1. 「プロフィールにURLは貼ってあるんですけど」

中小企業の経営者の方とお話していて、こんな言葉をよく聞きます。

「インスタのプロフィールには、ホームページのURLを貼ってあるんです。でも、そこから問い合わせが来た感じがしなくて。そもそも、押されているのかどうかも分からないんですよね」

SNSを続けている会社ほど、この悩みを抱えています。投稿は見られている。反応も付く。それなのに、ホームページの側では何も起きていないように見える。

原因の多くは、リンクの貼り先にあります。プロフィールのリンクが、トップページに向いたままになっているのです。会社の顔として貼っておくなら、間違いではありません。ただ、投稿を見てリンクを押した人にとって、トップページは目的地から少し遠い場所です。

SNSのリンクは、名刺やチラシのQRコードとよく似ています。紙から来た人をどこに飛ばすかは 名刺・チラシ・看板のQRコードは、どのページに飛ばすか に書きました。この記事は、そのSNS版です。

この記事で書くこと

  • トップに飛ばすと、SNSから来た人が迷う理由
  • SNSから来た人が知りたい、3つのこと
  • リンクを1つしか置けないときの、決め方
  • リンクをまとめるページを、外に作るか、自社サイトの中に作るか
  • SNSから来た人を、数えられるようにする印

2. トップに飛ばすと、SNSから来た人は迷う

まず、なぜトップページでは足りないのかを書きます。

トップページは、誰にでも向けて作られている

トップページには、検索から来た人、名刺を見て来た人、取引先の担当者、採用の応募者が来ます。あらゆる人に向けて、会社の全体を見せる場所です。だから、メニューが多く、話題も広くなります。

これは正しい作りです。ただ、SNSから来た人は、会社の全体を知りたくて来たわけではありません。さっき見た投稿の続きを見たくて来ています。

投稿の続きが、どこにも見当たらない

たとえば、季節の新しいメニューの写真を見て、プロフィールのリンクを押したとします。開いたのはトップページ。大きな外観の写真と、会社の理念が出てきます。新しいメニューはどこにあるのか。メニューの欄を開くと、去年から変わっていない一覧が並んでいる。

ここで、多くの人は探すのをやめます。スマートフォンの小さな画面で、サイトの中を探し回ってくれる人は多くありません。

戻るボタンひとつで、SNSに帰ってしまう

もう1つ、SNSならではの事情があります。SNSのアプリの中でリンクを押すと、多くの場合、アプリの中の簡易なブラウザでページが開きます。戻るボタンを押せば、すぐ元のタイムラインに戻れます。

検索から来た人なら、ほかの会社と比べるために、もう少し読んでくれるかもしれません。SNSから来た人は、次の投稿がいくらでも流れてくる場所から来ています。迷った瞬間に、帰る先がすぐそこにあるのです。

だからこそ、着地する場所を選ぶ必要があります。

3. SNSから来た人が知りたいのは、3つ

プロフィールのリンクを押す人が知りたいことは、業種が違っても、だいたい3つに収まります。

① 投稿で見たものの、詳しいこと

いちばん多いのがこれです。写真で見たものの、値段・大きさ・期間・中身。投稿の文章では書ききれなかったことを、確かめに来ています。

工務店なら施工事例の費用の目安と工期、教室なら講座の日程と料金、食品の店なら原材料や日持ち。投稿は入口で、判断の材料はホームページにある、という形です。

② 予約・申し込み・問い合わせの方法

2つ目は、「頼むなら、どうすればいいか」です。予約できるのか、電話なのか、フォームなのか。何日先まで空いているのか。

投稿を見て「行ってみたい」「頼んでみたい」と思った人は、すぐに動ける方法を探しています。トップページから予約の場所まで何度も押させると、その間に気持ちが冷めます。

③ 場所と、営業時間

3つ目は、どこにあって、いつ開いているかです。店舗や教室、ショールームなど、来てもらう商売では特に多くなります。

SNSのプロフィールにも住所は書けます。ただ、地図や駐車場、最寄り駅からの道順までは書ききれません。来る前に確かめたいことは、ホームページのアクセスのページにまとめておくのが確かです。書き方は 「アクセス」のページで、来る人を迷わせない にまとめました。

表:よく見られている投稿ごとに、飛ばす先を考える(例はすべて架空)
よく見られている投稿来た人が知りたいこと飛ばす先の例
新メニュー・新商品の写真値段、いつまであるか、どこで買えるかたとえば、その商品の詳しいページ
施工事例・作品の写真費用の目安、期間、同じことを頼めるかたとえば、実績の一覧ページ
教室・講座の様子日程、料金、空きがあるかたとえば、日程と申し込みが一緒のページ
店内・スタッフの様子場所、営業時間、予約の方法たとえば、予約とアクセスをまとめたページ
イベント・キャンペーンの告知日時、条件、申し込み方たとえば、その告知のページ。終わったら差し替える

どの投稿がよく見られているかで、飛ばす先が変わります。トップページは、どの行にも当てはまりません。まず貴社のアカウントで、反応の多い投稿がどの行に近いかを見てください。

4. リンクを1つしか置けないときの、決め方

プロフィールに置けるリンクの数は、SNSによって違います。複数置けるものもあれば、1つだけのものもあります。置ける数や表示のされ方は、各SNSの仕様で変わることがあるので、設定するときに画面で確かめてください。

ここでは、1つしか置けない場合の考え方を書きます。

フォローしている人が、いちばん多くすることに合わせる

1つに絞るときの基準は、フォローしている人が、いちばん多くすることです。

  • 予約が中心の商売 ― 予約のページへ。飲食、美容、教室など
  • 相談から始まる商売 ― 実績のページか、相談の受付ページへ。工務店、士業、制作業など
  • 商品を買ってもらう商売 ― 商品の一覧のページへ

迷ったら、ここ半年で問い合わせをくれた人が、どこを見てから連絡してきたかを思い出してください。電話で「何をご覧になって」と聞いた記録があれば、それがいちばんの手がかりです。

時期で、飛ばす先を入れ替える

1つしか置けないなら、季節やキャンペーンに合わせて入れ替えるという手もあります。年末の予約の時期だけ予約ページへ、新しい講座の募集期間だけ募集ページへ、という形です。

ただし、入れ替えすぎると管理が追いつきません。入れ替えるのは、年に数回の大きな山だけにしてください。山が終わったら、いつもの飛ばす先に戻します。戻し忘れると、終わった告知のページにずっと人が着地します。

プロフィールの文章で、リンクの先を言っておく

リンクは、押す前に中身が分かると押されやすくなります。プロフィールの文章の最後に、リンクの先に何があるかを一言添えてください。

「ご予約・空き状況は下のリンクから」

「施工事例と費用の目安は、リンク先にまとめています」

URLだけが置いてある状態より、何が見られるかが分かるほうが、押す理由になります。投稿の文章でも「詳しくはプロフィールのリンクから」と書き添えると、投稿からリンクまでの道がつながります。

投稿ごとに飛ばしたいなら、サイト側で受ける

投稿ごとに別のページへ飛ばしたい、という声もよく伺います。プロフィールのリンクが1つしかないなら、リンクの先を、ホームページの中の「入口のページ」にする方法があります。次の節で書きます。

5. リンクをまとめるページを、外に作るか、自社サイトの中に作るか

リンクを1つしか置けないときによく使われるのが、リンクを何本か並べた1枚のページです。プロフィールのリンクはそのページに向け、そこから予約・実績・アクセスへ分かれていく形です。

このページを作る方法は、大きく2つあります。

外のサービスで作る

リンクを並べるページを無料で作れるサービスは、いくつもあります。登録してボタンを並べるだけなので、すぐに始められるのが良いところです。

一方で、気をつけたいこともあります。

  • 住所が自社のものではない ― ページのURLに、そのサービスの名前が入ります。貴社のドメインの外にある、借りた場所です
  • 見た目を揃えにくい ― 色や書体が、ホームページと別物になりがちです。一度、別の会社のページに来たように見えます
  • 数字が、そのサービスの中にある ― 何回押されたかは、そのサービスの画面で見ることになります。ホームページの数字と並べにくくなります
  • 条件が変わることがある ― 無料の範囲や表示のされ方は、提供する側の都合で変わります

自社サイトの中に作る

もう1つは、ホームページの中に、SNSから来た人のためのページを1枚作る方法です。たとえば「貴社のドメイン/links/」のような住所にしておき、プロフィールにはそのURLを貼ります。

  • 住所が自社のもの ― ドメインを持っている限り、ページは貴社のものです
  • 見た目がそろう ― ホームページと同じ色・書体・ロゴで作れます。着地した瞬間に「この会社のサイトだ」と分かります
  • 同じ画面で数えられる ― ホームページのアクセス解析で、SNSから来た人の動きを続けて追えます
  • 中身を足せる ― ボタンだけでなく、今月のお知らせや営業日の一言も載せておけます

手間は、外のサービスより少しかかります。ただ、一度作れば、あとはボタンの中身を入れ替えるだけです。

図:リンクをまとめるページの、2つの作り方
① 外のサービスで作る
早いが、借りた場所

登録してすぐ始められます。ただ、URLも見た目も数字も、サービスの側にあります。条件が変わったとき、こちらでは選べません。

手軽だが、入口が自社の外にある
② 自社サイトの中に作る
少し手間だが、自社の場所

最初に1枚作る手間があります。そのかわり、URL・見た目・数字が全部ホームページの中にそろいます。ボタンの入れ替えも、同じサイトの更新で済みます。

着地から問い合わせまで、同じサイトの中で追える

どちらで作っても、並べるボタンは3〜5つまでにしてください。10本並ぶと、来た人はまた迷います。いちばん上には、今いちばん見てほしいものを置きます。

まとめページに並べるもの

外で作る場合も、自社サイトの中に作る場合も、並べるものの考え方は同じです。

  • いちばん上に、今いちばん見てほしいもの ― 新メニュー、募集中の講座、今月の予約
  • 次に、いつでも必要なもの ― 予約・問い合わせ、実績、アクセス
  • 最後に、会社のこと ― トップページ、会社概要

ボタンの言葉は、ページの名前ではなく押した先で何ができるかで書きます。「サービス」より「料金と日程を見る」、「お問い合わせ」より「空き状況を聞く」のほうが、押す理由がはっきりします。

6. 着地したページを、SNSから来た人向けに整える

飛ばす先が決まったら、着地したページの側も少し整えます。

投稿と同じ写真・同じ言葉で始める

SNSから来た人は、さっき見た写真を覚えています。着地したページの最初に、投稿と同じ写真か、同じ言葉が出てくると、「ここで合っている」と分かります。

逆に、投稿とページで写真も呼び方も違うと、別のものに見えます。投稿では「秋限定」と書いて、サイトでは商品名だけ。そんな小さなずれでも、人は迷います。

スマートフォンで、押すところまで確かめる

SNSから来る人は、ほとんどがスマートフォンです。着地したページを実際にスマートフォンで、SNSのアプリの中から押して確かめてください。パソコンで問題がなくても、アプリの中の簡易なブラウザで開くと、ボタンが押しにくい、地図が開かない、ということがあります。

確かめるのは3つで足ります。

  • 最初の画面 ― 投稿と同じものが見えるか
  • 予約や問い合わせのボタン ― 指で押せるか、押した先が開くか
  • 電話番号 ― 押したら電話がかかるか

サイトから、またSNSへ戻さない

着地したページに、SNSのアイコンを大きく並べている会社があります。これでは、SNSから来た人を、またSNSへ送り返すことになります。SNSへのリンクは、ページの下のほうに小さく置けば十分です。

投稿そのものをサイトに埋め込むかどうかも、同じ考え方で決めます。埋め込むと更新は楽になりますが、サイトで伝えるべきことがSNSに流れていくこともあります。判断のしかたは Instagramの投稿を、ホームページに埋め込むか にまとめました。

SNSとサイトの役割を、分けておく

整理すると、SNSは見つけてもらう場所、ホームページは確かめて決めてもらう場所です。SNSで全部を伝えようとすると、投稿が説明だらけになります。ホームページで今日の出来事まで伝えようとすると、更新が追いつきません。

そもそも、どちらにどれだけ時間を使うかで迷っている場合は、ホームページとSNS、どちらに時間を使うべきか を先に読んでいただくと、話がつながると思います。

7. SNSから来た人を、数えられるようにする

最後に、数え方です。冒頭の「押されているのかどうかも分からない」を、ここで解きます。

URLの後ろに、SNSごとの印をつける

プロフィールに貼るURLの後ろに、どこから来たかを示す印をつけることができます。ページの見た目は変わりません。アクセス解析の画面で、「Instagramのプロフィールから来た人」「Xのプロフィールから来た人」を分けて数えられるようになります。

考え方は、紙のQRコードと同じです。紙ごとに印を変えるのと同じように、SNSごと、置き場所ごとに印を変えます。

  • どのSNSか ― Instagram、X、Facebook など
  • どこに置いたリンクか ― プロフィール、投稿の文章、ストーリーズ など
  • いつの、何のためのものか ― 年末の予約、春の募集 など

書き方は社内で1つに決めて、同じ順番で入れてください。思いつきでつけると、半年後に読めなくなります。決まりの作り方は、先に紹介したQRコードの記事に詳しく書いています。

見るのは、人数と問い合わせの件数

数えられるようになっても、毎日見る必要はありません。月に1回、SNSから来た人数と、そのうち問い合わせや予約に進んだ件数を見れば十分です。

率は、母数が小さいうちは大きく動きます。件数で見てください。何を測り、何を見なくていいかは ホームページを作ったあと、何を測ればいいか にまとめてあります。

数えきれない人がいることも、知っておく

限界も書いておきます。SNSで投稿を見た人が、リンクを押さずに、あとで社名を検索して来ることはよくあります。この場合、アクセス解析では検索から来た人として数えられます。

ですから、SNSから来た人の数は、実際より少なく出ると考えてください。補うのは、問い合わせや予約を受けたときに「何をご覧になって」と一言聞くことです。地味ですが、数字の届かないところを埋めてくれます。

8. 雄喜晃の伴走:SNSの出口になるページを、サイトの中に用意します

私たち雄喜晃のホームページ制作では、SNSのプロフィールのリンクを「トップページのURLを貼っておいてください」で終わらせません。どのSNSで、どんな投稿が見られているかを伺い、リンクの先を一緒に決めます。

私たちがやること

SNSから来た人が着地するページを、ホームページの中に作ります。リンクをまとめるページが要る場合も、貴社のドメインの中に1枚用意します。プロフィールに貼るURLは、SNSごとの印をつけた形でお渡しし、アクセス解析で数えられる状態にします。

写真は、貴社で撮っていただいたものを、ページに合う形に整えて載せます。投稿と同じ写真を使えるので、着地したときに「ここで合っている」と分かる作りにできます。

料金は制作費0円、月額8,800円(税別)からです。6ページ構成のプランは月額13,800円(税別)です。サーバー、独自ドメイン、SSL、保守はすべて月額に含まれます。月5回までの更新代行も同じ月額の中なので、季節ごとにまとめページのボタンを入れ替えたいときも、ご連絡いただければこちらで反映します。

条件も書いておきます。最低契約期間は6ヶ月です。7〜35ヶ月で解約された場合、サイトは非公開になります。36ヶ月以上ご継続いただいた場合は、サイトをお渡しします。

私たちがやらないこと

フォロワーの数や、SNSからの問い合わせの件数をお約束することはしません。SNSでどれだけ見られるかは、投稿の中身と続け方で決まるからです。私たちが整えられるのは、見た人がリンクを押したあとの道のほうです。

また、外のリンクまとめサービスに登録して、そこを貴社の入口にすることもしません。先に書いたとおり、入口は貴社のドメインの中に置いたほうが、あとで困らないからです。

「SNSは続けているのに、ホームページにつながっている気がしない」という方は、一度ご相談ください。実際にお作りしたサイトは 制作実績、料金と条件は ホームページ制作のページ に載せてあります。神戸市北区鈴蘭台を拠点に、2025年10月から活動しています。

9. まとめ:リンクの先は、投稿の続きにする

SNSのプロフィールのリンクを決めるときに押さえることは、5つです。

  • トップページに飛ばさない ― SNSから来た人は、会社の全体ではなく、投稿の続きを見に来ている
  • 知りたいことは3つ ― 投稿で見たものの詳しいこと、予約や申し込みの方法、場所と営業時間
  • 1つしか置けないなら、いちばん多い行動に合わせる ― 大きな山の時期だけ入れ替え、プロフィールの文章でリンクの先を言っておく
  • まとめページは、自社サイトの中に ― 住所・見た目・数字が、ホームページと同じ場所にそろう
  • SNSごとに印をつけて数える ― 月に1回、人数と件数を見る。数えきれない分は、口で聞いて補う

SNSの投稿は、きっかけをつくるところまでが仕事です。その先で決めてもらう場所は、ホームページの側にあります。リンクの先を変えるだけで、同じ投稿が連れてくる先が変わります。

まずは今日、貴社のSNSのプロフィールのリンクを、スマートフォンで押してみてください。開いたページで、さっきの投稿の続きが見つかるかどうか。そこから始めると、直すところが見えてきます。

ぜひ一度、お話を聞かせてください。貴社のSNSから来た人が、迷わずたどり着ける場所を、一緒に作ります。