1. 「送信しました」の一行で、終わっていませんか

中小企業の経営者の方とお話していて、こんな言葉を聞くことがあります。

「フォームから問い合わせが来るようになったのはいいんですが、同じ方から2回届いたり、送った次の日に『届いてますか』とお電話をいただいたりするんです。フォームの調子が悪いんでしょうか」

フォームが壊れているとは限りません。多くの場合、原因は送ったあとに出る画面のほうにあります。

フォームの送信ボタンを押すと、何かしらの画面が出ます。そこに「送信しました」とだけ書かれていると、送った人には分からないことが残ります。届いたのか。いつ返事が来るのか。誰から来るのか。分からないまま待つのは、思ったより落ち着かないものです。

送信完了の画面は、問い合わせをくれた人の全員が目にするページです。トップページより読まれないページではありません。お客様との最初のやり取りが、ここから始まります。

この記事で書くこと

  • 送った直後に、人は何を不安に思っているか
  • 返事の時期と、返事を送る人の書き方
  • 届かないとき、急ぐときの案内
  • 待っている間に読んでほしいページの置き方
  • 問い合わせを数える目印としての役割

フォームの項目そのものの決め方は 問い合わせフォームの項目は、いくつまで減らせるか にまとめてあります。この記事は、その先の「送ったあと」の話です。

2. 送った直後、人は何を不安に思っているか

まず、送った側の頭の中を順に見ておきます。書く中身は、ここから決まります。

本当に届いたのか

ボタンを押して画面が切り替わっても、それで届いたと信じられるとは限りません。通信が途中で切れたのではないか。入力に間違いがあって、はじかれたのではないか。

ここがはっきりしないと、人はもう一度送ります。同じ内容が2回届くのは、たいていこの不安のせいです。二重に届くと、受けた側も同じ返事を2回書きそうになります。

いつ、誰から返事が来るのか

次に気になるのは時間です。今日なのか、明日なのか、来週なのか。そして、どこから連絡が来るのか。

メールなのか、電話なのか。メールなら、どのアドレスから来るのか。これが分からないと、届いたメールを見落としたり、知らない番号からの電話に出なかったりします。返事を送ったのに、相手が受け取れていないということが起きます。

待っている間に、何をすればいいか

返事を待つ間、多くの人はほかの会社も見ています。それ自体は自然なことです。

ただ、待つ時間が長く感じられるほど、別の会社に連絡する人は増えます。待つ目安が書いてあると、その間は待ってもらいやすくなります。目安が無いと、待つ理由がありません。

不安は、電話と二重送信になって返ってくる

この3つが残ったままだと、送った人は自分で確かめようとします。もう一度送る。電話をかけて聞く。別の会社にも送る。

どれも、送った人が悪いわけではありません。画面に書いてあれば、しなくて済んだ行動です。完了の画面を整えると、こうした確認の連絡が減り、受ける側の手間も減ります。

3. 最初に書くのは「届きました」と、返事の時期

ここから、書く中身に入ります。画面のいちばん上に置くのは、次の2つです。

「受け付けました」と言い切る

最初の一行は、届いたことをはっきり伝える言葉にします。「送信しました」は、送った側の動作を言っているだけです。「お問い合わせを受け付けました」と書くと、受け取った側からの返事になります。

続けて「内容を確認のうえ、ご連絡いたします」と一言添えれば、この先に人が読んで返す、ということが伝わります。

いつまでに返すかを、営業日で書く

次に、返事の目安を書きます。「後日ご連絡します」では、時期が分かりません。「2営業日以内」「翌営業日の午前中まで」のように、日で書きます。

営業日という言葉を使うなら、何曜日が休みかも近くに書いてください。土日休みの会社に金曜の夜に送った人は、月曜まで返事が来ないことを知っておきたいからです。

休日や夜間に送った人への一文

休日や夜間に送った人には、一文を足します。

「土日祝日・夜間にいただいたお問い合わせは、翌営業日に順にお返事いたします」

これがあるだけで、週明けまで返事が無くても「忘れられた」とは思われにくくなります。年末年始や夏季の休みに入る前は、休みの期間と、返事を再開する日をこの画面にも書いておくと親切です。

書いた時間は、守れる長さにする

ここでの注意は1つです。書いた時間は、約束として読まれます。早く書きたい気持ちは分かりますが、守れない時間を書くと、待たせたうえに約束を破った形になります。

繁忙期や担当者が休んだ日でも守れる長さにしてください。どれくらいの時間で返すのがいいかは 問い合わせが来たあと、何時間以内に返すべきか に書きました。そこで決めた時間を、そのまま完了の画面に写すのがいちばん素直です。

4. 誰から、どの方法で返事が来るか

時期の次は、返事の届き方です。ここが抜けている完了の画面は多いです。

返事を送るアドレスを書く

メールで返すなら、どのアドレスから送るかを書いておきます。

知らないアドレスからのメールは、開かれないことがあります。迷惑メールのフォルダに振り分けられることもあります。送り主のアドレスが分かっていれば、受け取る人がそのアドレスを探せますし、受け取れるように設定することもできます。

送り主の名前も添えておくと、受信の一覧で見つけやすくなります。会社名と担当の部署名、あるいは担当者の名前です。

電話で返すこともあるなら、番号を書く

内容によって電話で返すことがあるなら、かける番号を書いておいてください。

知らない番号からの電話には出ない、という人は少なくありません。完了の画面に「〇〇〇-〇〇〇-〇〇〇〇からお電話することがあります」と書いてあれば、出てもらいやすくなります。会社の代表番号以外からかける場合は、特に大事です。

担当者の名前は、出せる範囲で

担当者の名前を出せるなら、出したほうが伝わります。「担当の〇〇よりご連絡いたします」。顔の見えない会社から、人のいる会社に変わります。

ただ、担当が日によって変わる会社もあります。その場合は名前ではなく、「営業担当より」「工事の担当者より」のように役割で書けば十分です。名前を書いた担当者が辞めたあと、完了の画面だけが古いまま残るよりは安全です。

図:送信完了の画面に、上から順に置くもの(例は架空)
① 受け付けたこと

「送信しました」ではなく、受け取った側の言葉で書きます。届いたかどうかの不安を、最初の一行で終わらせます。

たとえば「お問い合わせを受け付けました。内容を確認のうえ、ご連絡いたします」
▼
② 返事の時期と、返事の届き方

何日以内に、どの方法で、誰から返すか。休日に送った人への一文もここに置きます。

たとえば「2営業日以内に、info@〜(担当:営業部)からメールでお返事します。土日祝日は翌営業日に順にお返事します」
▼
③ 届かないときと、急ぐときの案内

確認のメールが来ないとき、期日を過ぎても返事が無いとき、急いでいるときに、どこへ連絡すればいいかを書きます。

たとえば「確認のメールが届かない場合は、迷惑メールのフォルダをご確認ください。お急ぎの方はお電話で(平日9時〜18時)」
▼
④ 待っている間に読んでほしいページ

よくある質問や実績など、1つか2つに絞って置きます。並べすぎると、どれも開かれません。

ここに別の商品の売り込みを置くと、送った直後の気持ちとずれます

上から順に、届いたか → いつ誰から → 来ないときは → 待つ間はと、送った人が気にする順に並べています。文面は貴社の実際の体制に合わせて書いてください。

5. 届かないときの案内と、迷惑メールのフォルダ

ここまで書けば、たいていの人は安心して待てます。ただ、返事が届かないことは実際に起きます。そのときの道を、先に書いておきます。

確認のメールが届いたかを、見てもらう

フォームを送ると、送った人に確認のメールが自動で届くようにしている会社は多いと思います。その場合は、完了の画面に「確認のメールをお送りしました」と書いておきます。

確認のメールが届けば、アドレスは正しく、メールも受け取れる状態だと分かります。届かなければ、どこかに問題があります。送った人が、それを自分で気づけるようになります。

迷惑メールのフォルダを、短く案内する

確認のメールが届かない理由として多いのが、迷惑メールのフォルダに入っていることです。「届かない場合は、迷惑メールのフォルダもご確認ください」の一行を添えてください。

設定方法を細かく書く必要はありません。使っているサービスは人によって違うので、見る場所を一行で伝えれば十分です。

アドレスの打ち間違いにも、気づけるように

もう1つ多いのが、メールアドレスの打ち間違いです。この場合、返事はどこにも届きません。こちらから連絡のしようもありません。

完了の画面に入力されたアドレスを表示しておくと、送った人が自分で間違いに気づけます。気づいた人がもう一度送れるように、フォームへ戻るリンクも置いておきます。入力の段階で間違いを減らす工夫は 問い合わせフォームで、人はどこで手を止めるのか にまとめてあります。

返事が来ないときの連絡先を書く

書いた期日を過ぎても返事が無いときのために、別の連絡先を書いておきます。電話番号と受付時間、またはメールアドレスです。

「〇営業日を過ぎてもご連絡が無い場合は、お手数ですがお電話でお知らせください」。こう書いておくと、こちらの見落としや、メールが届いていない事態に、早く気づけます。届かなかった問い合わせは、受ける側からは見えません。送った人に知らせてもらう道を残しておくことが、取りこぼしを拾う手段になります。

急いでいる人には、電話を案内する

水漏れ、鍵の故障、明日までの見積もり。急いでいる人にとって、2営業日は長すぎます。そういう人には、急ぎの場合の連絡先をはっきり書いておきます。

「お急ぎの方は、お電話でご連絡ください(受付:平日9時〜18時)。フォームで送った旨をお伝えいただければ、同じ内容を最初からお話しいただく必要はありません」

後半の一文が大事です。フォームに書いた内容を、電話でもう一度説明するのは手間です。受けた側でフォームの内容を探せる体制があれば、この一文が書けます。

6. 次に読んでほしいページを、1つか2つ

返事を待つ間、送った人の手は空いています。この時間に読んでもらえるページを置いておくと、返事のあとのやり取りが短くなります。

待つ間に読まれやすいページ

置くとよいのは、次のようなページです。

  • よくある質問 ― 返事を待つ間に、聞きたかったことの答えが見つかることがあります
  • 実績や事例 ― 自分と近い例を見て、相談の中身を具体的にしてもらえます
  • 料金と流れ ― 返事のあとに何が起きるかが分かると、話が早く進みます

どれを置くかは、返事のあとによく聞かれることから決めてください。

並べすぎない。トップに戻すだけにもしない

ここに置くのは1つか2つにしてください。メニューのようにずらりと並べると、どれも選ばれません。

逆に、「トップページへ戻る」のボタンだけが置かれている画面もよく見ます。トップに戻った人は、何を読めばいいか分からないまま閉じることが多いです。戻る先を、こちらで選んでおくほうが親切です。

用意しておいてほしいものを書く

返事のあとに必要になるものがあるなら、ここで伝えておきます。

  • 写真 ― 修理や工事なら、気になっている場所の写真
  • 図面や型番 ― 部品や設備の相談なら、手元の資料
  • 希望の日程 ― 訪問や来店が必要なら、都合のよい候補

フォームの項目を減らした分を、ここで補う形です。フォームでは聞かず、返事を待つ間に準備してもらう。入力の手間を増やさずに、最初の打ち合わせの中身を濃くできます。

売り込みは、ここには置かない

完了の画面に、別の商品の案内や、メールマガジンへの登録を大きく置いている例もあります。

送った直後の人は、まだ返事を待っている段階です。相談の答えが来る前に別の話を出されると、気持ちがずれます。置くとしても、ページのいちばん下に小さく。主役は、送った相談のほうです。

7. 問い合わせを数える目印にもなる

完了の画面には、もう1つ役目があります。問い合わせの件数を数える目印です。

完了の画面を、別のページにしておく

フォームを送った人だけが着くページがあれば、そのページが開かれた回数が、そのまま送信の回数になります。GA4のようなアクセス解析で数えられます。

ところが、フォームによっては、送ったあとも同じページのまま「送信しました」と表示が変わるだけ、という作りがあります。この形だと、ページのアドレスが変わらないので、数えるのに一手間かかります。完了の画面は、専用のアドレスを持つ別のページにしておくのが手堅いです。数える仕組みの全体は ホームページを作ったあと、何を測ればいいか にまとめてあります。

検索結果には出さないようにする

完了のページが検索結果に出てしまうと、フォームを送っていない人がそのページに着くことがあります。件数がずれますし、来た人にも意味が分かりません。

完了のページは、検索エンジンに載せない設定にしておきます。サイトのメニューやリンクからも、たどれないようにします。着くのは、フォームを送った人だけ。そうしておくと、数字がそのまま件数として読めます。

数字は、受信したメールと月に一度見比べる

それでも、アクセス解析の数字と、実際に届いた問い合わせの数は、少しずれることがあります。ページを再読み込みした人がいれば、数が増えます。送ったあとすぐ閉じた人は、数えられないこともあります。

だから、月に一度、受信したメールの数と見比べてください。大きくずれていたら、何かが起きています。数字は多いのにメールが少ないなら、メールがどこかで止まっているかもしれません。

フォームが複数あるなら、完了の画面も分ける

一般の問い合わせ、見積もりの依頼、採用の応募。フォームが複数あるなら、完了の画面もフォームごとに分けておきます。

分けておけば、どのフォームから何件来たかが別々に分かります。書く中身も、フォームごとに変えられます。採用の応募なら、返事の時期に加えて「面接の日程は、追ってご相談します」のように、次の流れを書けます。

表:よくある完了の画面と、直した形(例はすべて架空)
よくある形直した形直した理由
「送信しました」の一行だけたとえば「お問い合わせを受け付けました。2営業日以内にメールでお返事します」届いたかと、いつ来るかが一度に分かる
「後日ご連絡します」返事を送るアドレスと、電話でかける番号を書く知らない差出人だと、開かれない・出てもらえない
届かないときの案内が無い迷惑メールのフォルダの一行と、期日を過ぎたときの電話番号を書く届かなかった問い合わせは、受ける側から見えない
「トップへ戻る」だけよくある質問か実績のページを、1つか2つ置く待つ間に読まれ、返事のあとの話が早くなる
同じページで表示が変わるだけ専用のアドレスを持つ別のページにし、検索結果には出さない開かれた回数が、そのまま送信の件数になる

左の形は、どれも間違いではありません。ただ、送った人が知りたいことが書かれていません。真ん中のように直すと、確認の電話や二重の送信が減り、件数も数えやすくなります。中身は、貴社が実際に守れる体制で書いてください。

年に一度は、自分で送ってみる

完了の画面は、作ったあと誰も見なくなるページです。お客様だけが見て、社内の人は見ません。

だから、年に一度は自分でフォームを送ってみてください。返事の目安は今の体制と合っているか。書いてある電話番号や担当の名前は古くなっていないか。休みの案内が去年のまま残っていないか。スマートフォンからも一度送ってみると、画面の見え方も確かめられます。

8. 雄喜晃の伴走:送ったあとの画面まで、作ってお渡しします

私たち雄喜晃のホームページ制作では、問い合わせフォームを送ったあとの画面まで含めてお作りします。

私たちがやること

  • 返事の体制を伺って、文面にする ― 誰が、どの方法で、何日以内に返すか。休みの曜日や繁忙期も伺い、守れる長さで書きます
  • 完了の画面を別のページにする ― 専用のアドレスにして、検索結果には出ない設定にします。GA4で件数を数えられる状態にしてお渡しします
  • フォームごとに完了の画面を分ける ― 問い合わせ、見積もり、採用など、フォームが複数ある場合は、それぞれに合わせた文面にします
  • 体制が変わったときに書き換える ― 担当者や返事の時期、休みの案内が変わったら、ご連絡いただければ反映します

料金と条件

料金は制作費0円、月額8,800円(税別)です。6ページ構成のプランは月額13,800円(税別)です。サーバー、独自ドメイン、SSL、保守は月額に含まれます。月5回までの更新代行も同じ月額の中なので、年末年始の休みの案内や担当の変更も、こちらで書き換えます。

最低契約期間は6ヶ月です。7〜35ヶ月で解約された場合、サイトは非公開になります。36ヶ月以上ご継続いただいた場合は、サイトをお渡しします。

私たちがやらないこと

  • 返事の時間を、こちらで決めることはしません。何日以内に返せるかは、貴社の体制で決まります。私たちは、決まった時間を読む人に伝わる形にするところを担当します
  • 貴社に代わって、お客様への返事を書くことはしません。届いた問い合わせへの返事は、貴社の仕事として残ります
  • 問い合わせの件数が増えることや、検索順位をお約束することもしません

届いた問い合わせを社内でどう回すかは 問い合わせが増えたあと、社内で何を決めておくか にまとめてあります。完了の画面に書く時間は、社内の決めごとと一緒に決めるのがいちばんずれません。

実際にお作りしたサイトは 制作実績、料金と条件は ホームページ制作のページ に載せてあります。神戸市北区鈴蘭台を拠点に、2025年10月から活動しています。

「自社のフォームを送ったら、何が表示されるか覚えていない」という方は、一度ご相談ください。

9. まとめ:送った人に「次に何が起きるか」を書く

送信完了の画面に書くことは、5つに分けられます。

  • 受け付けたことを言い切る ― 「送信しました」ではなく、「受け付けました」と受け取った側の言葉で
  • いつ、誰から、どの方法で返すか ― 営業日で時期を書き、送るアドレスとかける番号を添える
  • 届かないとき、急ぐときの道 ― 迷惑メールのフォルダの一行と、電話の番号と受付時間
  • 待つ間に読んでほしいページを1つか2つ ― 売り込みではなく、相談の続きになるもの
  • 数える目印にする ― 別のページにして検索結果からは外し、月に一度メールの数と見比べる

完了の画面は、短くて目立たないページです。それでも、問い合わせをくれた人の全員が読む、数少ないページです。ここに書いた一言で、最初のやり取りの空気が変わります。

まず、今日できること

貴社のサイトのフォームを、スマートフォンから一度送ってみてください。出てきた画面を読んで、「いつ」「誰から」「来なかったら」の3つが分かるかを確かめます。分からないものがあれば、それが最初に足す一行です。

送ったあとの画面を見直したことが無い、という方は、一度ご相談ください。