1. 「常連さんは分かっているので、サイトは景色の写真が中心で」
キャンプ場やバーベキュー場を営む方とお話していて、こんな言葉を聞くことがあります。
「予約は予約サイトでも受けているし、常連さんは場内のことをよく分かっているので、うちのホームページは景色の写真が中心なんです。ただ、初めての方からの電話が多くて。電源はあるか、車は横に停められるか、雨が降ったらどうなるのか」
キャンプ場、グランピング、バーベキュー場。どれも、屋外の場所を、季節と天気に合わせて貸す商売です。景色の写真は大事ですが、それだけでは予約の前の迷いは消えません。
来る人の多くは、予約の前に細かいことを確かめています。初めての人は「自分たちにもできるか」を、慣れた人は「区画の条件が合うか」を。確かめたいことが違うので、同じページに同じ順で書くと、どちらかが探しにくくなります。冒頭の電話は、その答えがサイトに無いから鳴っているとも言えます。
この記事で書くこと
- 初めての人と慣れた人 ― 知りたいことの違いと、入口の分け方
- 区画(サイト)の違い ― 広さ、車の横付け、電源、地面の見せ方
- 料金 ― 季節・曜日・人数・持ち込みで変わるものを、総額が分かる形で
- 予約とキャンセル、天気が悪い日 ― 誰が、いつ判断し、どう知らせるか
- 設備とルール ― トイレ・シャワー・炊事場・売店と、火・音・ごみ・ペット・時間
- 道案内と近くの買い物、安全 ― 最後の道とナビの注意、注意点の書き方
2. 初めての人と、慣れた人では、確かめることが違う
初めての人は、「自分たちにもできるか」
初めての人は、道具も段取りも分からないまま調べています。知りたいのは、手ぶらでどこまでできるか、何を持って行けばいいか、着いてから何をすればいいかです。子ども連れで大丈夫か、トイレはどうか、を気にしている人もいます。
この人たちにとっては、区画の細かな寸法より、到着から帰るまでの1日の流れのほうが役に立ちます。受付、車を停める場所、テントを張る時間、夕食の支度の場所。順に書いてあると、自分たちの1日を思い浮かべられます。
慣れた人は、「区画の条件が合うか」
慣れた人は、自分の道具と車の大きさが決まっています。知りたいのは、区画の広さ、車を横に付けられるか、電源があるか、地面が芝か砂利か土かです。焚き火やペット、チェックインの時刻も確かめます。1日の流れの説明は読み飛ばして、区画の一覧と決まりのページを探します。
入口を2つに分ける
両方に応えるには、トップページから「初めての方へ」と「区画・設備の一覧」の2つに入口を分けるのが分かりやすい方法です。初めての方へのページには、1日の流れ、手ぶらでできること、持ち物を置き、「迷ったら、この区画がおすすめです」と理由を添えて1つ示しておくと親切です。
| 項目 | 初めての人 | 慣れた人 |
|---|---|---|
| 道具 | 何を借りられるか、手ぶらでどこまでできるか | 持ち込む道具が区画に収まるか |
| 区画 | どの区画を選べばいいか、おすすめはどれか | 広さ・車の横付け・電源・地面の種類 |
| 料金 | 全部でいくらになるか | 季節と曜日の違い、人数や車を足したときの料金 |
| 時間 | 何時に着けばいいか、準備にどれくらいかかるか | チェックインを早められるか、遅く出られるか |
| 天気 | 雨のときにどうなるか、中止になるのか | 判断の時刻と、キャンセル料のかかり方 |
| 決まり | 何をしてはいけないか | 焚き火・ペット・発電機・静かにする時刻 |
同じ「区画」「天気」でも、初めての人と慣れた人では知りたいことが違います。左の列は「初めての方へ」のページに、右の列は区画の一覧と決まりのページに置くと、どちらの人も探しやすくなります。中身は貴社の場内の事実で置き換えてください。
3. 区画(サイト)の違いを、同じ形で並べる
「オートサイト〇区画」だけでは選べない
「オートサイト〇区画、フリーサイトあり」と、名前と数だけで書いているサイトをよく見かけます。慣れた人ほど、ここで止まります。同じオートサイトでも、広さも地面も眺めも違うことを知っているからです。
区画の種類ごとに、同じ項目を同じ順で並べてください。
1区画ごとに書く項目
- 広さ ― 縦と横のおおよその寸法。テントと車を置いたときの余裕
- 車の横付け ― 区画の中に車を入れられるか、すぐ横の駐車スペースか、駐車場から荷物を運ぶか。運ぶなら距離と、台車を借りられるか
- 電源 ― 有無と、使える電気の量の目安。使ってほしくない器具があれば、それも
- 地面 ― 芝、砂利、土、板張り。杭が刺さりやすいか、雨のあとにぬかるみやすいか、傾きがあるか
- 日当たりと木陰 ― 夏の午後に日陰になるか、冬に日が当たるか
- まわりとの距離 ― 隣の区画との間、トイレや炊事場までの距離、夜の明かり
- 上限 ― 何人まで、テントは何張りまで、車は何台まで
グランピングの場合は、寝具、冷暖房、電源、鍵がかかるか、食事が付くかが加わります。そして、持って行かなくていいものと、持って行くものを分けて書きます。手ぶらだと思って来た人が、タオルや着替えで困らないようにしてください。
バーベキュー場の場合は、屋根の有無、1区画の席数、コンロを借りられるか、食材は持ち込みか用意か、何時間使えるかが中心です。
場内の地図と、区画の写真
場内の地図を1枚用意してください。区画の番号、受付、駐車場、トイレ、炊事場、売店、ごみ置き場。手描きの地図を整えたものでもかまいません。区画の番号と呼び名が、地図と予約画面で同じになっていることが大事です。
区画の写真は、いちばん眺めのいい1枚だけでは足りません。区画の入口から見た全体、地面の近く、車を停めてテントを張った状態を混ぜてください。雨のあとの地面の写真があると、慣れた人ほど助かります。
4. 料金:季節・曜日・人数・持ち込みで変わる
総額が分からないと、比べられない
この業種の料金は、変わる要素が多いのが特徴です。区画、人数、季節と曜日、電源、車、持ち込み、貸し出し、薪。「1区画〇円」だけでは、自分たちの場合にいくらになるかが分かりません。次のような表にしておくと、読む人が自分で計算できます。
| 項目 | たとえばの書き方 | 書き添えること |
|---|---|---|
| 区画の料金 | たとえば「オートサイト 1区画 〇,〇〇〇円」 | 何人・車何台までを含むか。税込か税別か |
| 人数の料金 | たとえば「大人1人 〇〇〇円、小学生1人 〇〇〇円」 | 何歳から料金がかかるか |
| 季節と曜日 | たとえば「夏休みと連休は、1区画 〇,〇〇〇円」 | どの日が当てはまるかを、日付で |
| 電源・車 | たとえば「電源 〇〇〇円、2台目の車 〇〇〇円」 | 区画によって付けられないものがあるか |
| 持ち込み | たとえば「バーベキューの食材の持ち込み 1人 〇〇〇円」 | 持ち込めるものと、持ち込めないもの |
| 貸し出し・薪 | たとえば「テント一式 〇,〇〇〇円、薪 1束 〇〇〇円」 | 予約が要るか、当日でも借りられるか |
| 使い方の例 | たとえば「夏休みの土曜、大人2人・子ども2人、電源あり、1泊 合計〇,〇〇〇円」 | よくある使い方で1つか2つ |
金額は貴社の料金で埋めてください。大事なのは金額より、何が含まれていて、何が別にかかるかを並べることです。最後の行のように、よくある使い方の総額を書いておくと、初めての人も自分の場合に当てはめられます。
季節と曜日の境目は、日付で書く
「繁忙期は料金が変わります」だけでは、どの日が当てはまるか分かりません。日付で書くか、色分けしたカレンダーで見せてください。連休の前日、年末年始、お盆がどちらに入るかも書いておきます。
持ち込みの決まりと、手ぶらの中身
バーベキュー場では、食材や飲み物、炭やコンロを持ち込めるかがよく聞かれます。料金がかかるなら、金額と対象を書きます。手ぶらのプランなら、何が含まれていて、何を持って行く必要があるかを一覧にします。食材、飲み物、皿や箸、片付け。範囲が分からないと、結局電話で聞くことになります。
日帰りの料金は、泊まりとは別の表にしておきます。料金の幅と条件の書き方は、ホームページに料金を載せるか、載せないか にまとめました。
5. 予約とキャンセル、天気が悪い日の判断と連絡
予約の台帳は、1つにまとめる
予約サイト、自分のサイト、電話と入口が分かれていると、同じ区画に2つの予約が入ることが起きやすくなります。空きの正しい情報を1か所にまとめ、自分のサイトではそこへ案内するか、希望を受けてから返事をする形にしてください。手で書き換える空き状況の表は、食い違いの元になります。
あわせて、予約がどの時点で決まるかを書いておきます。何か月前から受け付けるか、前払いか当日払いか、区画の番号を指定できるか。考え方は 予約をネットで受けるか、電話のままにするか に詳しく書きました。
キャンセルの決まりは、表にする
何日前まで無料か、いつから何割かかるか、日程の変更や人数が減ったときはどう扱うか。表にして、予約の入口のすぐ近くに置きます。予約サイトと自分のサイトで決まりが違うなら、どこで予約したかで変わることも書いておきます。表の作り方は キャンセルや日程変更の決まりを、ホームページにどう書くか にまとめました。
天気が悪い日は、「誰が決めるか」を分けて書く
天気が崩れそうな日の前は、電話が増えやすいところです。行き違いを防ぐには、施設が閉めると決める場合と、開けているけれど来る人が取りやめる場合を分けて書いてください。
- 施設が閉める場合 ― どんなときに閉めるか(たとえば、警報が出たとき、道が通れなくなったとき)、いつ判断するか(前日の夕方、当日の朝など)、どう知らせるか、キャンセル料をどう扱うか
- 開けているが、来る人が取りやめる場合 ― キャンセル料がかかるか、日程の変更に応じるか、何時までに連絡がほしいか
- 滞在中に天気が崩れた場合 ― 早めの撤収をお願いすることがあるか、料金の扱い、避難できる建物があるか
知らせる方法も決めておきます。電話かメールか、サイトのお知らせ欄か、SNSか。「当日の営業の状況は、ここでお知らせします」と、場所を1つ決めてサイトに書いておくと、確かめる先に迷われません。
休業の季節
冬に閉める施設は、休業の期間と、次に予約を受け付け始める日を、トップページの目に入る場所に書いておいてください。回し方は、季節で忙しさが変わる商売の、ホームページの回し方 に書きました。
6. 設備とルール
設備は、「ある」だけでなく、使い方まで
「トイレ・炊事場あり」の一行では、初めての人は安心できません。どこにあって、いつ、どう使えるかまで書きます。
- トイレ ― 水洗か、洋式か、数、場内のどこにあるか、夜に明かりがつくか
- シャワー・お風呂 ― 有料か無料か、使える時間、お湯が出るか、混みやすい時間帯
- 炊事場 ― お湯が出るか、屋根があるか、洗剤を置いているか、生ごみをどうするか
- 売店・受付 ― 開いている時間と、売っているもの(たとえば薪、炭、氷、ガス、調味料)。売り切れることがあるなら、それも
- その他 ― ごみ置き場、冷蔵庫、携帯電話の電波、無線のネット
トイレと炊事場は、初めての方が気にしやすいところです。今の様子が分かる写真を1枚ずつ添えると、早く伝わります。
ルールは、理由と一緒に、行動で書く
ルールの欄は、「禁止」が並ぶだけになりがちです。してほしいことを行動で書き、一言だけ理由を添えてください。
- 火の扱い ― 地面で直接火を焚けるか、焚き火台を使うか、炭や灰をどこに捨てるか、花火はできるか、風の強い日はどうするか
- 音 ― 静かにしてほしい時刻、発電機や音楽の扱い、夜の車の出入り
- ごみ ― 持ち帰りか、分別して出せるか、有料か
- ペット ― 連れて行けるか、連れて行ける区画、リードの扱い、建物の中に入れるか
- 時間 ― チェックインとチェックアウトの時刻、早く着いたときにどうするか、延長できるか、門が閉まる時刻
たとえば「芝を守るため、地面で直接火を焚くのはご遠慮いただいています。焚き火台をお使いください」。理由があると、守ってもらいやすくなります。
ルールは予約の前に読める場所に置き、予約を受けたときの連絡にも同じ内容を付けてください。よく聞かれることは「よくある質問」にまとめておくと探しやすくなります。作り方は 「よくある質問」を作ると、電話の本数が変わる に書きました。
7. 道案内と近くの買い物、安全の書き方
最後の道を書く
街から離れた場所にある施設では、住所と地図だけだと最後の数キロで迷う人が出ます。
- 最後の道の様子 ― 道幅、すれ違いにくい場所、砂利道、急な坂。大きな車やキャンピングカーで入れるか
- ナビの注意 ― カーナビや地図のアプリで、別の入口や行き止まりに案内されることがあるなら、そのことと、目印になる建物や曲がる場所
- 暗くなってからの到着 ― 街灯があるか、何時ごろまでに着いてほしいか
- 電波 ― 途中や場内で携帯電話がつながりにくい場所があるなら、その旨と、遅れるときの連絡の方法
曲がる場所の写真を手前から順に並べると、迷いにくくなります。道の見せ方は、「アクセス」のページで、来る人を迷わせない の考え方がそのまま使えます。
近くの買い物
食料品の店、コンビニ、ガソリンスタンド、氷や薪を買える場所、日帰りの入浴施設。途中で寄れる場所を、施設からの距離と営業時間と一緒に書いておきます。
「車で何分」は、実際に走って確かめたものだけを書きます。売店で買えるものと合わせて書くと、家から持って行くものが分かります。
安全は、言い切らずに、注意点を具体に書く
「危ないので気をつけてください」と書くと怖がらせますし、「安全です」と書くと言い切りになります。どちらも言い切らず、気をつけてほしいことを、場所と行動で具体的に書くのが落ち着いた書き方です。
- 水辺 ― 場内や近くに川や池があるなら、その場所、柵があるか、雨のあとに水が増えることがあること、子どもだけで近づかないでほしいこと
- 足元 ― 坂や段差、夜に足元が見えにくい場所。明かりを持って歩いてほしいこと
- 天気と気温 ― 夏の暑さ、夜の冷え込み、山では天気が変わりやすいことがあること。季節ごとに用意してほしい服装
- 火と炭 ― テントや閉め切った場所の中で、火や炭を使わないでほしいこと
- 虫や野生の動物 ― 見かけることがあるなら、その旨と、食べ物を出しっぱなしにしないでほしいこと
- 困ったとき ― 管理する人がいる時間と、夜の連絡先、近くの病院の案内
施設の側で、どこまでを見ていて、どこからは自分で気をつけてほしいかも書いておきます。夜は管理する人がいない、といったことです。書いてあれば、来る人は自分たちで備えられます。
営業の許可と、地域の決まり
泊まる形(自分のテント、設置してあるテント、小屋)によっては、営業の許可や届出が要る場合があります。火の扱いや、建物、水回りにも、地域によって決まりがあることがあります。施設の形や地域によって違うので、所管の窓口や専門家に確認してください。
8. 雄喜晃の伴走:電話で聞かれることを、予約の前に読める形にします
私たちがやること
私たち雄喜晃は、キャンプ場やバーベキュー場のサイトを作るとき、受付や電話でよく聞かれることを伺うところから始めます。伺った答えを、「初めての方へ」のページと、区画の一覧、料金の表、決まりのページに分けて並べます。
天気が悪い日の知らせ方や予約の受け方も、施設の人手に合わせて一緒に決めます。写真は、貴社で撮っていただいたものをお預かりして、区画ごとに選び、明るさや向きを整えて載せます。
料金と条件
料金は制作費0円、月額8,800円(税別)からです。6ページ構成のプランは月額13,800円(税別)です。サーバー、独自ドメイン、SSL、保守はすべて月額に含まれ、月5回までの更新代行も同じ月額の中です。季節の料金の切り替えや、休業期間のお知らせ、設備の入れ替えも、ご連絡いただければこちらで反映します。
最低契約期間は6ヶ月です。7〜35ヶ月で解約された場合、サイトは非公開になります。36ヶ月以上ご継続いただいた場合は、サイトをお渡しします。
私たちがやらないこと
私たちは、撮影はお受けしていません。写真は、貴社で撮っていただいたものを整えて載せるところまでが私たちの仕事です。
予約の仕組みそのものの開発もしていません。場内の安全の判断や、ルールの中身、営業の許可や地域の決まりに合っているかの判断もいたしません。そこは所管の窓口や専門家に確かめていただくようお願いしています。サイトを直すことで予約が増えるとお約束することもいたしません。
実際にお作りしたサイトは 制作実績、料金と条件は ホームページ制作のページ に載せてあります。神戸市北区鈴蘭台を拠点に、2025年10月6日に設立した会社です。
初めての方からの電話が、毎回同じ質問になっているという施設の方は、一度ご相談ください。
9. まとめ:初めての人の不安と、慣れた人の条件に、両方答える
キャンプ場・グランピング・バーベキュー場のホームページで押さえることは5つです。
- 入口を2つに分ける ― 初めての人には1日の流れと手ぶらの範囲を、慣れた人には区画の一覧と決まりを
- 区画は同じ項目で並べる ― 広さ、車の横付け、電源、地面、上限。番号と呼び名は予約画面とそろえる
- 料金は総額が分かる形に ― 季節と曜日の境目は日付で、持ち込みと手ぶらの中身は一覧で
- 天気が悪い日は、誰が決めるかを分けて書く ― 判断の時刻と、知らせる場所を1つ決めておく
- 設備とルールと安全は、行動で具体的に ― 理由を一言添え、言い切らずに気をつけてほしいことを書く
景色の写真で「行ってみたい」と思った人が、最後に確かめているのは、自分たちの場合に困らないかどうかです。そこに答えるのが、自分のサイトの役目です。
まず、今日できること
この季節に受付や電話で聞かれたことを、書き出してみてください。書き出した質問の答えが、自分のサイトに書いてあるかを探すと、足りないところがそのまま見つかります。
ぜひ一度、お話を聞かせてください。受付でいつも答えていることを、予約の前に読める形にするところから、ご一緒します。