1. 「昨日から、急に知らない人が見に来ているんです」

中小企業の経営者の方とお話していて、こんな言葉を伺うことがあります。

「お客さんがうちの商品をSNSに載せてくれたみたいで、それが広まったらしいんです。昨日から問い合わせが続いていて、ホームページのアクセスも見たことのない数字になっていて。何をすればいいのか分からなくて」

予告なく人が来るのは、うれしい反面、落ち着かないものです。電話が鳴り、通知が増え、普段の仕事も止められない。そのなかで、ホームページに何を足して、何を後回しにするかを決めるのは簡単ではありません。

この記事の役割

関係する記事が、いくつかあります。アクセスが急に減ったときの確かめ方は別の記事に書きました。アクセスが増えたのに問い合わせが増えないときの数字の読み方は アクセスは増えたのに、問い合わせが増えない にまとめました。放送日が分かっている取材の場合は テレビや雑誌の取材が決まったら、放送・掲載の前にホームページで整えること に、前もってできる準備を書いています。

この記事が扱うのは、予告なく来た人の波の、その最中と直後です。来てしまった人に、どう答えるか。波が引いたあとに、何を残すか。

この記事で書くこと

  • 表示が止まっていないかを、まず確かめる
  • どこから、何を見に来ているかをつかむ
  • 来た人が知りたいことに答える一文を、トップに足す
  • 在庫切れ・受付終了を、先に書く
  • 問い合わせが増えたときの、返事の目安
  • 一時的な波と分かったうえで、続く準備をする

2. まず、表示が止まっていないか確かめる

人が一度に来たとき、最初に確かめるのはホームページが開いているかどうかです。どれだけ人が来ても、開かなければ何も伝わりません。

自分のスマートフォンと、別の回線で開く

いつも使っているパソコンだけで確かめると、前に開いたときの表示が残っていて、止まっていても気づけないことがあります。スマートフォンで、社内の無線ではなく携帯の回線に切り替えて開いてください。トップだけでなく、人が来ていそうなページも開きます。

問い合わせフォームがあれば、自分で1通送ってみます。画面は動いていても、送信のところで止まっていることがあるからです。

止まっていたら、制作会社へ伝える

開かない、極端に遅い、エラーの画面が出る。この場合は、制作会社や管理をしている会社に連絡してください。伝えるのは、いつから、どのページが、どの端末で、どう見えるかです。画面は写真で残しておきます。

原因を自分で探して設定を触るのは、おすすめしません。止まっている範囲が広がることがあります。確かめる順番と伝え方は 自社のホームページが表示されないときに、まず確かめること に詳しく書きました。

止まっているあいだの、代わりの案内

直るまでのあいだは、サイト以外の場所で案内を出します。広まった投稿と同じSNSのアカウントや、Googleビジネスプロフィールです。「ただいまホームページが表示されにくくなっています。ご注文は店頭でお受けしています」のような短い文で十分です。

3. どこから、何を見に来ているかをつかむ

表示が大丈夫と分かったら、次は来た人が何を見に来ているのかをつかみます。ここが分からないと、トップに何を足せばいいかが決まりません。

元になった投稿を探す

まず、きっかけになった投稿や紹介を探します。SNSで社名や商品名を検索すると、たいてい見つかります。お客様からの問い合わせの中に「〇〇で見ました」と書かれていることもあります。

見つかったら、次の3つを書き留めてください。

  • 何が取り上げられているか ― 商品なのか、店の雰囲気なのか、代表の話なのか
  • どう言われているか ― 褒められているのか、驚かれているのか、誤解も混じっているのか
  • いつの話か ― 最近のことか、何年も前の話がいま広まっているのか

3つ目は見落とされがちです。古い投稿が広まっている場合、今は売っていない商品や、変わった値段が話題になっていることがあります。その場合は、今の状況を伝える一文が特に要ります。

どのページに人が来ているかを見る

GA4などのアクセス解析を入れていれば、どのページに人が来ているかを見てください。トップに来ているのか、特定の商品のページに直接来ているのか。人が来ているページに案内を置くのが、いちばん届きます。

解析を入れていない場合でも、問い合わせで聞かれることを見れば、だいたいの見当はつきます。

来た人が知りたいことは、だいたい3つ

投稿を見て来た人が知りたいことは、だいたい決まっています。

  • その商品・その話の詳細 ― 投稿で見たものは、どれなのか。何なのか
  • どこで買えるか・頼めるか ― 店頭か、通販か、予約か。どの地域で受けているか
  • 今も手に入るか ― 在庫はあるか、受付は続いているか

普段のホームページは、この3つに順番に答える作りにはなっていないことが多いです。だからこそ、次の章で書く一文が効きます。

4. トップに、一文を足す

来た人が知りたいことが分かったら、トップの最初の画面に、それに答える一文を足します。作り替えは要りません。一文と、詳しいページへのボタンがあれば十分です。

一文の書き方

書くことは、来た人の3つの疑問への答えです。長くせず、2行程度に収めます。

表:来た人が知りたいことと、トップに足す一文(例はすべて架空)
来た人が知りたいことトップに足す一文の例押した先
投稿で見たのは、どれかたとえば「SNSでご紹介いただいた〇〇は、こちらでご案内しています」その商品やサービスのページ
どこで買える・頼めるかたとえば「〇〇は店頭のみの販売です。通販は行っていません」店舗の場所と営業時間のページ
今も手に入るかたとえば「〇〇は、ただいま品切れです。次回の入荷は決まりしだいお知らせします」お知らせの記事
古い話が広まっているたとえば「話題の〇〇は、現在は販売を終えています。今の商品はこちらです」今の商品の一覧

全部を書く必要はありません。問い合わせで何度も聞かれていることから、1つか2つを選んで載せます。波が引いたら外すか、普段の案内に戻してください。

ポイントは、「できないこと」も同じ一文に入れることです。「通販は行っていません」「お電話でのご注文は受けていません」と書いておくと、同じ質問の問い合わせが減ります。

人が直接来ているページにも、同じ一文を

トップを通らずに、商品のページへ直接来る人もいます。投稿にそのページのリンクが貼られている場合です。人が来ているページの上のほうにも、同じ一文を置いてください。

投稿そのものを、勝手に載せない

ここで1つ注意があります。広まった投稿を、許可なくホームページに貼ったり、画面を撮って載せたりしないでください。投稿は、投稿した方のものです。載せたい場合は、投稿した方に確認してからにします。権利の扱いは場面によって違うので、迷うときは専門家に確認してください。

一文の中で「SNSでご紹介いただいた」と触れるだけなら、投稿そのものを載せる必要はありません。

SNSのプロフィールのリンク先も見直す

広まったのが自社の投稿なら、見た人は貴社のアカウントのプロフィールから、ホームページへ来ます。そのリンクがトップに飛ぶのか、話題の商品のページに飛ぶのかで、迷う人の数が変わります。考え方は SNSのプロフィールのリンクは、ホームページのどこに飛ばすか にまとめてあります。

5. 在庫切れ・受付終了を、先に書く

人が一度に来ると、在庫や受付の枠が足りなくなることがあります。ここで大事なのは、足りなくなる前か、足りなくなったその時に、案内を出すことです。

品切れは、分かった時点で書く

品切れになったのに、サイトでは注文できるまま。これがいちばん困る状態です。注文を受けてからお断りするのは、お客様にも貴社にも負担になります。

品切れの案内には、次の3つを入れます。

  • 何が ― 商品名。似た商品があるなら、どれが品切れかを分かるように
  • いつから ― 日付。「〇月〇日現在」と書くと、古い案内と区別できます
  • 次はどうなるか ― 再入荷の予定。決まっていなければ「決まりしだい、ここでお知らせします」

次の入荷が分からないのに、日付を書かないでください。守れない日付は、あとで問い合わせと苦情を増やします。分からないことは、分からないと書くほうが誠実です。

受付を締める・絞る

サービスの予約や依頼なら、受けられる件数を決めて、それを超えたら受付を締めます。「〇月分のご予約は、受付を終了しました」「現在、新規のご依頼は〇月以降のお受けとなります」。

締めるのは勇気が要りますが、受けきれない依頼を受けて、いつものお客様への対応が遅れるほうが、あとに響きます。長く付き合ってきたお客様を待たせないことも、波の最中の大事な判断です。

案内を出す場所と、消すとき

品切れや受付終了の案内は、トップ、人が来ているページ、お知らせ欄の3か所に同じ内容で出します。3か所で書いていることが違うと、どれを信じればいいか分からなくなります。

再入荷したり、受付を再開したりしたら、すぐに書き換えます。古い品切れの案内が残っていると、買えるのに買えないと思われます。

6. 問い合わせが増えたときの、返事の目安

人が来れば、問い合わせも増えます。普段と同じ速さで返せなくなることもあります。そのときは、返事の目安を先に知らせておくことで、待つ側の不安を減らせます。

自動返信とフォームの上に、目安を書く

問い合わせフォームの上と、自動返信のメールに、一行足します。「お問い合わせが多く、ご返信まで数日いただく場合があります」。目安の日数は、貴社が守れる範囲で書いてください。

返事の早さについての考え方は 問い合わせが来たあと、何時間以内に返すべきか に書きました。普段の目安を決めている会社でも、波の最中は一時的に書き換えて構いません。

同じ質問には、まとめて答える

波の最中に来る問い合わせは、同じ質問が多くなります。「どこで買えますか」「まだありますか」「通販はありますか」。3回以上同じことを聞かれたら、その答えをトップの一文かお知らせに書いてください。1件ずつ返すより、ずっと早く済みます。

返事の文も、型を1つ作っておくと楽になります。名前と質問に合わせて少し直すだけで送れる形です。

返す順番を決める

問い合わせが積み上がったら、返す順番を決めます。すでにご注文やご予約をいただいている方、普段からのお客様、新しい方の順に返すのが、一つの考え方です。新しい方の問い合わせに追われて、注文済みの方への連絡が遅れると、信用に響きます。

厳しい声には、言い争わない

広まった投稿には、厳しい声や誤解が混じることもあります。SNSで反論したくなる気持ちは分かりますが、言い争うと、その場面のほうが広まります。

事実と違う話が広まっている場合は、ホームページのお知らせに、事実だけを落ち着いて書いてください。誰かを責める書き方はせず、「〇〇については、次のとおりです」と淡々と並べます。

7. 一時的な波と分かったうえで、続く準備をする

SNSで広まった人の波は、多くの場合、しばらくすると引いていきます。それを前提にしたうえで、来てくれた人と、その後もつながれる準備をするのが、この章の話です。

同じ波を狙わない

最初にお伝えしたいことがあります。同じことをもう一度起こそうとして、投稿を狙って作るのはおすすめしません。広まるかどうかは、貴社の側で決められることではないからです。狙って外れると、普段の発信まで続かなくなります。

波は、たまたま来たもの。そう受け止めたうえで、来た人のうち一部でも、あとで思い出してもらえる形を作っておく。それで十分です。

お知らせに、何があったかを書く

波が落ち着いたら、お知らせに一本書きます。何が取り上げられたのか、たくさんの方に来ていただいたこと、品切れや返事の遅れでご迷惑をかけたことへのお詫び、今の状況。来た人が後でもう一度見に来たときに、話がつながるようにしておきます。

「大反響」「話題沸騰」のような言葉は使わないでください。何が起きたかを、事実のまま書けば十分です。

メールの登録やSNSのフォローを、案内する

来た人に、次の知らせを受け取る方法を案内します。再入荷のお知らせを受け取れるメールの登録や、SNSのアカウントのフォローです。品切れの案内のすぐ下に置くと、いちばん自然に届きます。

メールの登録をどう作り、ホームページとどうつなぐかは メールマガジンを始めるか、ホームページとどうつなぐか にまとめてあります。

Googleビジネスプロフィールの情報を合わせる

話題になったあとは、店名で検索してGoogleマップを見る人も増えます。営業時間、定休日、電話番号、商品の写真が、ホームページと同じになっているかを確かめてください。ホームページとGoogleマップで書いてあることが違うと、来た人が迷います。

図:人が一度に来てから、波が引いたあとまでの順番(期間の目安は一例です)
① 気づいた日

スマートフォンの携帯回線でサイトを開き、フォームを送って確かめます。止まっていれば、制作会社に伝えて、SNSで代わりの案内を出します。

元になった投稿を探し、何がいつの話として広まっているかを書き留める
▼
② 当日〜数日

トップと人が来ているページに、来た人の疑問に答える一文を足します。品切れや受付終了は、分かった時点で書きます。

フォームの上と自動返信に、返事の目安を一行足す
▼
③ 落ち着いてきたころ

お知らせに、何があったかとお詫びと今の状況を書きます。メールの登録やSNSのフォローを、品切れの案内の近くで案内します。

トップに足した一文は、外すか普段の案内に戻す
▼
④ 波が引いたあと

Googleマップの情報を合わせ、何が起きたかを記録に残します。次に同じことが起きたときに、どこを先に直すかを決めておきます。

記録:日付、元の投稿、人が来たページ、問い合わせの件数と内容

全部をこの順でやる必要はありません。手が回らないときは、①の表示の確認と、②の一文と品切れの案内だけでも先に済ませてください。

記録を残しておく

最後に、何が起きたかを記録します。日付、元になった投稿、人が来たページ、問い合わせの件数と中身。この記録は、次に同じことが起きたときに、どこを先に直せばいいかを教えてくれます。

アクセスの数字が落ち着いたあと、「前より減った」と慌てないためにも役に立ちます。波のあとに数字が戻るのは、自然なことです。

8. 雄喜晃の伴走:波の最中に、案内の差し替えを引き受けます

私たち雄喜晃は、急に人が来たと連絡をいただいたら、まず表示が止まっていないかを確かめ、来た人への案内を整えるところから一緒に進めます。

私たちがやること

何が広まっているのか、問い合わせで何を聞かれているのかを伺い、トップと人が来ているページに足す一文を一緒に作ります。品切れや受付終了の案内、フォームの上と自動返信の返事の目安、波が引いたあとのお知らせも、文面を用意して載せます。

こうした差し替えは、月5回までの更新代行の中で対応します。ページに使う写真は、貴社で撮っていただいたものを整えて載せます。Googleマップの情報とホームページの記載がずれていないかの確認も、あわせて行います。

料金と条件

料金は制作費0円、月額8,800円(税別)です。6ページ構成のプランは月額13,800円(税別)です。サーバー、独自ドメイン、SSL、保守はすべて月額に含まれます。

最低契約期間は6ヶ月です。7〜35ヶ月で解約された場合、サイトは非公開になります。36ヶ月以上ご継続いただいた場合は、サイトをお渡しします。

私たちがやらないこと

先に書いておきます。投稿を広めるための仕掛けや、話題を作る仕事はお受けしていません。どれくらいの人が来るか、問い合わせがどれだけ増えるかをお約束することもありません。

また、広まった投稿を、投稿した方の確認なしにホームページへ載せることはしません。「大反響」のように、事実より大きく見せる言葉で飾ることもいたしません。

「急に人が来て、何から手を付ければいいか分からない」という方は、一度ご相談ください。実際にお作りしたサイトは 制作実績、料金と条件は ホームページ制作のページ に載せてあります。神戸市北区鈴蘭台を拠点に、2025年10月から活動しています。

9. まとめ:来た人の疑問に答え、引いたあとにつながりを残す

SNSで話題になって、ホームページに人が一度に来たとき、押さえることは5つです。

  • 表示の確認 ― 携帯の回線で開き、フォームを送る。止まっていれば制作会社に伝え、SNSで代わりの案内を出す
  • トップに一文 ― 投稿で見たのはどれか、どこで買えるか、今も手に入るかに答える
  • 品切れと受付終了 ― 分かった時点で、日付と次の予定を添えて書く
  • 返事の目安 ― フォームの上と自動返信に書き、同じ質問はまとめて答える
  • 続く準備 ― 波は引く前提で、お知らせ、メールの登録、Googleマップの情報を整える

予告なく来た人の波は、貴社の側では起こすことも止めることもできません。できるのは、来た人の疑問にすぐ答えることと、引いたあとにつながりを残すことです。

今日できることを1つだけ挙げます。いま、問い合わせでいちばん多く聞かれていることを1つ選んで、その答えをトップの一文にしてみてください。

ぜひ一度、お話を聞かせてください。来た人に何を伝えるかを決めるところから、ご一緒します。