1. 「直したいところはあるけど、まとまった時間が取れなくて」
中小企業の経営者の方とお話していて、こんな言葉をよく聞きます。
「ホームページ、どこか古くなっている気はするんです。でも、作り直すほどの予算も時間もない。点検しましょうと言われても、半日も取れなくて。結局、何もしないまま一年経ってしまいました」
ホームページの話になると、どうしても「リニューアル」か「全部の点検」かの、大きな話になりがちです。どちらも時間がかかるので、後回しになります。
ただ、ホームページのずれの中には、スマートフォンを手に持って30分あれば、見つけて直せるものがいくつもあります。電話番号が押せない、営業時間が前のまま、ページの一番下の年が何年も前。どれも小さなことですが、見た人に「この会社、今もやっているのかな」と思わせる種類のずれです。
この記事では、今日の30分で見られる8つの項目を、どこを見て、どう直すかに絞って書きます。
年1回の点検との違い
年に1回、半日を取って通しで見る点検については ホームページの年1回の点検リスト に書きました。そちらは、見る日と直す日を分けて、抜けなく確かめるやり方です。
この記事は逆です。網羅はしません。そのかわり、今日その場で直せるものを集めました。点検の日がまだ決まっていない会社が、最初の一歩として使うためのものです。
この記事で見る8つ
- ① 電話番号 ― タップして、今の番号にかかるか
- ② 営業時間と定休日 ― 今の実態と同じか
- ③ コピーライトの年 ― ページの一番下の年が、何年も前になっていないか
- ④ お知らせの日付 ― いちばん新しいお知らせが、いつのものか
- ⑤ 問い合わせフォーム ― 自分で1通送って、届くか
- ⑥ スマートフォンの最初の画面 ― 何の会社か分かるか
- ⑦ 会社概要 ― 住所と代表者名が、今のものか
- ⑧ リンク切れ ― 押しても開かないリンクを、1つ探す
2. 30分を、どう使うか
始める前に、準備と進め方を決めておきます。
用意するもの
- スマートフォン ― 自社のサイトを、お客様と同じ画面で見るため。8項目の多くは、これ1台で見られます
- 正しい会社の情報を書いた紙 ― 今の電話番号、営業時間、定休日、住所、代表者名。名刺の内容で構いません
- 社外のメールアドレス ― フォームのテスト送信に使います。個人のアドレスで構いません
- メモ ― その場で直せないものを書き留めるため
正しい答えが手元にないと、見ても違いに気づけません。見慣れた自社のサイトは、目が滑るからです。
その場で直すもの、頼むもの、決めるもの
8つの項目は、見つけたあとの扱いが3つに分かれます。
- その場で直す ― 貴社でサイトを更新できる場合の、文字の書き換え
- 頼む ― 制作会社や担当者に直してもらうもの。電話番号のリンクの設定や、フォームの送信先など
- 決める ― 直す前に、社内で判断が要るもの。営業時間をどう書くか、お知らせ欄を残すかどうか
30分の中で、全部を直し切る必要はありません。見つけて、3つのどれかに振り分けるところまでできれば、今日の分は十分です。
1項目に、3〜4分
8項目を30分で見るので、1項目あたり3〜4分です。迷ったら止まらずにメモして、次へ進みます。
| 項目 | どこを見るか | どう直すか |
|---|---|---|
| ① 電話番号 | スマートフォンで、上の帯・ページの一番下・問い合わせのページの番号を押す | 押してもかからなければ、押せる文字に直す。画像の番号は文字に置き換える |
| ② 営業時間 | ページの一番下、アクセスのページ、Googleマップ | 正しい紙と見比べ、全部の場所を同じ書き方に揃える |
| ③ コピーライトの年 | どのページでも、一番下の「©」の行 | 何年も前の年なら、自動で今年になる形にしてもらう |
| ④ お知らせの日付 | トップのお知らせ欄の、いちばん上の日付 | 古ければ、本当のお知らせを1本足すか、欄の置き方を決め直す |
| ⑤ フォーム | 社外のアドレスから1通送り、受信箱と自動返信を見る | 届かなければ最優先で、送信先を確かめてもらう |
| ⑥ 最初の画面 | スマートフォンでトップを開いた直後の1画面 | 何の会社か・どこの会社か・どう連絡するかが見えるようにする |
| ⑦ 会社概要 | 住所・代表者名・電話番号・設立年 | 名刺と1文字ずつ見比べ、同じ情報がほかの場所にないかも探す |
| ⑧ リンク切れ | ページの一番下のSNS、外部のリンク、PDF、地図 | 開かないものは直すか、外す |
上から順に見るのがおすすめです。①と⑤は、お客様からの連絡が届くかどうかに関わるので、時間が足りなくなりそうなら先に見てください。
3. 電話と営業時間 ― いちばん使われる2つ
① 電話番号が、タップしてかかるか
どこを見るか。スマートフォンでサイトを開いて、電話番号を指でタップします。上の帯、ページの一番下、問い合わせのページ、アクセスのページ。番号が書いてある場所を、順に押してください。発信の画面が出て、そこに今の番号が出ていれば大丈夫です。
よくあるずれは、次の3つです。
- 押しても何も起きない ― 番号が、ただの文字として書かれている状態です
- 番号が画像になっている ― 指で長押ししても文字を選べない場合は、画像の可能性があります
- 押すと、違う番号が出る ― 見た目の番号だけ直して、押したときにかかる番号が古いまま、というずれです
どう直すか。押せない番号は、押すとそのまま電話がかかる形にします。更新の画面にリンクの設定があれば、番号の前に「tel:」を付けた形でリンクを張ります。分からなければ、制作会社に「電話番号を押してかけられるようにしてほしい」と頼めば伝わります。画像の番号は、文字に置き換えてもらいます。
受付時間を番号のすぐ横に置くと、かける側が迷いません。電話がどの段階で落ちているかを順に見る方法は 「ホームページから電話が鳴らない」を、電話の側から直す にまとめています。
② 営業時間と定休日が、今と同じか
どこを見るか。手元の紙と並べて、サイトの営業時間を見ます。書かれている場所は、思っているより多いです。ページの一番下、アクセスのページ、会社概要、問い合わせのページ、トップの画像の中。
見るのは、次のようなところです。
- 時刻 ― 30分ずらした、昼休みを入れた、といった小さな変更
- 定休日 ― 曜日が増えた、祝日の扱いが変わった
- 臨時の案内 ― 終わった年末年始の休業のお知らせが、まだ出ていないか
どう直すか。1か所を直すだけでなく、見つけた場所すべてを同じ書き方に揃えます。電話の受付時間と来店の受付時間が違うなら、分けて書きます。最後にGoogleマップで自社を開き、営業時間がサイトと同じかも見てください。違っていたら、同じ日に直します。書き分け方は 営業時間・定休日を、ホームページにどう書くか に詳しく書きました。
4. 日付の古さ ― 「今もやっているか」を読まれる場所
③ ページの一番下の、コピーライトの年
どこを見るか。どのページでも構いません。一番下までスクロールすると、「© 2019 〇〇株式会社」のような一行があります。
この年を、読む人は「このサイトが最後に手入れされた年」のように受け取ることがあります。何年も前の年が出ていると、中身が新しくても、手入れされていないサイトに見えます。
どう直すか。やり方は3つあります。
- 今年の年に書き換える ― すぐできますが、来年また古くなります
- 自動で今年になる形にしてもらう ― 一度設定すれば、毎年直す手間がなくなります
- 開設の年から今年までを書く ― 開設の年を残したい場合。後ろの年は、自動で変わる形にしておきます
自分で直せない場合も、制作会社に一言頼めば済む作業です。
④ お知らせの、いちばん新しい日付
どこを見るか。トップページのお知らせ欄の、いちばん上にある日付です。
お知らせ欄の日付は、サイトの中でいちばん目立つ日付です。いちばん新しいお知らせが何年も前だと、「この会社は、今も営業しているのだろうか」と思われることがあります。お知らせ欄が無ければ起きない心配を、欄があることで生んでいる状態です。
どう直すか。
- 本当のお知らせを1本足す ― 年末年始の営業日、新しく対応できるようになったこと、終わった仕事の報告。3〜5行で足ります
- 終わった案内を片付ける ― 過ぎたキャンペーンや休業のお知らせが、いちばん上に残っていないか
- 続ける見込みがないなら、置き方を見直す ― トップから外す、日付を目立たせない形にする。ここは「決める」に振り分けます
中身のないお知らせを足すのはおすすめしません。読む人は、日付より中身で判断します。
5. ⑤ 問い合わせフォームに、自分で1通送る
ここは8項目の中で、いちばん大事なところです。見た目では分からない項目なので、実際に送って確かめます。
確かめ方
社外のメールアドレスから、自社のフォームにテストとして1通送ります。本文に「テスト送信です」と書いておけば、受け取った人が慌てません。送ったら、次の4つを見ます。
- 届いたか ― 受け取るはずの受信箱に届いているか。迷惑メールのフォルダも見る
- 誰に届いたか ― 今の担当者に届いているか。辞めた人や、使っていないアドレスに届いていないか
- 自動返信が来たか ― 送った側に、受け付けの返信が届いているか。文面に古い営業時間や担当者名が残っていないか
- 送信後の画面 ― 送ったあとに出る画面が、エラーになっていないか
届かなかったら、ほかの項目より先に
届かなかった場合は、今日の30分の中でいちばん急ぐ項目です。お客様からは送れたように見えているのに、貴社には何も届いていない状態だからです。送った人は返事を待ち、返事が来ないまま別の会社に連絡します。そして、こちらはそれに気づけません。
すぐに制作会社か担当者に連絡してください。伝えるのは、送った日時、送ったアドレス、どこまで届いたかの3つです。
フォームで人がどこで手を止めるか、届いているかの確かめ方は 問い合わせフォームで、人はどこで手を止めるのか に書いてあります。
届いたら、毎月の習慣に
今日届いても、来月も届くとは限りません。担当者の異動や設定の変更で、ある日から届かなくなることがあります。毎月1日に1通送るのように日付を決めておくと、続きます。
6. 見え方と会社の情報 ― ⑥と⑦
⑥ スマートフォンで、最初の画面を見る
どこを見るか。スマートフォンで自社のトップページを開きます。指で何も動かさずに、最初に見えている画面だけを見ます。その1画面で、次の3つが分かるかどうかです。
- 何の会社か ― 社名だけでなく、何をしている会社かが一言で
- どこの会社か ― 地域で商売をしているなら、地名
- どう連絡するか ― 電話番号か、問い合わせのボタンが見えるか
開いた瞬間に大きな案内が画面をふさいでいないか、横にずれないかも見てください。
どう直すか。写真が大きすぎて文字が下に押し出されているなら、写真の上に一言を重ねるか、写真を小さくします。何の会社か分からないなら、最初の見出しに業種と地名を入れます。ここは文言を決める必要があるので、多くは「決める」か「頼む」に振り分けることになります。スマートフォンで人が離れる原因は スマートフォンで見たときに、人が離れる7つのこと に並べてあります。
⑦ 会社概要の、住所と代表者名
どこを見るか。会社概要のページを開いて、手元の紙と1文字ずつ見比べます。
- 住所 ― 建物名や階数が抜けていないか。移転前の住所が残っていないか
- 代表者名と肩書 ― 代表が交代していないか。肩書が名刺と同じか
- 電話番号とFAX ― 使っていない番号が残っていないか
- 設立年や従業員数 ― 何年も前の数字のままになっていないか
どう直すか。文字の書き換えなら、その場で直せることが多い項目です。ただ、会社概要と同じ情報は、ページの一番下やアクセスのページにも書かれています。1か所直したら、同じ情報がほかにないかを探してください。会社概要に何を載せるかは 会社概要のページに、何を載せるか にまとめました。
7. ⑧ リンク切れを1つ探す、そして見つけたものの扱い
⑧ リンク切れを、1つ探す
どこを見るか。全部のリンクを押す時間はないので、切れやすい場所だけを押します。
- SNSのアイコン ― 使わなくなったアカウントや、名前を変えたアカウントに飛んでいないか
- 取引先や団体へのリンク ― 相手の都合で、ページの場所が変わっていることがあります
- PDFへのリンク ― ファイルを差し替えたときに、名前が変わって開かなくなることがあります
- 埋め込んだ地図 ― 白い枠だけになっていないか、ピンが今の場所か
どう直すか。開かないリンクは、正しい行き先に直すか、外します。行き先が分からないものは、無理に残すより外したほうが親切です。押しても開かないリンクは、無いリンクより印象が悪いからです。
見つけたものを、3つに分ける
30分が終わったら、メモを見返します。見つけたずれを、第2章の3つに分けます。
たとえば、会社概要の代表者名、営業時間の時刻、お知らせを1本足すこと。貴社で更新できるなら、今日のうちに終わらせます。
たとえば、電話番号を押せるようにする、フォームの送信先を直す、コピーライトの年を自動で変わる形にする。どのページの、どこが、どうなっているかを書いて送ります。
たとえば、お知らせ欄を続けるか、最初の画面に何と書くか、営業時間をどう書き分けるか。社内で決まってから、①か②に回します。
30分で全部を直し切らなくて構いません。見つけて、3つに分けるところまでが今日の分です。②のうち、フォームが届かない件だけは翌日に回さないでください。
頼むときは、場所と状態を書く
「電話番号を直して」だけだと、どこのことか伝わりません。どのページの、どこが、どうなっているかを書きます。「スマートフォンでトップを開いて、上の帯の電話番号を押しても発信されない」。画面を撮って添えると、さらに早く伝わります。
30分で終わらなかったら
途中で時間が来たら、止めて構いません。残りは来週に回します。一度に終わらせることより、止めないことのほうが大事です。8項目を何度か回したら、次は年に1回の通しの点検に進むと、今日の8項目以外のずれも拾えるようになります。
8. 雄喜晃の伴走:「頼む」に振り分けたものを、引き受けます
私たち雄喜晃がお作りするサイトでは、月5回までの更新代行が月額に含まれています。今日の30分で「頼む」に振り分けたものを、そのままご連絡いただければ、こちらで反映します。
私たちがやること
- 見つけたずれを直す ― 電話番号を押してかけられる形にする、営業時間を全部の場所で揃える、会社概要を書き換える、切れたリンクを直すか外す
- 日付が古く見えないようにする ― ページの一番下の年を自動で変わる形にし、お知らせは伺った内容を短く整えて載せます
- フォームが届くかを一緒に確かめる ― テスト送信をされるときは、こちらでも届いているかを確かめます
- スマートフォンの最初の画面を見直す ― 何の会社か・どこの会社か・どう連絡するかが見えるよう、文言の相談から並べ方まで
料金と条件
料金は制作費0円、月額8,800円(税別)からです。6ページ構成のプランは月額13,800円(税別)です。サーバー、独自ドメイン、SSL、保守はすべて月額に含まれます。
最低契約期間は6ヶ月です。7〜35ヶ月で解約された場合、サイトは非公開になります。36ヶ月以上ご継続いただいた場合は、サイトをお渡しします。
私たちがやらないこと
- 小さな直しで済むものに、作り直しを勧めることはしません。この記事の8項目は、どれも直せば済むものです
- 会社の情報が正しいかどうかを、こちらで決めることはしません。営業時間や代表者名、何をどう書くかを決めるのは貴社です
- 検索順位や問い合わせの増加をお約束することもしません
実際にお作りしたサイトは 制作実績、料金と条件は ホームページ制作のページ に載せてあります。神戸市北区鈴蘭台を拠点に、2025年10月から活動しています。
「気になるところはあるのに、直す時間が取れないまま一年経った」という方は、一度ご相談ください。
9. まとめ:大きく直す前に、小さく見る
今日の30分で押さえることは、5つです。
- 電話番号は押してみる ― 見えているだけでなく、今の番号にかかるか
- 営業時間と会社概要は、正しい紙と見比べる ― 1か所直したら、同じ情報がほかにないか探す
- 日付の古さを片付ける ― ページの一番下の年と、お知らせのいちばん新しい日付
- フォームは実際に送る ― 届かなければ、ほかの何より先に直す
- スマートフォンで、最初の画面とリンクを見る ― 何の会社か分かるか、押して開くか
ホームページのずれは、1つずつは小さなものです。ただ、小さなずれは、見た人に「今も手入れされているか」を問わせます。答えるのに、作り直しは要りません。今日の30分で、いくつかは片付きます。
まず、今日できること
スマートフォンを手に取って、自社のサイトを開き、電話番号を1回押してみてください。今の番号にかかれば、①は終わりです。そのまま②に進めば、30分は意外と短く感じると思います。
直したいところは見つかったけれど、自分では手が回らないという方は、一度ご相談ください。