1. 「『写真だけは消さないでください』と、毎日のように言われるんです」

パソコンやスマートフォンの修理の店を営む方とお話していて、こんな言葉を聞くことがあります。

「画面が割れた、電源が入らない、と駆け込んでくる方の多くが、最初に『中の写真は大丈夫ですか』と聞かれるんです。直すことより、データのほうが心配なんですよね。サイトにはそこまで書いていないので、毎回店先で一から説明しています」

壊れた端末を前にした人が知りたいのは、直るのか、いくらか、いつ戻るのか、中身はどうなるのかの4つです。ところが、修理の店のサイトには、機種ごとの料金表だけが載っていることが少なくありません。料金表は、4つのうちの1つにしか答えていません。

見に来る人は、3種類いる

パソコン・スマートフォンの修理の店のサイトを見に来る人は、大きく3つに分かれます。

  • 今日のうちに直したい人 ― 画面が割れた、充電できない。待っている間に直るか、いくらかを知りたい
  • データが心配な人 ― 電源が入らないパソコン、落として映らなくなったスマートフォン。中の写真や書類が残るかを知りたい
  • 設定や使い方を頼みたい人 ― 新しいパソコンの設定、インターネットのつなぎ方、プリンター。家や事務所に来てもらえるかを知りたい

どの人も、壊れたその日か、困ったその日に調べています。急いでいるので、答えが見つからなければ、すぐに次の店のサイトを開きます。

この記事で書くこと

  • 症状から選べる修理の一覧の見せ方
  • 料金の目安と、診断から見積もりまでの流れ
  • 預かる日数と、即日の受け付け
  • データの扱いの約束
  • メーカー修理との違いの書き方と、出張サポートの範囲
  • 会社や事務所からの依頼、中古の販売や買取を扱う場合

2. 直せるものの一覧を、症状から選べる形にする

機種より先に、症状で並べる

困っている人がまず分かっているのは、機種の名前より、目の前で起きていることです。正確な型番を知らない人もいます。一覧は、症状から入れる形にします。

  • 画面 ― 割れた、線が入る、映らない、触っても反応しない
  • 電源と電池 ― 電源が入らない、すぐ電池が切れる、充電できない、熱くなる
  • 水と落下 ― 水に濡れた、落としてから動きがおかしい
  • 動き ― 動作が遅い、勝手に再起動する、起動の途中で止まる
  • 部品 ― カメラ、スピーカー、ボタン、キーボード、充電の差し込み口
  • データ ― 中の写真や書類を取り出したい、新しい端末に移したい

症状の見出しの下に、受けている端末の種類を添えます。スマートフォン、タブレット、ノートパソコン、デスクトップ。受けるメーカーや型番の範囲が決まっているなら、そのとおりに書きます。

名前は、頼む人の言葉を先に書き、店の呼び方を添えます。「画面が割れた(画面の交換)」「すぐ電池が切れる(電池の交換)」のように書けば、修理の名前を知らない人でも自分の場合を探せます。

表:症状から選べる修理の一覧の書き方(金額・時間はすべて架空のたとえばです)
症状たとえばの書き方その日か、預かりか
画面が割れた・映らない「スマートフォンの画面の交換〇〇,〇〇〇円から。機種で変わります」部品の在庫があればその日のうちに。〇〇分ほど
すぐ電池が切れる「電池の交換〇,〇〇〇円から」在庫があればその日のうちに
電源が入らない「まず診断します。診断料〇,〇〇〇円」お預かり。原因が分かってから日数をお伝えする
水に濡れた「電源を入れずにお持ちください。診断のうえお見積もりします」お預かり。直らない場合があることも書く
パソコンの動きが遅い「点検と見直し〇,〇〇〇円から」内容によってその日か、お預かり
データを取り出したい「状態を拝見してからお見積もりします」お預かり。金額の決まり方だけを書く

金額と時間は、貴社の実際から決めてください。料金と一緒に「その日のうちか、預かりか」を同じ表に並べると、読む人は「今日のうちに手元に戻るか」まで一度に分かります。

直せないもの、受けていないものも書く

直せないものを書いておかないと、持ってきてから断ることになります。店によって違いますが、たとえば次のようなものです。

  • 部品が手に入らない古い機種 ― 機種名を電話で伺えば、受けられるかをお伝えするのか
  • 中の部品の傷みが大きいもの ― 水に濡れて時間がたったものなど、拝見してから決めるもの
  • 受けていない機器 ― ゲーム機、カメラなど、端末以外を受けるかどうか

店先で毎日のように聞かれる質問は、一覧とは別に答えをまとめておくと、説明の時間が減ります。まとめ方は 「よくある質問」を作ると、電話の本数が変わる に書きました。

3. 料金の目安と、診断から見積もりまでの流れ

「から」に、変わる条件を添える

修理の料金は、同じ画面の交換でも機種、使う部品、傷みの広がりで変わります。「〇〇,〇〇〇円から」だけだと、その金額で済むと思われます。高くなる条件を、すぐ下に書いておきます。選べる部品があるなら、違いを良い悪いではなく、見え方や持ちの違いで書きます。

料金の載せ方の全体は、ホームページに料金を載せるか、載せないか にまとめてあります。

診断の費用と、直らなかったときを書く

いちばん気にされるのは、見てもらうだけでお金がかかるのかと、直らなかったらどうなるのかです。ここが書いてあると、古い端末の修理を迷っている人も持ってきやすくなります。

図:症状を伺ってから、料金が決まるまでの流れ(料金の名前と決まりはたとえばの架空の例)
① 症状を伺う

店頭、電話、フォームで、端末の種類と、いつから何が起きているかを伺います。分かる範囲で、直るかどうかの見当をお伝えします。

たとえば「ここまでは料金はかかりません」と書いておく
▼
② 診断する

端末をお預かりして、原因を調べます。診断に料金がかかるのか、かかるならいくらかを、ここで先に書いておきます。

たとえば「診断料〇,〇〇〇円。修理された場合は修理代に含みます」
▼
③ 見積もりを出し、了承をいただく

直す場合の金額と日数、データが残るかどうかをお伝えします。了承をいただいてから作業に入ります。

了承の前に作業しないことと、断った場合に何がかかるかを書いておく
▼
④ 直す。直らなかったときは

直ったら動きを確かめてお返しします。部品を替えても直らなかった場合に、どう扱うかを決めておきます。

たとえば「直らなかった場合は、診断料のほかはいただきません」のような決まりがあれば書く

金額は、貴社の実際の料金で書いてください。どの段階で何の料金がかかるかと、直らなかったときにどうなるかが分かれば、「持って行ったら、いくらかかるか分からない」という不安が小さくなります。

見積もりだけでもいいと書く

修理か買い替えかを迷っている人のために、見積もりだけでもよいこと、金額を聞いてから断ってもよいことを書いておきます。

4. 預かる日数と、即日の受け付け

その日のうちに渡せる修理と、その条件

画面や電池の交換のように、部品の在庫があれば、その日のうちに渡せる修理があると思います。その場合は、条件を一緒に書きます。

  • 部品の在庫 ― 在庫があるかどうかを、来る前に電話やフォームで確かめられるか
  • 受け付けの締め ― 閉店の何分前までに持ってくれば、その日のうちに渡せるか
  • 予約の扱い ― 予約した人が先か、来た順か。店の中で待てるか

端末を預けると、連絡がつかなくなる

この仕事ならではのことがあります。スマートフォンを預けると、お客様はその電話で連絡を受けられません。仕上がりの連絡をどこにするかを、受け付けのときに決めておくことを書いておきます。家族の電話、会社の電話、メール、何時ごろに取りに来るかの約束。「仕上がりのご連絡先を、受付で伺います」の一行で、受け取りの行き違いが減ります。

預かる日数は、言い切らずに目安で

預かる修理は、修理ごとの目安を書きます。ただし、言い切りにはしません。部品の取り寄せ、診断に時間がかかる症状、混む時期によって日数が延びるからです。

「お預かりの修理は、多くの場合〇日ほどです。部品の取り寄せが必要な場合は、診断のあとに日数をお伝えします(日数は架空の例です)」

例年混む時期があるなら、先に知らせておきます。日数の書き方は 納期や「何日かかるか」を、ホームページにどう書くか にまとめました。仕上がった端末をお預かりしておける期間も書いておきます。

5. データの扱いの約束

約束は、店で実際に守っていることだけを書く

冒頭の「写真は大丈夫ですか」に答える章です。端末を預けることは、中身ごと預けることです。店での扱いを、約束として書きます。

  • 中身は見ない ― 修理と動きの確認に要る範囲を超えて、写真やメッセージを開かない
  • 消す前に確かめる ― 修理の中で初期化が要る場合は、作業の前にお客様に確かめる。了承なしに消さない
  • 預かる前に、バックアップの相談 ― 電源が入るうちに控えを取れるか。取り方が分からない人には、店で手伝えるか
  • 預かっている間の置き場所 ― 鍵のかかる場所に保管するか、誰が触るか
  • 外した部品の扱い ― 交換したデータの入った部品を、お返しするか、店でどう処分するか

書くのは、実際に店で守っていることだけにしてください。書いたことと違う扱いが、いちばん信用を失います。お客様の情報をどう扱っているかの書き方は、お客様の情報をどう扱っているかを、ホームページに書くかどうか にまとめてあります。

パスコードとロックの扱いを書く

修理のあとの確認で、画面のロックを外す必要があることがあります。パスコードを人に教えることは、ためらわれます。教えていただく場合の扱い、受け取りのときに一緒に確かめる方法、教えていただかなくても修理できる範囲。選べる形で書いておきます。

データの取り出しは、約束しない

壊れた端末からデータを取り出す仕事は、端末の状態によっては取り出せないことがあります。「取り出せます」と言い切らず、取り出せない場合があること、その場合にどんな費用がかかるかを書いておきます。結果を約束しないほうが、相談する側は安心して預けられます。

6. メーカー修理との違いと、出張サポートの範囲

違いは、どちらが上かではなく、そのまま書く

メーカーの窓口に出すか、町の店に頼むかで迷っている人がいます。違いを、そのまま書きます。

  • 町の店に頼む場合 ― その日のうちに直る修理がある、データを残したまま直せる場合がある、店で直接話して決められる
  • メーカーの窓口に出す場合 ― 保証の期間内なら、保証の決まりに沿って直してもらえることがある

保証が受けられなくなる場合があることを書く

いちばん大事なのはここです。一般的に、メーカー以外の店で分解や修理をすると、その後はメーカーの保証や修理の受け付けの対象外になる場合があります。扱いは、メーカーや保証の内容によって違います。

だからこそ、店のサイトに一行書いておきます。

「メーカーの保証期間内の端末は、先にメーカーの窓口で保証の内容をご確認ください。そのうえで当店での修理を選ばれる場合は、お受けします(言い回しは架空の例です)」

あわせて、修理のあとに元どおりにならない場合がある性能があれば、先に伝えます。水への強さなどです。店が独自に付けている修理の保証があるなら、メーカーの保証とは分けて、何が、どのくらいの期間、どんな条件で対象になるのかを書きます。

電波を出す機器の修理には、事業者の登録などの制度が関わることがあります。「登録」「認定」などの言葉は、事実のときだけ書きます。何が関わるかは機器や修理の内容で違うので、所管の窓口や専門家に確認してください。

出張サポートの範囲を、町名と作業で書く

家や事務所に伺って、設定や困りごとを手伝っている店もあると思います。受けているなら、伺う範囲と、伺って何をするかを書きます。

  • 伺う範囲 ― 市区町村や町名で。範囲の端で条件が変わるなら、分けて書く
  • 伺ってすること ― 新しいパソコンの設定、インターネットのつなぎ方、プリンター、データの移し替え、使い方の説明
  • 伺ってもしないこと ― その場で直せない修理は持ち帰る、配線の工事は受けない、など
  • 料金の考え方 ― 出張費と作業の料金を分けて。時間で決まるのか、作業ごとに決まるのか

離れて暮らすご家族からの依頼を受けるかも書いておきます。範囲の書き分け方は 「対応エリア」を、ホームページにどう書くか に書きました。

7. 会社や事務所からの依頼と、中古の販売・買取

会社からの依頼は、入口を分ける

会社や事務所からの依頼は、個人のお客様とは確かめたいことが違います。見出しかページを分けて書きます。

  • 受けている仕事 ― 複数台の修理、新しく入る人のパソコンの準備、事務所のネットワークの困りごと、定期の点検
  • 伺える時間 ― 平日の営業時間内か、業務の合間や時間外にも伺えるか
  • 書類と支払い ― 見積書、請求書での後払い、毎月まとめての請求に応じられるか
  • 業務のデータの扱い ― 秘密を守る取り決めを結べるか、作業の記録を残せるか

個人と法人の両方を相手にするときのページの分け方は、個人のお客様と法人のお客様、両方を相手にする会社のホームページ にまとめました。

中古の販売は、確かめた内容を書く

中古の端末を売っているなら、店で何を確かめてから売っているかを書きます。

  • 動きの確認 ― どこを確かめているか。電池の状態をどう伝えるか
  • 前の持ち主のデータ ― 消してから売っているか、どう消しているか
  • 店の保証 ― 何日、どんな不具合が対象か。付属品と返品の扱い

買取は、データを消す手順から書く

売りに来る人がいちばん気にするのは、自分のデータが残らないかです。お客様自身で消してもらうのか、店で消すのか。その手順と、査定の金額が状態や付属品で変わることを書いておきます。

中古品の売り買いを事業として行う場合は、許可や、売りに来た人の確認の決まりが関わる場合があります。サイトに表示が求められる事項がある場合もあります。業種や扱う品によって違うので、所管の窓口や専門家に確認してから書いてください。

8. 雄喜晃の伴走:「直りますか」「中身は無事ですか」に、来る前に答えます

私たちがやること

私たち雄喜晃は、パソコン・スマートフォンの修理の店のホームページを作るとき、最初に「店先で毎日聞かれること」と「データの扱いで決めていること」を伺うところから始めます。直るか、いくらか、いつ戻るか、中身はどうなるか。そこで出てくる答えが、サイトに書く中身になります。

  • 症状から選べる修理の一覧を作ります ― 料金の目安と、その日のうちか預かりかを同じ表に組みます
  • 診断から見積もりまでの流れを、図にします ― 直らなかったときの扱いも言葉にします
  • データの扱いの約束を、店で守っていることから書きます
  • 個人向けと会社向けの入口を分けます ― 出張サポートや中古の販売も、見出しを分けて整理します
  • 写真は、貴社で撮っていただいたものを整えて載せます ― 明るさや大きさをそろえて配置します

料金と条件

料金は制作費0円、月額8,800円(税別)からです。6ページ構成のプランは月額13,800円(税別)です。サーバー、独自ドメイン、SSL、保守は月額に含まれます。月5回までの更新代行も同じ月額の中なので、料金の改定や、混む時期のお知らせも、ご連絡いただければこちらで反映します。

最低契約期間は6ヶ月です。7〜35ヶ月で解約された場合、サイトは非公開になります。36ヶ月以上ご継続いただいた場合は、サイトをお渡しします。

私たちがやらないこと

  • 撮影はお受けしていません。写真は、貴社で撮っていただいたものを整えて載せるところまでです
  • 修理の料金や保証の内容は決めません。決まった金額と条件を、読む人に伝わる形に組むところを担当します
  • 修理の受け付けや予約を管理する仕組みの開発はしていません
  • 中古の売り買いの許可や表示、登録の扱いが決まりに合っているかの判断はしません。所管の窓口や専門家で確かめていただくようお願いしています
  • メーカーやほかの店を悪く言う書き方はしません
  • 検索順位や問い合わせの増加をお約束することもしません

実際にお作りしたサイトは 制作実績、料金と条件は ホームページ制作のページ に載せてあります。神戸市北区鈴蘭台を拠点に、2025年10月6日に設立した会社です。

「店先で、データの心配と料金の説明に毎日時間を取られている」という方は、一度ご相談ください。

9. まとめ:壊れたその日に知りたい4つに、先に答える

パソコン・スマートフォンの修理の店のホームページで押さえることは、5つです。

  • 修理の一覧は、症状から選べる形にする ― 頼む人の言葉を先に。直せないものと受けていないものも
  • 料金は「から」と一緒に、診断の費用と直らなかったときを書く ― 見積もりだけでもいいことも
  • その日のうちの修理と預かる修理を分ける ― 受け付けの締め、仕上がりの連絡先、日数は目安で
  • データの扱いは、守っていることだけを約束にする ― 中身を見ない、消す前に確かめる、預かる前にバックアップの相談
  • メーカー修理との違いは、そのまま書く ― 保証が受けられなくなる場合があること。出張、会社の依頼、中古の扱いは見出しを分けて

修理の店に来る人は、端末だけでなく、中に入っている暮らしや仕事ごと預けにきます。そこへの答えが先に書いてあれば、急いでいる人も迷わず店に来られます。

まず、今日できること

この1週間に店先で受けた質問を、思い出せるだけ書き出してみてください。「直りますか」「いくらですか」「いつ戻りますか」「データは残りますか」の4つに分けると、どこがサイトに書かれていないかが見えてきます。いちばん多かった質問の答えから、サイトに足していきます。