1. 「若い人や旅行の方が増えたんですが、入り方を知らない方もいて」

町の銭湯を営む方とお話していて、こんな言葉を聞くことがあります。

「最近は若い人や、旅行で来た方、海外からの方も増えたんです。ありがたいんですが、タオルを持たずに来られたり、体を洗う前に湯船に入られたり。番台で毎回説明していると、ほかのお客さんを待たせてしまって」

町の銭湯は、長く通っている常連の方に支えられてきた商売です。常連の方は、持ち物も入り方も、休みの日も知っています。そのため、ホームページは住所と営業時間だけ、あるいは無いまま、という店も少なくないと思います。

ただ、初めて来る人は事情が違います。のれんをくぐる前に、何を持っていけばいいか、どう入ればいいかを調べています。銭湯に入ったことがない若い人、近くに泊まっている旅行の人、日本の入浴の決まりを知らない海外からの人。書いていないことは、番台で聞くか、知らないまま入るかのどちらかになります。

見に来る人は、3種類いる

  • 初めて来る人 ― 持ち物、料金、入り方、入れ墨があっても入れるか。行く前に全部確かめたい
  • 近所の常連の方と、そのご家族 ― 今日は開いているか、今日の湯は何か、急な休みはないか
  • 遠くから訪ねてくる人 ― 建物や歴史に関心があって、駐車場や混む時間を知りたい

この記事で書くこと

  • 初めて来る人への案内(持ち物、貸し出しと販売のもの、入り方の決まり)
  • 営業時間と休みの日、混む時間の伝え方
  • 料金の載せ方
  • 湯の種類、サウナ、駐車場と駐輪場
  • 入れ墨の扱いなどの決まりと、子ども・高齢の方・体の不自由な方への配慮
  • 日替わりの湯やイベントの知らせ方と、歴史や建物の見せ方

2. 初めて来る人への案内:持ち物、貸し出しと販売、入り方

持ち物は「手ぶらでも入れるか」から書く

初めての人がいちばん迷うのは、何を持っていけばいいかです。タオル、石けん、シャンプー、着替え。全部そろえないと入れないと思い込んで、来るのをためらう人もいます。

先に書いておきたいのは、手ぶらで来ても入れるかどうかです。そのうえで、持ち物を3つに分けて書きます。

  • 持ってきてほしいもの ― 着替えや、小銭など。現金しか使えないなら、ここで書いておきます
  • 店で借りられるもの ― タオル、バスタオル、ドライヤーなど。無料か有料かも一緒に
  • 店で買えるもの ― 石けん、シャンプー、かみそり、タオルなど。手ぶらで入れるセットがあれば、その中身も

浴室に石けんやシャンプーを備え付けているかどうかは、店によって違います。「浴室に備え付けはありません。番台で販売しています」のように書いておくと、持っていくかどうかを自分で決められます。

入り方は、順番で見せる

銭湯の入り方は、慣れた人には当たり前でも、初めての人には分からないことばかりです。下足箱から湯船までの順番で書くと、当日の自分を思い浮かべやすくなります。

図:初めての方への入り方の案内(順番と言い回しは、たとえばの架空の例です)
① 入口で靴を脱ぎ、下足箱に入れる

下足箱の鍵や札をどう扱うかを書きます。番台に預けるのか、持って入るのか。

▼
② 番台(フロント)で料金を払う

券売機があるなら、その場所と、使えるお金。借りるものや買うものも、ここで受け取ります。

たとえば「券売機ではお札が使えません。両替は番台でお申し付けください」
▼
③ 脱衣所で服を脱ぎ、ロッカーに入れる

ロッカーの鍵の扱い。脱衣かごの店なら、貴重品をどこに預けるかも書きます。

▼
④ かけ湯をして、洗い場で体を洗う

湯船に入る前に、体と髪を洗います。洗い場の椅子と桶の使い方、使い終わったらどう戻すか。

「湯船はみんなで使うお湯なので、入る前に体を洗ってください」と、理由を一言添える
▼
⑤ 湯船につかる

タオルを湯につけない、長い髪はまとめる。湯の種類ごとの注意は、設備の案内とつなげます。

▼
⑥ 体を拭いてから、脱衣所に戻る

脱衣所の床をぬらさないように、浴室の出口で体を拭いてから戻ります。

順番と言い回しは、貴社の店の造りと決まりに合わせてください。いちばん伝えたいのは④です。理由を添えて書いておくと、初めての人も気持ちよく従ってくれます。

海外からの方には、絵と短い言葉で

海外からの方が多い店は、入り方の案内をほかの言語でも読めるようにしておくと、番台での説明が減ります。全部のページを訳す必要はありません。入り方と決まりを1枚にまとめ、店内の貼り紙と同じ絵と短い文で見せる形で足ります。

どこまで訳すかの考え方は、ホームページの多言語対応は、本当に必要か に書きました。初めての人向けのページそのものの組み立ては、「初めての方へ」のページは、要るのか。要るなら何を書くか にまとめてあります。

3. 営業時間と休みの日、混む時間の伝え方

営業時間は、最後の受け付けと一緒に

「〇時〜〇時」とだけ書くと、閉まる直前に着いた人が入れるかどうか分かりません。最後に受け付ける時刻を、営業時間のすぐ横に書きます。サウナがあるなら、サウナの受け付けの終わりが別かどうかも添えます。

男湯と女湯を日によって入れ替えている店は、入れ替えの曜日と、それぞれの湯にどの設備があるかを表にしておきます。

休みの日は、変わる日を先に

定休日に加えて、銭湯には休みが動く日があります。

  • 祝日と重なったとき ― 開けるのか、翌日を休むのか
  • 年末年始やお盆 ― 毎年の決まりがあれば書き、日付は時期が来たら更新する
  • 点検や工事、急な休み ― 決まった時期の休みは早めに。急な休みはどこで知らせるか

急な休みは、ホームページのいちばん上と、SNSや地図の情報を同じ日に直します。どこを見ればいちばん新しいお知らせがあるかを書いておくと、来る前に確かめてもらえます。営業時間の書き方の全体は、営業時間・定休日を、ホームページにどう書くか に詳しく書きました。

混む時間は、数字を作らずに言葉で

初めての人や、小さな子ども連れの方、ゆっくり入りたい方は、混む時間とすいている時間を知りたがっています。

ここで、人数や混み具合の数字を作って書く必要はありません。番台から見ている実感を、言葉で書けば足ります。言い回しは架空の例です。

「平日は、開店してしばらくと、〇時を過ぎてからが比較的ゆったりしています。週末の夕方は混み合うことが多いです」

約束ではなく目安として書くと、外れた日にも行き違いになりません。

4. 料金の載せ方

区分と、年齢の境目を書く

銭湯の料金は、大人・中学生・小学生・未就学の子ども、のように年齢で区分されていることが多いと思います。区分の名前だけでなく、どこからどこまでがその区分かを書きます。「中人」「小人」のような呼び方を使うなら、年齢を添えてください。

入浴料のほかにかかるものも並べる

初めての人が知りたいのは、手ぶらで行ってサウナにも入ったら、全部でいくらかです。入浴料だけでなく、ほかにかかるものを同じ表に並べます。

表:料金の書き方の例(例はすべて架空で、金額は伏せてあります)
項目たとえばの書き方添えておくこと
入浴料(大人)たとえば「大人 〇〇〇円」何歳からが大人か。税込みの金額で書く
子どもたとえば「小学生 〇〇〇円/未就学のお子さま 〇〇円」年齢の境目と、大人と一緒に入るときの決まり
サウナたとえば「サウナ 入浴料とは別に 〇〇〇円(タオル付き)」入浴料に含むか、別にかかるか。受け付けでの受け取り方
手ぶらのセットたとえば「手ぶらセット 〇〇〇円(タオル・石けん・シャンプー)」中身と、返すもの・持ち帰れるもの
ドライヤーなどたとえば「ドライヤー 〇分 〇〇円」硬貨が要るものは、何円玉が要るか
支払い方法たとえば「現金のみ。両替は番台で承ります」お札が使えるか。使えない支払い方法も書く

金額は貴社の実際の料金で埋めてください。入浴料だけでなく、手ぶらで来てサウナに入ったときの合計が分かる形にしておくと、番台で「全部でいくらですか」と聞かれることが減ります。

料金が決まりで定められている場合

町の銭湯の入浴料金は、地域によって、決まりで定められている場合があります。改定の時期や、サウナなど入浴料のほかにかかる料金の扱いも、施設の種類や地域によって違います。サイトに料金を書く前に、所管の窓口で確かめてください。

料金が改定されたときは、サイトのほか、券売機の表示、店内の貼り紙、地図の情報を同じ日に直します。古い料金が残っていると、番台で「書いてあった金額と違う」と言われます。

5. 設備:湯の種類、サウナ、駐車場と駐輪場

湯の種類は、どんな湯かを一言で

湯の名前だけでは、初めての人には中身が分からないことがあります。一つずつ、どんな湯かを一言で添えてください。

  • 温度の感じ方 ― 「熱め」「ぬるめ」。温度を数字で書くなら、季節で変わることも添える
  • 注意が要る湯 ― 電気風呂のように、体の状態によって控えてほしい湯は、その旨を書く
  • 男湯と女湯で違う設備 ― 入れ替えの曜日と合わせて

薬湯や温泉の効き目をうたう書き方には、表示の決まりがある場合があります。効き目を書きたいときは、所管の窓口や専門家に確かめてからにしてください。確かめるまでは、香り、色、肌ざわりのような、感じ方の言葉で紹介するほうが無難です。

サウナは、決まりもまとめて

サウナを目当てに来る人には、料金が別か、男湯と女湯のどちらにあるか、水風呂と休む場所、タオルやマットの決まりを、見出しを分けてまとめておきます。

駐車場と駐輪場は、台数と場所を

銭湯は住宅地の中にあることが多く、車で来た人がどこに停めるかは、近所との関係にも関わります。

  • 駐車場 ― 有無、台数、場所。店の前か、少し離れた場所か
  • 停められないとき ― 近くの時間貸しの駐車場の案内
  • 駐輪場 ― 自転車とバイクを停められるか、置く場所
  • 停めないでほしい場所 ― 店の前の道や、近所の家の前

路地の奥にある店なら、曲がり角と入口の写真があると迷いません。来る道の見せ方は、「アクセス」のページで、来る人を迷わせない の考え方がそのまま使えます。

6. 決まりと配慮:入れ墨の扱い、子ども・高齢の方・体の不自由な方

決まりは、決めているならはっきり書く

入れ墨やタトゥーのある方の入浴をどう扱っているかは、初めての人、とくに海外からの方にとって、行く前にいちばん確かめたいことの1つです。

扱いは店によって違います。入浴できる、覆うシールなどを貼れば入浴できる、お断りしている。どれにするかは店が決めることです。大事なのは、決めているなら、あいまいにせずに書くことです。

「ご遠慮いただく場合があります」とだけ書くと、読む人は判断できません。行ってみて番台で断られるのが、お互いにいちばんつらい形です。条件つきで受けているなら、どんな条件なら入れるかまで書きます。まだ決めていないなら、決めてから書いてください。

ほかにも、書いておくとよい決まりがあります。

  • 浴室と脱衣所での撮影 ― スマートフォンを浴室に持ち込まない、など
  • お酒を飲んだあとの入浴 ― 店として控えてほしいと呼びかけているか
  • 浴室でしてほしくないこと ― 髪を染める、洗濯をする、場所を取っておく、など

禁止の言葉だけを並べると、初めての人は身構えます。「ほかのお客様も気持ちよく使えるように」と、理由を一言添えると、同じ決まりでも受け取られ方が変わります。

子どもとご家族

  • 子どもの年齢と入り方 ― 子どもだけで入れるか、保護者と一緒か
  • 異性の湯に入れる年齢 ― 異性の脱衣所や浴室に入れる子どもの年齢は、地域の決まりで定められている場合があります。所管の窓口で確かめてから書いてください
  • 小さな子ども連れの方へ ― ベビーベッドやベビーチェアがあるか、おむつの取れていない子の入浴の扱い

高齢の方と、体の不自由な方

  • 建物の事実 ― 入口の段差、浴室の手すり、湯船の深さとまたぐ高さ、座って休める場所
  • 介助する方 ― 一緒に入れるか、介助する方の料金
  • 車いす ― 脱衣所まで車いすで入れるか
  • 体調の呼びかけ ― 「体調のすぐれないときの入浴はお控えください」のように、店として呼びかけていること

できないことも、正直に書いてください。手すりがない場所や、段差が残っている場所が分かっていれば、来る前に判断できます。書き方は、段差や駐車場、車いすでの来店を、ホームページでどう案内するか にまとめました。

7. 日替わりの湯とイベントの知らせ方、歴史と建物の見せ方

毎日変わることはSNS、変わらないことはホームページ

日替わりの湯、季節の湯、催し。変わる情報は、どこに書くかを決めておかないと、どちらも古くなります。分け方の目安はこうです。

  • ホームページ ― 営業時間、料金、入り方、決まり、設備、毎年決まっている催しの一覧
  • SNS ― 今日の湯、季節の湯の写真、当日の様子
  • 両方 ― 急な休み。サイトのいちばん上とSNSで、同じ日に知らせる

ホームページには「今日の湯は、SNSでお知らせしています」と書いてSNSへつなぎ、SNSの紹介欄には、ホームページの入り方と料金のページを置いておきます。毎日書くことはSNSに任せ、毎回同じことを聞かれる情報はホームページに置く形です。どちらに時間を使うかの考え方は、ホームページとSNS、どちらに時間を使うべきか に書きました。

毎年決まっている催しは、一覧で

季節ごとの湯や、毎年同じ時期に行っている催しは、1年分を一覧にしてホームページに置きます。日付は年ごとに更新し、終わった催しの案内はそのつど消します。

歴史と建物は、来る理由になる

建物を見に来る人もいます。歴史と建物は、分かっている事実だけで書いてください。

  • 創業の年と歩み ― 代替わりや、建て替え・改装の年。分からないことは書かない
  • 建物の見どころ ― 屋根の造り、浴室の壁の絵、天井、番台など。写真と一言の説明で
  • 見学や館内での撮影 ― 受けているか、受けているならいつか、どこまでなら撮ってよいか

浴室や脱衣所の写真は、お客様のいない時間に撮ったものだけを使います。館内で撮ってよい場所を書いておくと、常連の方も安心して入れます。

8. 雄喜晃の伴走:番台で毎回伝えていることを、のれんの前で読める形にします

私たちがやること

私たち雄喜晃は、銭湯のホームページを作るとき、最初に「番台でよく聞かれること」と「よくお願いしていること」を伺うところから始めます。持ち物、全部でいくらか、入れ墨があっても入れるか、子どもは何歳から、今日は何の湯か。そこで出てくる答えが、サイトに書く中身になります。

  • 入り方の案内を、店の造りの順で書きます ― 下足箱から湯船まで、貴社の決まりに合わせて
  • 料金の表を作ります ― サウナや手ぶらのセットを合わせた合計が分かる形に
  • 決まりを、理由を添えて短く書きます ― 入れ墨の扱いなど、決めている内容をそのまま
  • ホームページとSNSの役割を分けます ― 年間の催しの一覧と、日替わりの湯の知らせ方を一緒に決めます
  • 写真は、貴社で撮っていただいたものを整えて載せます ― 建物や湯船の写真を、明るさや大きさをそろえて配置します

料金と条件

料金は制作費0円、月額8,800円(税別)からです。6ページ構成のプランは月額13,800円(税別)です。サーバー、独自ドメイン、SSL、保守は月額に含まれます。月5回までの更新代行も同じ月額の中なので、年末年始の営業や、料金の改定、催しの一覧の更新も、ご連絡いただければこちらで反映します。

最低契約期間は6ヶ月です。7〜35ヶ月で解約された場合、サイトは非公開になります。36ヶ月以上ご継続いただいた場合は、サイトをお渡しします。

私たちがやらないこと

  • 撮影はお受けしていません。写真は、貴社で撮っていただいたものを整えて載せるところまでです
  • 入浴料金や、入れ墨の扱いなどの決まりそのものは決めません。決まった内容を、読む人に伝わる形に組むところを担当します
  • 料金や湯の効き目の書き方が、決まりに合っているかの判断はしません。所管の窓口や専門家に確かめていただくようお願いしています
  • 検索順位や、来る人が増えることをお約束することもしません

実際にお作りしたサイトは 制作実績、料金と条件は ホームページ制作のページ に載せてあります。神戸市北区鈴蘭台を拠点に、2025年10月6日に設立した会社です。

「入り方の説明で、番台が止まってしまう日がある」という方は、一度ご相談ください。

9. まとめ:のれんをくぐる前に知りたいことに、先に答える

町の銭湯のホームページで押さえることは、5つです。

  • 初めての人への案内を、順番で書く ― 手ぶらで入れるか、借りられるもの・買えるもの、下足箱から湯船までの入り方
  • 営業時間は最後の受け付けと一緒に、混む時間は言葉で ― 休みが動く日は先に。急な休みはサイトとSNSで同じ日に
  • 料金は合計が分かる形に ― 年齢の境目、サウナ、手ぶらのセット、支払い方法。決まりがある場合は所管の窓口で確かめる
  • 決まりは、決めているならはっきり書く ― 入れ墨の扱い、子どもの年齢、体調の呼びかけ。できないことも正直に
  • 毎日変わることはSNS、変わらないことはホームページ ― 年間の催しは一覧に。歴史と建物は、分かっている事実だけで

町の銭湯は、入ったことのない人には、入り方そのものが分からない場所です。そこに先に答えておけば、初めての人も気後れせずに来られます。

まず、今日できること

この1週間に、番台で初めての方に説明したことを、思い出せる範囲で書き出してみてください。持ち物、料金、入り方、決まり。説明した順に並べれば、それがそのまま「初めての方へ」のページの下書きになります。

ぜひ一度、お話を聞かせてください。番台でいつも伝えていることを、来る前に読める形にするところから、ご一緒します。