1. 「料金を全部載せると、高く見えませんか」
小さなジムやヨガの教室を営む方とお話していて、こんな言葉を聞くことがあります。
「入会金も事務手数料も月会費も、全部並べると高く見える気がして。同業のサイトは『月〇円〜』と『〇kg痩せた』の写真が大きく出ているので、うちもそうしたほうがいいのかなと」
気持ちはよく分かります。ただ、初めてジムや教室を探している人が最後に確かめているのは、派手な数字ではないことが多いです。全部でいくらかかるのか。辞めたくなったらどうなるのか。運動が苦手な自分が行っても浮かないか。ここに答えがあるかどうかで、体験を申し込むかどうかが分かれます。
そして、この業種には気をつけたい事情もあります。体に関わる仕事なので、効果の書き方や体験談の載せ方に、表示の決まりが関わる場合があるということです。
この記事では、パーソナルトレーニングを含む小さなジムと、ヨガやピラティスの教室を念頭に、ホームページに何を載せるかを順に書きます。
この記事で書くこと
- 効果を言い切る書き方を避ける理由と、代わりに書けること
- 入会から辞めるまでの料金の全体
- 体験の申し込みと、当日の流れ
- 運動が苦手・年齢・服装・更衣室の不安への答え
- レッスンの時間割と、混む時間の書き方
- 指導する人の紹介と、資格の書き方
2. 効果を言い切らずに、やっていることを書く
私たちは法律の専門家ではないので、どの表現が許されるかという個別の判断は書きません。表示の決まりは業種や書き方によって違うので、所管の窓口や専門家に確認してください。
気をつけたい書き方
ジムや教室のサイトでよく見るものの中に、確かめておきたい書き方がいくつかあります。
- 効果を言い切る言葉 ― 「痩せる」「〇kg落ちる」「〇〇が治る」のように、結果を約束する書き方
- 体験談で効果をうたう書き方 ― 「3ヶ月で〇kg減りました」のような声を、効果の根拠として並べる
- 前後の写真 ― 入会前と後の体の写真を並べて、誰でも同じように変わると読める見せ方
- 病気や不調の名前 ― 「腰痛が治る」「〇〇の改善に」のように、医療と紛らわしい書き方
運動の結果は、その人の体の状態や、通う頻度、普段の暮らしによって違います。人によって違う結果を、誰にでも起きることのように書くのが、いちばん気をつけたいところです。どの業種でも気をつけたい書き方は、業種によっては、ホームページに書けないことがある にまとめてあります。
体験談と前後の写真は、載せる前に確かめる
体験談は、本人の感想として書かれていても、読む人には「自分もこうなる」という期待として届きます。前後の写真も同じです。光の当たり方や姿勢、撮る時刻が違うだけで、体の見え方は大きく変わります。
載せるかどうか、どう書くかは、所管の窓口や専門家に確かめてからにしてください。同じ条件で撮ることや加工の線引きの考え方は、施工前と施工後の写真を、比べられる形で撮る に書きました。
お客様の声を載せるなら、効果の声ではなく、通ってみての過ごし方の声を選ぶほうが無難です。「運動が久しぶりでも、ゆっくり教えてもらえた」「予約の変更がしやすかった」のような声は、初めての人の不安にそのまま答えます。声を作文しないこと、割引や特典と交換して集めないことは、業種を問わず守ってください。集め方と載せ方は、「お客様の声」を、どう集めて、どう載せるか にまとめてあります。
代わりに書けること
では、効果を書かずに何を書けばいいのか。答えは、ジムや教室の中で実際にやっていることを、事実で書くことです。
- 何をするか ― 「マシンを使った筋力トレーニングと、ストレッチを組み合わせます」「1回60分、呼吸に合わせてゆっくり体を動かします」
- どう進めるか ― 「初回に、運動の経験と今日の体調を伺ってから内容を決めます」
- 目標の決め方 ― 「通う目的を伺い、無理のない頻度を一緒に考えます」
結果を約束するのではなく、行ったら何をするのかが思い浮かぶ書き方です。
3. 料金は、入会から辞めるまでの全体で書く
この業種で起きやすい不信は、あとから知らなかった費用が出てくることです。月会費だけが大きく、入会金や解約の決まりが下のほうにしかないと、体験に来た人が受付で初めて総額を知ることになります。
料金は、入会するとき、続けているあいだ、休むとき、辞めるときという場面に分けて並べると、読む人が全体を見渡せます。
| 場面 | 書いておく費用(たとえば) | あわせて書く条件 |
|---|---|---|
| 入会するとき | 入会金〇,〇〇〇円/事務手数料〇,〇〇〇円/初月の月会費 | 初月が日割りか、翌月分も同時に払うのか。入会時の総額の例を1行で |
| 続けているあいだ | 月会費(通い放題・月4回など)/回数券/1回ごとの料金 | 回数券の使える期限、月の回数の繰り越しができるか、支払いの方法 |
| そのほかにかかるもの | ロッカー、ウェアやマットの貸し出し、タオル、飲み物 | 無料か有料か。持ってくれば費用がかからないものはそう書く |
| 休むとき | 休会の費用(月〇〇〇円など) | 何ヶ月まで休めるか、いつまでに届け出るか、休会中にできること |
| 辞めるとき | 解約の手数料の有無 | いつまでに、どの方法で伝えれば、いつ付けで辞められるか。最低の在籍期間があるか |
左の列の5つの場面で並べると、読む人は「始めたらいくら」「辞めるときはどうなる」を自分で確かめられます。金額は、貴社が実際にいただいている料金と条件で書いてください。入会時の総額の例を1行添えるだけで、受付で驚かれることが減ります。
解約と休会は、隠さずに書く
解約や休会の決まりは、つい奥のほうに置きたくなります。ただ、初めての人にとっては、辞めたくなったときにどうなるかが分かることが、始める決め手になります。
書いておきたいのは、次のようなことです。
- 伝える期限 ― 「前月の〇日までにお伝えいただければ、その月の末で退会になります」
- 伝える方法 ― 受付で書類を書くのか、電話やメールでもよいのか
- 最低の在籍期間 ― あるなら、その期間と、期間内に辞めた場合の扱い
- 休会の条件 ― 何ヶ月まで休めるか、費用はかかるか、ケガや出産、転勤などの事情で扱いが変わるか
入会と同じくらい分かりやすく、辞める方法を書いておくのが、長く通ってもらう近道です。
期間限定の割引は、終わる日と元の料金をそろえる
「今月入会なら入会金0円」のような案内を出すときは、終わる日を書き、終わったら外すことを決めておいてください。「今だけ」が何ヶ月も残っているサイトは、信用を落とします。
「通常〇円のところ」のように元の料金と比べて見せる書き方には、表示の決まりの上で注意の要る場合があります。使うときは、根拠を残しておくか、所管の窓口や専門家に確認してください。料金をどこまで、どう出すかの考え方は、ホームページに料金を載せるか、載せないか にまとめてあります。
パーソナルトレーニングは、1回の中身と回数の目安を
パーソナルトレーニングは、1回の時間と何をするか、どんな回数の契約が多いかを書いておくと、読む人が判断しやすくなります。まとまった回数を前払いで受けている場合は、途中で辞めたときに残りの回数がどうなるかも書いてください。前払いの扱いにも決まりが関わる場合があるので、書き方は所管の窓口や専門家に確認してください。
4. 体験の申し込みは、当日の流れまで書く
ジムや教室は、入会の前に、まず体験から始める人が多い業種です。体験のページは、入会のページと同じくらい大事な入口になります。
体験について書いておくこと
- 料金 ― 無料か有料か。有料なら、当日入会したときに差し引くかどうか
- 時間 ― 体験そのものの時間と、着替えや説明を含めてお店にいる時間の目安
- 受けられる内容 ― どのレッスンを体験できるか、パーソナルなら何をするか
- 持ち物と服装 ― 着替え、タオル、飲み物、室内用の靴。貸し出しがあるか
- 申し込み方法 ― 電話、フォーム、ネットの予約。当日の申し込みを受けるか
- 当日の入会 ― その場で決めなくてよいか。強い勧誘をしないなら、そう書く
「体験に行ったら、入会するまで帰れないのでは」と身構える人は少なくありません。「体験のあとは、持ち帰ってゆっくりご検討ください」と書けるなら、書いておいてください。書くのは、実際にそうしている場合だけです。
フォームか電話で、希望の日時と、運動の経験を簡単に伺います。ネットの予約なら、空いている体験枠から選んでいただきます。
用紙に名前と連絡先、今日の体調、運動の経験を書いていただきます。通院中の方や、体に気になるところがある方は、ここで伺います。
更衣室を案内し、着替えていただいてから体験に入ります。きつければ、途中で休んだり、やめたりできます。
入会時の総額、月会費、休会と解約の決まりを、紙で説明します。気になることがあれば、ここで聞いていただけます。
流れを書くときは、どの段で何を聞かれ、どこで自分の都合を伝えられるかが分かるようにします。中身は貴社の実際のやり方で書いてください。
体験の流れや持ち物は、「初めての方へ」のページにまとめておくのがおすすめです。何をどこまで書くかは、「初めての方へ」のページは、要るのか。要るなら何を書くか に詳しく書きました。
体験の予約の受け方
体験は、夜や休日に調べた人がそのまま申し込めると、取りこぼしが減ります。ただ、少人数の場所では、空き枠をネットに正しく出し続けるのが難しいこともあります。ネットの予約を入れるか、フォームで希望を受けて折り返すかは、枠の作り方で決めてください。考え方は 予約をネットで受けるか、電話のままにするか にまとめてあります。
5. 初めての人の不安に、先に答える
ジムや教室を探している人の中には、運動から長く離れていて、行くこと自体に勇気が要る人がいます。受付で聞くのが恥ずかしいことほど、サイトで先に確かめようとします。
運動が苦手でも大丈夫か
- 初めての人や、運動が久しぶりの人がどのくらい通っているか。数えていないなら、数字は書かない
- 最初はどんな内容から始めるか。きついときに休めるか
「初心者向け」と一言書くより、初めての人が最初の1ヶ月に何をするかを書いたほうが伝わります。「最初の数回は、器具の使い方と基本の動きを覚えることから始めます」のような一文です。
年齢と、体調の不安
- 受け入れている年齢の幅。未成年の方の受け入れに条件があるなら、それも
- 年配の方が通っているかどうか。通っているなら、そう書いてよい
- 持病や体調に不安がある人は、どうすればいいか
体調については、病気の名前を並べて「〇〇の方も大丈夫」と書く形は避けたほうが無難です。「通院中の方や、体調に不安のある方は、お申し込みの前にご相談ください」と書いておけば、気にしている人はそこで連絡してくれます。
服装、更衣室、シャワー
- 服装 ― 動きやすい服であれば何でもよいのか。ウェアの貸し出しはあるか。ヨガやピラティスなら裸足かどうか
- 更衣室 ― 男女で分かれているか、個室か。鍵付きのロッカーがあるか
- シャワーと洗面 ― シャワーがあるか、ドライヤーが使えるか。仕事帰りや出勤前に寄りたい人が気にしています
- 男女の受け入れ ― 女性だけのクラスや時間があるか。指導する人の性別を選べるか
書いていないと、「着替える場所がなかったらどうしよう」と思ったまま、別の場所に移る人がいます。設備が少ないなら、少ないことをそのまま書いてください。「シャワーはありません」と書いてあれば、それを承知で来る人がいます。
一人で行っても浮かないか
教室の場合は、常連の人ばかりで入りにくいのではという不安もあります。立つ場所は決まっているか、話しかけられるのが苦手でもいいか。こうした一行が、初めての人の足を軽くします。
6. レッスンの時間割と、混む時間
時間割は、文字で、今の状態に
ヨガやピラティスの教室、グループのレッスンがあるジムでは、時間割がいちばん見られるページになります。気をつけたいのは、次の3つです。
- 画像やPDFだけにしない ― スマートフォンで拡大しないと読めない時間割は、そこで閉じられます。曜日ごとに文字で書くと読みやすくなります
- レッスンごとの中身を添える ― 名前だけでは、初めての人には何をするのか分かりません。「ゆっくり体を伸ばす」「少し息が上がる」のように、きつさの目安を普段の言葉で
- 定員と予約の要否 ― 予約が要るか、当日参加できるか。定員に達したらどうなるか
そして、変わったときに直せるかどうかです。休講の反映が遅れると、時間割どおりに来た人が空振りします。休講のお知らせをどこに出し、誰が直すかを決めておいてください。
混む時間を、正直に書く
ジムは、行ってみたら器具が空いていなかったということが起きる場所です。混む時間と、空いている時間の傾向を書いておくと、初めての人が来る時間を選べます。
- たとえば「平日の夕方から夜は混みやすく、器具を待つことがあります」
- たとえば「平日の昼間と、土日の朝は比較的ゆったりしています」
大事なのは、測っていないものを数字で書かないことです。日々の様子から分かる傾向を、普段の言葉で書けば十分です。パーソナルトレーニングなら、混む時間の代わりに、予約が取りやすい曜日と時間帯を書いておくと親切です。
7. 指導する人の紹介と、資格の書き方
小さなジムや教室は、誰に教えてもらうかで選ばれる場所です。指導する人の紹介は、料金や時間割と同じくらい読まれます。
紹介に書くこと
- 名前と、指導の経験 ― 何年教えているか。数えられる事実だけを書きます
- 得意な内容 ― 「運動が初めての方への指導」「器具を使わないトレーニング」のように、やり方や相手で書く
- 教え方 ― 声をかけながら進めるのか、静かに見守るのか。初めての人には、ここが意外に気になります
- 担当の曜日と、性別 ― 指導する人を選びたい人のために、書けるなら書いておく
顔写真を載せるなら、本人の了解を取り、辞めたときにいつ外すかも先に決めておいてください。
資格は、正式な名前と、誰が持っているかを
トレーニングやヨガ、ピラティスの資格には、民間の団体が出しているものが多くあります。書くときは、資格の正式な名前と、出している団体の名前、誰が持っているかを書いてください。
気をつけたいのは、医療の資格と紛らわしい書き方をしないことです。体の不調に関わる名乗り方や、施術のように読める書き方には、決まりが関わる場合があります。どう書いてよいかは、資格を出している団体の案内や、所管の窓口・専門家で確かめてから載せてください。
8. 雄喜晃の伴走:効果の言葉より、始める前の不安への答えを書きます
私たち雄喜晃は、ジムや教室のホームページを作るとき、最初に「体験の前に、電話や受付でよく聞かれること」を伺うところから始めます。そこに出てくる不安が、そのままサイトに書くべき中身になるからです。
私たちがやること
- 料金を、入会から辞めるまでの全体で組む ― 貴社の実際の料金と条件を伺い、スマートフォンでも読める表にします
- 体験の流れを、段に分けて書く ― 持ち物と服装、当日の入会をどう扱うかも添えます
- 時間割を、文字で読める形にする ― レッスンごとのきつさの目安と、予約の要否も一緒に載せます
- 指導する人の紹介を、お話を伺って書く ― 経験年数や資格は、貴社に確かめていただいた事実だけを載せます
- 写真は、貴社で撮っていただいたものを整えて載せます ― 明るさや向きをそろえ、写り込みに気づいた点はお伝えします
料金と条件
料金は制作費0円、月額8,800円(税別)です。6ページ構成のプランは月額13,800円(税別)です。サーバー、独自ドメイン、SSL、保守は月額に含まれます。月5回までの更新代行も同じ月額の中なので、時間割の変更や休講のお知らせ、料金の改定、指導する人の入れ替わりも、ご連絡いただければこちらで反映します。
最低契約期間は6ヶ月です。7〜35ヶ月で解約された場合、サイトは非公開になります。36ヶ月以上ご継続いただいた場合は、サイトをお渡しします。
私たちがやらないこと
- 「痩せる」「〇kg落ちる」のような効果を言い切る文章は書きません
- 表現が決まりに合っているかどうかの判断はしません。体験談や前後の写真、資格の書き方は、所管の窓口や専門家に確認していただくようお願いしています。判断がつかない表現は、「確認をお願いします」とお伝えします
- お客様の声を作文することはしません
- 撮影には伺っていません。写真は、貴社で撮っていただいたものを整えて載せるところまでです
- 予約や会員管理の仕組みそのものの開発はしていません。検索順位や入会の増加をお約束することもしません
実際にお作りしたサイトは 制作実績、料金と条件は ホームページ制作のページ に載せてあります。神戸市北区鈴蘭台を拠点に、2025年10月から活動しています。
「同業のように効果の数字を出さないと選ばれないのでは」と迷っているという方は、一度ご相談ください。
9. まとめ:変わる約束より、始めやすさを書く
小さなジムやヨガ・ピラティスの教室のホームページで押さえることは、5つです。
- 効果は言い切らない ― 「痩せる」「治る」のような言葉や、効果をうたう体験談・前後の写真は避け、何をどう進めるかを書く。表示の決まりは所管の窓口や専門家に確認する
- 料金は、入会から辞めるまでの全体で ― 入会金、月会費、回数券、休会、解約。入会時の総額の例も1行
- 体験は、当日の流れまで書く ― 料金、時間、持ち物、当日の入会の扱い
- 聞きにくい不安に、先に答える ― 運動が苦手、年齢と体調、服装、更衣室とシャワー、一人で行っても浮かないか
- 時間割と人を、今の状態で ― 時間割は文字で、混む時間は傾向で。指導する人は事実で紹介する
ジムや教室を探している人は、「変われそうか」より先に、「自分が行っても大丈夫か」を確かめています。そこに答えが書いてあることが、体験を申し込む決め手になります。
まずは今月、体験に来た方に受付や電話で聞かれたことを、1つずつメモしてみてください。同じ質問が3回出てきたら、それがサイトに足りていない答えです。