1. 「料金表は出しているのに、電話で犬種を聞かれてばかりで」

ペットの仕事をしている経営者の方とお話していて、こんな言葉を聞くことがあります。

「サイトには『シャンプー〇〇円から』と書いているんです。でも電話のたびに『うちはこの犬種なんですけど、いくらですか』『初めてでも大丈夫ですか』と聞かれて。結局、電話で一から説明しているんですよね」

料金を載せているのは、それだけで大事なことです。ただ、ペットの仕事には、ほかの仕事にはない事情があります。預ける側にとって、預けるのは家族だということです。

いくらかかるかと同じくらい、どんな人が、どんな場所で、どう扱ってくれるのかが気になります。体調が悪くなったら連絡が来るのか。写真を勝手に載せられないか。電話で毎回聞かれていることは、サイトに書いていない不安そのものです。

この記事では、トリミングサロン、ペットホテル、ペットシッターの3つの仕事について、ホームページに何を載せるかを順に書きます。

この記事で書くこと

  • 3つの仕事で、見に来る人が確かめることの違い
  • 犬種や大きさで変わる料金表の作り方
  • 予約から当日、お迎えまでの流れ
  • 預かる前に確かめることと、受けられない条件
  • 体調が悪くなったときの対応と、写真の載せ方
  • 送迎や訪問の範囲と、事業の登録の表示

2. 3つの仕事で、確かめられることが違う

ペットの仕事は、いくつかを同時に受けていることが多いです。トリミングとホテルを両方やっているお店、ホテルとシッターを両方やっている方。ところが、サイトでは1つのページにまとめて書かれていることがよくあります。

頼む内容が違えば、確かめたいことも違います。

  • トリミングサロン ― 自分の犬種や大きさでいくらか、何時間かかるか、どんなスタイルにしてもらえるか
  • ペットホテル ― 何泊いくらか、どんな部屋で過ごすか、散歩や食事はどうなるか、夜は誰かいるか
  • ペットシッター ― 家まで来てもらえる範囲か、鍵をどう預けるか、1回の訪問で何をしてくれるか

3つとも受けているなら、仕事ごとにページか見出しを分けるのが基本です。トリミングを探している人が、ホテルの説明を読み進めないと料金にたどり着けない、という形は避けます。

主な仕事を、最初の画面に

トップページの最初の画面には、いちばん多い仕事を置きます。トリミングが中心なら「犬のトリミング・シャンプー」、ホテルが中心なら「犬と猫のペットホテル」のように。受けている動物の種類も、この一文に入れておくと、合わない問い合わせが減ります。

猫は受けるのか、小型犬だけなのか、大型犬も受けるのか。うさぎや鳥などはどうか。受けない動物や大きさも書いておくと、電話の前に相手が判断できます。

3. 料金は、犬種と大きさで分けて書く

トリミングの料金は、犬種、体の大きさ、毛の長さ、毛玉の具合で変わります。変わることを理由に料金を書かないのではなく、何で変わるかを料金と一緒に書くのが基本です。

表:たとえばの料金表の組み方(犬種の分け方・金額・条件はすべて架空です)
項目基本の料金(たとえば)料金が変わる条件
シャンプーコース小型犬〇,〇〇〇円/中型犬〇,〇〇〇円犬種ごとの表を別に置く。毛の長い犬種は別の料金
カットコースシャンプー代に〇,〇〇〇円を加算全身のカットか、顔まわりなど部分だけか。部分カットの料金も書く
毛玉・もつれ状態を見てお伝えほどくのに時間がかかる場合は施術の前にお伝えし、了解をいただいてから
爪切り・耳掃除など単品1項目〇〇〇円コースに含まれるものと、単品で頼めるものを分けて書く
ペットホテル1泊〇,〇〇〇円(体重〇kgまで)1泊の数え方、日帰りの預かり、お薬や持ち込みの食事の扱い

左の項目に基本の料金を置き、右の列に「何で変わるか」を並べるのが組み方の要点です。金額と犬種の分け方は、貴社が実際にお受けしている内容で書いてください。当日の状態で変わるものは、「施術の前にお伝えします」と金額が決まる時を添えます。

体重で分けるか、犬種で分けるか

料金の分け方は、体重で分ける形と、犬種で分ける形があります。どちらでも構いませんが、飼い主が自分で当てはめられる形にしてください。

体重で分けるなら、「〇kgまで」の境目を書きます。犬種で分けるなら、よく来る犬種を並べ、「表にない犬種は、近い大きさの料金でご案内します。分からない場合はお問い合わせください」と添えます。混ざった犬種の子をどう扱うかも、一行あると迷われません。

当日、金額が上がる場合を書いておく

いちばん多い不安は、迎えに行ったら思っていた金額と違ったということです。毛玉がひどかった、暴れて時間がかかった。こうした理由で金額が上がる場合があるなら、そのことを先に書きます。

「毛玉が多い場合や、追加の作業が必要な場合は、施術を始める前にお伝えします。ご了解をいただいてから作業に入ります」

この一行があるだけで、初めての方の不安はかなり減ります。料金をどこまで出すかの考え方そのものは、ホームページに料金を載せるか、載せないか にまとめてあります。

ホテルは、1泊の数え方を書く

ペットホテルの料金で行き違いが起きやすいのは、1泊をどう数えるかです。朝に預けて翌日の夕方に迎えに行くと、1泊なのか、1泊と半日なのか。預かりとお迎えの時間の決まりと、時間を過ぎたときの料金を、料金表のすぐ下に書いてください。

年末年始や大型連休の料金が違う場合は、期間と金額を分けて書きます。混み合う時期の予約をいつから受け付けるかも、そこに添えておくと、電話の本数が変わります。

4. 予約から当日、お迎えまでの流れ

初めて預ける人は、当日何が起きるのかが分かりません。予約からお迎えまでの流れを、段に分けて書いておきます。

図:トリミングの予約から、お迎えまでの流れ(たとえばの例で、時間は架空です)
① 予約する

電話かネットで、希望の日時、犬種、体重、希望のコースを伝えます。初めての方は、ここで預かる前の確認事項をお知らせします。

初めての方は、ワクチンの証明書など、お店で決めている書類の準備をお願いする
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② 受付で、今日の状態を聞く

体調、皮膚の様子、触られると嫌がる場所、希望のスタイル。写真や前回の記録を見ながら、仕上がりの長さを一緒に決めます。

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③ 施術の前に、金額と終わる時間を伝える

毛玉の具合などで金額が変わる場合は、ここで伝えます。たとえば「お迎えは〇時ごろ」と目安の時間も伝えます。

途中で気になることがあれば、作業を止めて飼い主に連絡する
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④ お迎えと、今日の様子の報告

仕上がりを一緒に見て、作業中に気づいたこと(皮膚の赤み、耳の汚れなど)を伝え、支払いをします。

流れを書くときは、どの段で何を聞かれ、どの段で金額が決まるかが分かるようにします。中身は貴社の実際のやり方で書いてください。ホテルやシッターの場合も、同じ形で段に分けられます。

時間の目安と、お迎えの連絡

所要時間も書いてください。「小型犬のシャンプーで〇時間ほど」のように、条件を添えた目安で構いません。預けている間に買い物に行けるのか、一度家に帰るのかを決めたいからです。

終わったら電話で知らせるのか、決めた時間に迎えに来てもらうのか。お迎えの連絡の仕方も一行で書いておきます。

予約の受け方と、遅刻やキャンセル

予約を電話だけで受けるか、ネットでも受けるかは、お店の人手で決めてください。トリミングの最中は電話に出られないことが多い仕事なので、電話がつながりやすい時間を書いておくだけでも違います。ネットで受けるかどうかの考え方は、予約をネットで受けるか、電話のままにするか に詳しく書きました。

遅れて来られたとき、当日にキャンセルされたとき、ホテルの日程が変わったときの扱いも書いておきます。何日前から、いくらかかるのか。表の作り方は キャンセルや日程変更の決まりを、ホームページにどう書くか にまとめてあります。

5. 預かる前に確かめることは、理由と一緒に書く

ペットを預かる仕事では、お店の側から飼い主に確かめておきたいことがあります。これを予約のあとに初めて伝えると、「聞いていなかった」となりやすいところです。サイトの中で、先に書いておきます。

一般的によく確かめられること

何を確かめるかはお店の決まりによって違いますが、たとえば次のようなものがあります。

  • ワクチンの接種の証明 ― 接種してからどのくらいの期間のものを求めるか。証明書の写しを持ってきてもらうのか、見せてもらうだけか
  • ノミやダニの予防 ― 予防をしているかどうか。している場合は、いつしたか
  • 体調と持病 ― 飲んでいる薬、通っている動物病院、触られると痛がる場所
  • 性格と癖 ― 噛む癖、ほかの犬が苦手、大きな音が苦手など
  • 年齢 ― 子犬や高齢の子を受けるか、受ける場合の条件

必要な書類や確かめる中身は、お店の決まりと、地域によって違います。地域で求められる登録や予防のこともあるので、書く前に、所管の窓口や、かかりつけの獣医師の考えも確かめておくと安心です。

なぜ確かめるのかを、一行添える

確かめることを並べるだけだと、手続きが多い店に見えます。なぜ確かめるのかを一行添えてください。

「ほかのワンちゃんと同じ部屋で過ごす時間があるため、ワクチンの証明をお願いしています」

理由が書いてあると、決まりの多さが、ほかの子への気づかいとして読まれます。書類を忘れたときにどうなるか、当日に持ってこられなかった場合は施術ができないのか、あとで見せてもらえば済むのかも書いておきます。

受けられない条件も、ここに書く

体調や年齢、性格によっては、受けられない場合もあると思います。受けられない条件は、ここに書いておくと、当日になって断ることが減ります。

  • 発情の時期の受け入れをどうするか
  • 強く噛む子、極度に怖がる子を受けるか、受ける場合に何を確かめるか
  • 高齢の子や持病のある子に、時間を短くする、作業を分けるなどの対応をするか

「どんな子でもお受けします」とは書かないでください。お店の人が守れる範囲を書くことが、預かる子の安全につながります。

初めての子のための入口

初めての子には、短い時間のお試しや、顔を合わせるだけの来店を受けている店もあります。受けているなら、それを書きます。初めての方がよく聞くことは、「よくある質問」にまとめておくと探しやすくなります。作り方は 「よくある質問」を作ると、電話の本数が変わる に書きました。

6. 体調が悪くなったときの対応と、写真の載せ方

体調が悪くなったときの対応は、手順を書く

預けている間に具合が悪くなったらどうするのか。飼い主がいちばん聞きにくく、いちばん知りたいことの1つです。ここは「安心してお任せください」の一言で済ませず、実際の手順を書きます。

  • 連絡の順番 ― まず飼い主に電話をするのか。つながらないときは、どこに連絡するのか
  • 動物病院 ― かかりつけの病院を予約のときに聞いておくのか、近くの病院に連れて行くのか
  • 判断を誰がするか ― 連絡がつかないとき、病院に連れて行ってよいかを、預かるときに確かめておくか
  • 費用 ― 病院にかかった費用を誰が負担するか

ホテルやシッターは、飼い主が遠くに出かけていることが多い仕事です。旅行先でも連絡がつく電話番号を預かるときに聞いておくなら、そのことも書いておきます。

ここで書くのは、実際にやっていることだけです。夜は人がいないホテルなのに、「24時間見守ります」とは書きません。夜にスタッフがいるかどうか、見回りの時間はいつか、映像で見守っているならどこまでかを、事実で書いてください。

作業中のけがや事故に備えて保険に加入しているなら、その事実を書きます。補償される範囲は契約によって違うので、細かい条件を書くときは、契約の中身と照らし合わせてから載せてください。

写真は、飼い主の了解を取ってから

トリミングの仕上がりの写真は、どんなスタイルにしてもらえるかを伝える材料になります。ホテルで過ごす様子の写真も、どんな場所で過ごすかが伝わります。ただし、写っているのはお客様の家族です。載せる前に、飼い主の了解を取ってください。

  • 了解の取り方 ― 受付のときに、サイトやSNSに載せてよいかを聞いておく。口頭だけでなく、受付の用紙に欄を作っておくと、あとで確かめられます
  • 名前の出し方 ― ペットの名前を出してよいか、犬種だけにするか
  • 写り込み ― 飼い主の顔、迷子札に書かれた電話番号や住所、送迎のときに写った家の外観
  • 載せるのをやめたいと言われたとき ― 外してほしいと言われたら外す、と書いておく

お客様から送ってもらった写真を載せるときの考え方は、お客様から送ってもらった写真を、ホームページに載せるとき にまとめてあります。

預かっている間の様子を知らせるか

ホテルやシッターでは、預かっている間の様子を写真や短い文章で知らせているお店もあります。やっているなら、何回、どんな形で知らせるかを書いておきます。やっていないなら書きません。できることだけを書くのは、ほかの項目と同じです。

7. 送迎・訪問の範囲と、事業の登録の表示

送迎は、範囲と料金と時間の幅を書く

送迎をしているなら、どこまで、いくらで、どのくらいの時間の幅で行くかを書きます。

  • 範囲 ― 市や町の名前で。範囲の外でも相談できるかどうか
  • 料金 ― 無料の範囲と、距離で加算する範囲
  • 時間の幅 ― 「〇時から〇時の間に伺います」のように、ほかの送迎との兼ね合いで時間が前後すること
  • 受け渡し ― 玄関先で受け取るのか、車まで連れてきてもらうのか

ペットシッターは、訪問の中身を書く

ペットシッターの場合は、家に入って作業をする仕事です。訪問の範囲に加えて、1回の訪問で何をするかを書きます。

  • 1回の訪問の時間と、1日に何回まで訪問できるか
  • 食事、水の交換、トイレの片付け、散歩、遊び。どこまでが基本で、何が追加か
  • 鍵の預かり方と返し方、預かっている間の保管の仕方
  • 家の中で触れないものや、入らない部屋の決め方
  • 初めての前に、家に伺って打ち合わせをするか

範囲の書き方そのものは、「対応エリア」を、ホームページにどう書くか に、地図の使い方も含めてまとめてあります。

事業の登録の表示は、所管の窓口に確認する

動物を預かる、売る、訓練するといった仕事には、事業としての登録などの決まりがあり、ホームページに載せる項目が決まっている場合があります。登録の番号や、責任者の名前などを表示するよう求められることがあります。

何が必要かは、仕事の中身や地域によって違います。トリミングだけの店、ホテルを併設する店、シッターとで扱いが変わることもあります。具体的な中身は、所管の窓口に確認してください。サイトには、確かめたうえで、表示が必要なものを会社概要やページの下の欄に載せます。登録の内容が変わったときに直す場所も、決めておいてください。

8. 雄喜晃の伴走:預ける前の不安を、ページの言葉にします

私たち雄喜晃は、ペットの仕事のホームページを作るとき、最初に「電話で毎回聞かれていること」を伺うところから始めます。そこに出てくる不安が、そのままサイトに書くべき中身になるからです。

私たちがやること

  • 仕事ごとに、ページか見出しを分ける ― トリミング、ホテル、シッター。受けている動物と大きさを、最初の画面の一文に入れます
  • 料金表を、変わる条件と一緒に組む ― 貴社が実際にお受けしている料金と犬種の分け方を伺い、スマートフォンでも読める表にします
  • 予約からお迎えまでの流れを、段に分けて書く ― どこで何を聞き、どこで金額が決まるかを添えます
  • 預かる前の確認と、体調が悪くなったときの手順を、お話を伺って書く ― 実際にやっていることだけを文章にします
  • 写真は、貴社で撮っていただいたものを整えて載せます ― 飼い主の了解が取れたものだけを使い、写り込みに気づいた点はお伝えします

料金と条件

料金は制作費0円、月額8,800円(税別)です。6ページ構成のプランは月額13,800円(税別)です。サーバー、独自ドメイン、SSL、保守は月額に含まれます。月5回までの更新代行も同じ月額の中なので、料金の改定や、連休の予約の受付、新しい仕上がりの写真も、ご連絡いただければこちらで反映します。

最低契約期間は6ヶ月です。7〜35ヶ月で解約された場合、サイトは非公開になります。36ヶ月以上ご継続いただいた場合は、サイトをお渡しします。

私たちがやらないこと

  • 撮影には伺っていません。写真は、貴社で撮っていただいたものを整えて載せるところまでです
  • 貴社の料金や、預かる条件そのものは決めません。決まった内容を、読む人に伝わる形に組むところを担当します
  • 事業の登録や表示、必要な書類についての判断はしません。所管の窓口や専門家に確認していただくようお願いしています
  • 予約の仕組みそのものの開発はしていません。検索順位や問い合わせの増加をお約束することもしません

実際にお作りしたサイトは 制作実績、料金と条件は ホームページ制作のページ に載せてあります。神戸市北区鈴蘭台を拠点に、2025年10月から活動しています。

「料金は載せているのに、電話で同じことを毎回説明している」という方は、一度ご相談ください。

9. まとめ:料金の前に、預ける前の不安に答える

トリミングサロン、ペットホテル、ペットシッターのホームページで押さえることは、5つです。

  • 仕事ごとに分ける ― トリミング、ホテル、シッター。受けている動物と大きさも最初に書きます
  • 料金表は、変わる条件と一緒に ― 犬種や体重の分け方、毛玉の扱い、1泊の数え方。当日変わるものは、施術の前に伝えることを添える
  • 流れと、預かる前の確認を書く ― 必要な書類は理由と一緒に。受けられない条件も書く
  • 体調が悪くなったときは、手順で書く ― 連絡の順番、病院、費用。やっていることだけを書く
  • 写真は飼い主の了解を取ってから ― 登録の表示は、所管の窓口に確かめて載せる

ペットの仕事は、家族を預かる仕事です。金額が分かることと同じくらい、どう扱ってもらえるかが分かることが、頼む決め手になります。

まずは今月、電話や受付で聞かれたことを1つずつメモしてみてください。同じ質問が3回出てきたら、それがサイトに足りていない答えです。