりますが、読む人は自分が行っていいものかを気にしています。「これから家を建てる予定の方」「〇〇業の経営者の方」のように、誰向けかを書きます。

同業の方の参加をお断りする、営業目的の参加はご遠慮いただく、といった決まりがあるなら、それも書いておきます。

定員と、残りの数

定員があるなら、数を書きます。残りが少なくなったら「残りわずか」、埋まったら「満席」と、状況が変わったときにすぐ直すことが大事です。満席のまま申し込みが届くと、お断りの連絡をする手間が生まれます。

費用は、無料でも書く

無料なら「参加費は無料です」と書きます。書いていないと、読む人は「あとで何か売られるのでは」と身構えます。有料なら、金額だけでなく、支払いの方法と時期を書きます。

持ち物・服装・当日の流れ

見学会なら歩きやすい靴、体験会なら汚れてもよい服、セミナーなら筆記用具。何も持たなくていいなら、それも書きます。当日の流れを、時刻つきで簡単に書いておくと、初めての人も安心して来られます。

初めて来る人に向けた案内の考え方は 「初めての方へ」のページは、要るのか。要るなら何を書くか にまとめてあり、イベントの案内でもそのまま使えます。

表:告知ページに載せる項目と、抜けたときに起きること(例はすべて架空)
項目書くこと抜けたときに起きること
日時たとえば「11月15日(土)10:00〜11:30(受付9:45〜)」終わりの時刻が分からず、予定が立てられない
場所住所・建物名・階・入口・駐車場の有無当日、会場の前から電話がかかってくる
対象たとえば「これから住宅の建て替えを考えている方」自分が行っていいのか分からず、申し込みをためらう
定員数と、残りの状況(残りわずか・満席)満席のあとに申し込みが届き、お断りの手間が出る
費用無料なら「無料」。有料なら金額・支払い方法・時期「あとで何か売られるのでは」と身構えられる
持ち物持ち物と服装。不要なら「何も要りません」同じ質問の電話が、何本も来る
申し込み方法・締め切りの日時・キャンセルの連絡先いつまでにどうすればいいか分からず、後回しにされる

この7つがそろっていれば、読む人は電話をせずに申し込みを決められます。どれも、チラシに書いた内容と同じ表記にそろえてください。

4. 申し込み方法・締め切り・キャンセル

項目がそろったら、次は申し込みの決まりです。ここが曖昧だと、当日に行き違いが起きます。

申し込みの方法は、正を1つに決める

フォームと電話の両方で受けるのは構いません。ただ、どちらを正の受付にするかは決めておきます。電話で受けた分も、同じ一覧に書き込んでください。2か所で別々に受けていると、定員を超えて受けてしまうことがあります。

「受け付けました」と「確定しました」を分ける

申し込みのあと、すぐに参加が決まるのか、こちらで確認してから決まるのか。どちらなのかを、ページとメールの両方に書きます。確定していないのに、申し込んだ人が確定だと思い込むと、当日に揉めます。

予約を受ける仕組みの考え方は 予約をネットで受けるか、電話のままにするか に書きました。イベントの申し込みも、同じ考え方で整理できます。

締め切りは、日付と時刻で

「定員になり次第締め切り」だけでなく、最終の締め切りを日付と時刻で書きます。準備の都合で前日までに人数を知りたいなら、その日を締め切りにしてください。

締め切りのあとに申し込みたい人のために、「締め切り後は、お電話でご相談ください」と1行添えておくと、取りこぼしが減ります。

キャンセルの連絡先と、期限

キャンセルはどこに連絡すればいいか、いつまでに連絡してほしいかを書きます。連絡の手段を1つ、はっきり書いてください。

有料のイベントで、キャンセルの料金や返金の決まりを設けるなら、申し込みの前に読める場所に書いておきます。料金や返金の決まりの書き方は、業種によって守るべきルールがある場合があります。所管の窓口や専門家に確認してください。

中止のときの知らせ方

雨天や講師の都合で中止になることがあるなら、中止の判断をいつ、どこで知らせるかを書いておきます。「当日の朝8時までに、このページとメールでお知らせします」のように書けば、当日の問い合わせの電話が減ります。

5. 申し込みフォームと、申し込んだあとのメール

フォームの項目は、当日に要るものだけ

申し込みフォームの項目は、当日の準備に要るものだけに絞ります。

  • お名前 ― 受付で確認するため
  • 連絡先 ― メールアドレス。急な変更を電話で伝えたいなら電話番号も
  • 参加する回と人数 ― 複数回あるなら選択式に
  • 聞きたいこと ― 任意。当日の話の参考にする

住所や年齢、勤め先など、当日に使わないことは聞かないでください。項目が増えるほど、申し込みの手が止まります。項目の考え方は 問い合わせフォームの項目は、いくつまで減らせるか にまとめてあります。

集めた情報を、何に使うかを書く

フォームの近くに、いただいた情報を何に使うかを短く書きます。「当日のご案内と、開催に関するご連絡に使います」。ほかのご案内にも使いたいなら、それも書き、本人が選べるようにしておきます。扱いの決まりは、業種や情報の種類によって違うことがあるので、気になるときは専門家に確認してください。

スパム対策を入れる場合は、Turnstile や reCAPTCHA のような、送信の前に確認する仕組みを使います。公開したら、自分で一度申し込んで、メールまで届くかを確かめてください。

受付のメールに、当日の情報をまとめる

申し込みを受けたら送るメールには、日時・場所・持ち物・キャンセルの連絡先・告知ページのURLを入れます。申し込んだ人は、当日の朝にこのメールを開きます。ページを探さなくても、メールだけで会場に着けるようにしておきます。

前日の案内

できれば前日か2日前に、短い案内を送ります。日時と場所、駐車場、当日の連絡先。忘れていた人が思い出すきっかけになり、当日来られなくなった人がキャンセルの連絡をくれるきっかけにもなります。

6. 毎回同じ形で作れるひな形

イベントを年に何回も開くなら、告知ページはひな形を1つ作って、毎回それを写して作るのがいちばん楽です。

並び順を固定する

並び順は、読む人が決める順に合わせて固定します。

  • 見出し ― イベントの名前と、開催日
  • ひとこと ― 何をする会か、誰に来てほしいかを2〜3行で
  • 日時と場所 ― 地図や入口の写真へのリンクも
  • 対象と内容 ― 当日の流れを時刻つきで
  • 費用・定員・持ち物 ― 残りの状況もここに
  • 申し込み ― 方法・締め切り・フォーム
  • キャンセルと中止 ― 連絡先と、知らせ方
  • 問い合わせ先 ― 電話番号と、受付の時間帯

毎回この順にしておくと、作る側は空欄を埋めるだけで済みます。読む側も、2回目からは迷わず読めます。

変わるところと、変わらないところを分ける

ひな形の中で、毎回変わるのは日時・内容・定員くらいです。場所の案内、キャンセルの決まり、問い合わせ先は、たいてい毎回同じです。変わらない部分は文面ごと決めておき、手を入れないようにすると、書き間違いが減ります。

ページのURLを、どう付けるか

チラシやQRに載せるURLは、刷ったら直せません。回ごとにページを作るなら、URLに開催の年月を入れて区別します。毎月のように同じ会を開くなら、変わらない1つのページを用意して、中身だけ差し替える形も使えます。

QRに載せるURLの考え方は 名刺・チラシ・看板のQRコードは、どのページに飛ばすか に詳しく書きました。紙に刷ったQRの行き先が、イベントが終わったあとどうなるかまで考えておくと安心です。

一覧のページを1つ置く

イベントを何回も開くなら、開催予定と、終わったものを並べる一覧のページを1つ置きます。お知らせやメニューからは、この一覧に案内します。

7. 終わったあとのページの扱いと、SNS・チラシとのつなぎ方

イベントが終わったあと、告知ページをそのまま残している会社は少なくありません。終わった会の申し込みフォームが開いたままだと、誤って申し込む人が出ますし、ページを見た人は、更新されていない会社だと受け取ります。

図:終わったあとの告知ページは、3つのどれかにする
① 消す
ページを非公開にする

一度きりの会なら、いちばん手間がかかりません。ただし、チラシのQRやSNSの投稿から来た人が、何も無いページにたどり着きます。

消すなら、一覧か次回の案内へ転送する
② 開催報告に変える
何をしたか、どんな様子だったかを残す

申し込みフォームを外し、冒頭に「この会は終了しました」と書きます。写真と短い報告を足すと、次の会を考えている人の判断材料になります。

次の会に来るかどうかの材料になる
③ 次回の案内につなぐ
終了の表示と、次の日程を並べる

定期的に開く会なら、終了の表示の下に次の日程と申し込みへのリンクを置きます。紙に刷ったQRも、そのまま次の会の入口になります。

刷った紙が、次の会でも働く

どれを選ぶ場合も、申し込みフォームは、締め切りの時点で忘れずに閉じてください。終わった会の申し込みが届くのが、いちばん困る形です。

開催報告にするときの注意

写真を載せるときは、参加した方の顔や名前が写り込んでいないかを確かめます。写っている方には、載せてよいかを先に確認してください。後ろ姿や手元の写真でも、会の様子は十分に伝わります。

報告は長く書かなくて構いません。何人くらいで、何をして、どんな質問が出たか。数行と写真1〜2枚で、次の会の案内として働きます。

SNSには、告知ページへのリンクを置く

SNSで告知するときは、投稿の中に全部を書き込まず、詳しい情報は告知ページに一本化します。投稿には日時と、何の会かと、告知ページへのリンクだけを置きます。

こうしておくと、日時や定員が変わったときに直すのはページの1か所で済みます。SNSの投稿は、あとから直しても、すでに見た人には古い情報が残るからです。

チラシとページの表記をそろえる

チラシに書いた日時、会場の名前、イベントの名前は、ページと一字一句同じ表記にします。チラシでは「見学会」、ページでは「完成内覧会」となっていると、読む人は別の会かと迷います。チラシにはQRでページへの入口を入れ、締め切りもページと同じ日付にしてください。

Googleビジネスプロフィールにも投稿できる場合は、同じ表記で、告知ページへのリンクを添えます。

8. 雄喜晃の伴走:告知から開催報告まで、ページの側を回します

私たち雄喜晃のホームページ制作では、イベントを開く会社のサイトに、告知ページのひな形と、終わったあとの扱い方を最初から組み込みます。

私たちがやること

  • ひな形を作る ― 貴社のイベントに合わせて、項目と並び順を決めた告知ページの型を用意します
  • 申し込みの受け皿を作る ― 項目を絞ったフォームと、受付のメールの文面を整えます
  • 開催ごとに更新する ― 日時や内容をいただければ、告知ページを作り、満席の表示や締め切り後のフォームの停止、開催報告への書き換えまで反映します
  • 紙とSNSにつなぐ ― チラシのQRやSNSから、迷わず告知ページへ来られる入口を用意します

料金と条件

料金は制作費0円、月額8,800円(税別)からです。6ページ構成のプランは月額13,800円(税別)です。サーバー、独自ドメイン、SSL、保守はすべて月額に含まれます。月5回までの更新代行も同じ月額の中なので、告知・満席・終了の書き換えも、ご連絡いただければこちらで反映します。

最低契約期間は6ヶ月です。7〜35ヶ月で解約された場合、サイトは非公開になります。36ヶ月以上ご継続いただいた場合は、サイトをお渡しします。

私たちがやらないこと

集客の人数をお約束することはしません。何人集まるかは、会の中身や時期、チラシの配り方によって大きく変わるからです。私たちが整えるのは、知った人が迷わず申し込める受け皿です。

また、当日の運営や受付の代行はしていません。キャンセルの料金や個人情報の扱いの決まりが適切かといった判断も、所管の窓口や専門家にご確認ください。

「チラシは配っているのに、サイトの告知はお知らせ1行のまま」という方は、一度ご相談ください。実際にお作りしたサイトは 制作実績、料金と条件は ホームページ制作のページ に載せてあります。神戸市北区鈴蘭台を拠点に、2025年10月から活動しています。

9. まとめ:申し込む前に、確かめに来る人のために作る

説明会・セミナー・見学会・体験会の告知ページで押さえることは、5つです。

  • イベント1つに、ページを1つ ― お知らせは入口、告知ページは本体
  • 決めるための項目をそろえる ― 日時・場所・対象・定員・費用・持ち物・申し込み
  • 申し込みの決まりを先に書く ― 受付と確定の違い、締め切り、キャンセル、中止の知らせ方
  • ひな形で毎回同じ形に ― 並び順を固定し、変わらない部分は文面ごと決めておく
  • 終わったら、3つのどれかにする ― 消して転送する、開催報告に変える、次回の案内につなぐ

チラシやSNSで知った人は、申し込む前に、ホームページで確かめに来ます。そのときに、決めるための材料が1ページにそろっているか。それが、告知ページの役目です。

今日できることを1つだけ挙げます。前回のイベントのチラシを手元に置いて、電話で聞かれたことを思い出して書き出してみてください。聞かれたことが、そのままページに足りなかった項目です。

イベントのたびに電話で同じ説明をしている、という方は、一度ご相談ください。